夢に一歩近づく仕事遠のく仕事

こんにちは、検索迷子です。


天職を見つける、というのはたやすいことではない。
周囲を見回しても、組織には慣れ親しんでいるが、
天職というものに就けているひとは、
本当にごくまれな気がする。


『夢に一歩近づく仕事遠のく仕事』、
ディック・J・ライダー、デイブ・A・サピーロ共著、
ウィルソン・ラーニングワールドワイド監修、
枝廣淳子(えだひろじゅんこ)訳を読了した。

夢に一歩近づく仕事 遠のく仕事 (サンマーク文庫)

夢に一歩近づく仕事 遠のく仕事 (サンマーク文庫)


本書は、次のような疑問を抱えているひと向けに書かれた本だ。
1.大きくなったらなんになりたいのか?
2.どうしたら、自分の好きなことをしながら暮らしていけるのか?
3.何をするために生まれてきたのか?
4.自分の天職は、なんなのか?


「もって生まれた才能を発揮したいという内なる欲求」を
見出し、自分は何をするべきかに重きを置いた本だ。
そういう仕事を見つけた人たちをインタビューし、
その事例が紹介されている。


訳者あとがきのなかでは本書を、
天職=才能×情熱×価値観
と整理して、
それぞれの角度から「本当に腑に落ちつ仕事人生」に迫っている、
としている。


印象深い箇所を引用する。

第二章 眠っている天職はなんだろう?
「自分は何者か」と「自分は何をするのか」をつなげる


天職とは、積極的なものだ。天職は、世の中で表現されたがっている。
もともと「天職(calling)は、聖職者の言葉だった。牧師や伝道者、宣教師などの聖職者たちは、神の仕事を行いなさい、と「呼びかけられた(called)」という。(中略)
だれにでも天職(コーリング)がある。一人ひとりに「ああ、自分はこれを差し出すように呼びかけられたんだなぁ」と思えるような何かがある。


誰かのために果たすべき役割として、呼ばれるもの、
それはいったいどういうものなのだろうか。


また、情熱、というものが働くうえで大事な要素というのは、
最近つくづく感じていることだ。

第七章 【あとに遺すもの】呼びかけに応えただろうか?
もう一度すべてをやり直せるとしたら?


自分自身の光源をつくり出すためには、いってみれば、私たちも燃えなくてはならない。自分の中で燃えている何かに対して、熱い思いを感じなくてはならない。その熱い思いに薪をくべることで、さらに赤々と燃え上がり、自分の人生における光――が生まれる。
ディックが聞き取り調査をした年配者の中で、自分の仕事に情熱を燃やしていたと答えた人々は、自分の人生は意味があったとも答えていた。その人たたいの、「これでよかった」「意味があった」という思いは、どんなにお金を積んでも買えるものではない。彼らは、仕事は精神的(スピリチュアル)なもので、他の人の役に立つチャンスだと考えていた。自分のやったことによって、この世界がよりよい場所になった、と思っていたのだ。その思いは財布や自尊心を満足させるだけでなく、彼らの魂をも満足させたのである。


自分のやったことによって、
この世界がよりよい場所になった。


そういう気持ちを持てる仕事、
自分にもかつてあったことを思い出した。
この言葉は忘れてはいけないと思った。
そう思える仕事こそが、呼ばれる仕事、
コーリング(天職)と言えるのだと、納得がいった。


いい事例をみて、
その体験を自分に引き寄せてみて、
自分の天職と言えるものをもっと探してみたいと思う。


情熱を燃やせるようなもの。
天職と呼べる、胸をはれるもの。
世界をよりよい場所にできるもの。


それは、いったい何か。


では、また。