ゆるすということ

こんにちは、検索迷子です。


許せないという感情とどう向き合うのか、
誰かや何かを憎いとか、腹立たしいとか、
あるいは悲しい気持ちをどう処理するのか、
行き場のない思いに振り回されるときがある。


以前に比べて、誰かに怒りをぶつけるとか、
悲しみに暮れるというほど、
極端な感情の揺さぶりはないものの、
心のなかでじとっとずっと張り付いている感覚を、
捨てきれない時期もある。


以前、野口嘉則さんの『鏡の法則』をレビューした。
それはちょうど3年も前のことで、
この本があったことで随分と考え方も変わった。
でも、まだ足りないのだなと思って、
違う本を読んでみた。


ジェラルド・G・ジャンポルスキー著、
大内博訳、『ゆるすということ』サンマーク出版刊だ。

ゆるすということ―もう、過去にはとらわれない (サンマーク文庫)

ゆるすということ―もう、過去にはとらわれない (サンマーク文庫)


ゆるすとはどういうことなのか、
その簡潔な答えはプロローグにあるので引用したい。

−ゆるすことで、私たちは自由になります。
自分を責める心の戦争に「待った」がかかります。怒りや非難の悪循環から抜け出せます。


−ゆるしによって、自分の本当の姿がわかります。
ゆるしたとき、私たちの本質は愛なのだと、体験できるのです。


−ゆるしは癒しをもたらします。
あらゆる人々、そして生きとし生けるもののすべてとひとつなのだと、体験できます。


−ゆるしは自分も他人も癒します。
ゆるせば自分を見る目が変わり、他人を見る目が変わります。世界観が変わります。四六時中の心の葛藤に、終止符を打てます。


それでも、なんとなくしっくりこないこともあり、
各章の終わりに「ゆるすためのヒント」が書いてあるので、
それを引用していこうと思う。
全てが自分のケースではなかったとしても、
ゆるしとはこういうことなのだとわかってくるものもあるだろう。

ゆるすためのヒント


プロローグ
・他人がゆるせないとき、
それはいままで目を背けてきた
あなた自身を見ているときかもしれない
・心安らかに生きる。
ただそれだけを目標にしてもいい。
・あなたを幸せにするのは、あなた。


読者のみなさんへ
・ゆるしとは
あらゆる人のなかに神の光を見ること
たとえ何をした人だとしても。
・幸せな結婚は
まずゆるしあうことから。


第1章 なぜ不幸になるのだろう?
・ゆるさないと決めれば
苦しみを味わうだけ。
・裁くのをやめる。
それだけで、幸せになれる。
・ゆるしは癒しの特効薬。


第2章 「ゆるし」ってなに?
・ゆるしとは、後悔をすべて手放すこと。
・愛とゆるしは奇跡をもたらす。
・「ゆるそう」という心が、ゆるしへの鍵。


第3章 「ゆるさない」ということ
・ゆるさないと考え、怒りや憎しみにしがみついているとき、
人は自分がとらわれの身であることに気づけない。
・他人をゆるすことは、自分をゆるす第一歩。
・ゆるすと免疫力が高まる。
 

第4章 ゆるさない20の理由
・ゆるせば、つらい過去から自由になる。
・完全にゆるすか、まったくゆるさないか、
道は二つに一つ。
・ゆるすためには、怒りと苦しみのすべてを
神さまにゆだねること。


第5章 ゆるせない理由を取りのぞく
・ゆるせば、思うぞんぶん愛することができる。
・犠牲者としてふるまうのをやめれば、簡単にゆるせる。
・ゆるすとは、一度や二度ではなくゆるしつづけること。
 

第6章 ゆるしは奇跡を起こす
・神へのいちばんの近道は、ゆるすこと。
・ゆるしは過去の傷を消す消しゴム。
・死につつある人にとってだけでなく、遺された人にとっても
最も大切なプロセスは、ゆるしかもしれない。


第7章 ゆるすためのステップ
・穏やかさと優しさは、ゆるしのきょうだいだ。
・ゆるせば、人生の重荷がうんと軽くなる。
・ゆるしには、早すぎることも遅すぎることもない。

原題は、
「Forgiveness」といい、意味を調べると、
Yahoo!辞書で次のようにあった。


許すことは許可というニュアンスではなく、
寛大さや寛容さにつながる意味なのだとわかると、
いかに、自分が、ゆるすのかが、
ゆるすということなのだと思った。

for・give・ness[ frvnis ]
[名][U]

1 (…を)許すこと,(…の)容赦,勘弁*1

ask [beg] (for) a person's forgiveness
人の容赦を請う.

2 寛大さ,寛容さ

be full of forgiveness
非常に寛大である.


ゆるすことができる心を持ちたいと思う。


ここでいうゆるしとは、
面と向かってあなたを許すという類のものではないことのほうが多く、
いかに自分の心にゆるすという自分を受け入れるかが、
ほんとうにたいへんで、
そこを乗り越えられたら、次にいけそうな気がする。


では、また。

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