こんにちは、検索迷子です。
新年が明けて数日経ったが、
「元旦」というタイトルの詩を見つけたので紹介したい。
元旦
どこかで
あたらしい山がむっくり
起きあがったような……
どこかで
あたらしい川がひとすじ
流れだしたような……
どこかで
あたらしい窓がひらかれ
千羽の鳩が放されたような……
どこかで
あたらしい愛がわたしに向かって
歩きはじめたような……
どこかで
あたらしい歌がうたわれようとして
世界のくちびるから「あ」と洩れかかったような……
『一編の詩がぼくにくれたやさしい時間』
水内喜久雄編著、PHP研究所刊より転載。
著書内によると原典は、
『新選新川和江詩集』思想社刊とのこと。
- 作者: 水内喜久雄
- 出版社/メーカー: PHP研究所
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新選新川和江詩集 (1983年) (新選現代詩文庫〈122〉)
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あたらしいものが始まる。
その喜びと期待を何に込めて、
今年一年を生きていこうか。
自分なりの、元旦としての組み合わせの詩もできそうだ。
あたらしさに胸躍らせ、
あたらしさに不安を抱かない自分でいたい、
そういう気持ちを込めて、
あたらしさに向かって背中を押してくれるこの詩を選んだ。
水内さんの著書を紹介した記事
水内さんの編む詩集が好きで、
過去に数回エントリーを書いています。
同じ著書から2冊、紹介したものもあります。
折原みと著「かわっていくこと」
また、水内さんの編んだほかの著書も紹介しています。
石垣りんの詩を編んだ「宇宙の片隅で」を紹介しました。
良ければ、そちらもあわせてお読みください。
では、また。