チーズはどこへ消えた?

こんにちは、検索迷子です。


発売当初に読んだ本だが、
最近読む本のなかで、参考文献として目にすることが増えたため、
あらためて読み返した本がある。


チーズはどこへ消えた?スペンサー・ジョンソン著、
扶桑社刊の本がそれだ。

チーズはどこへ消えた?

チーズはどこへ消えた?

  • 作者: スペンサージョンソン,Spencer Johnson,門田美鈴
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2000/11/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • 購入: 11人 クリック: 153回
  • この商品を含むブログ (235件) を見る


2000年11月発行というから、12年も経過したのかと驚いた。


12年前、確かのこの本はすぐに読んだ。
その後、いろいろな本で紹介されているのを見ながら、
あ、それは知ってる本だとオリジナルを読み返すことはなかった。
が、なぜか、再び手に取ってみようと思った。


読み終えて、あれ?と思った。
このなかにある要素を12年前の自分はどう読んでいたのだろう?と、
今となっては不思議な思いがする。


本のエッセンスは当然、変わっていない。
だとしたら、読み手の自分が大きく変わったのだろう。


当時、ビジネス書やハウツー書といった本はあまり読んでいなかったと思う。
だから、この本のなかにある、平易な用語になかにある、
エッセンスを上手く汲み取ることができなかったのだろうか。


あるいは、単調なストーリーに教訓めいたものがある、
というのがなじまなかったのだろうか。
いずれにしても、そんなに心に迫るものがなかったような気がしている。
まるで初見のように今回読んだ。


ネズミのスニッフとスカリー、
小人のヘムとホー。
その名前にもストーリーの核となる意味があるなんて、
再読するまで知らなかった。


訳者あとがきの最後にあるのをそのまま引用すると、
スニッフ…においをかぐ、〜をかぎつける
スカリー…急いで行く、素早く動く
ヘム…閉じ込める、取り囲む
ホー…口ごもる、笑う
というキャラクター設定だ。


潤沢なチーズがなくなったとき、
それぞれが迷路のなかでどんな行動をして、
その行動にどんな意味を見出したり、
その行動をとる自分をどうとらえて生きていくかなど、
自分がどのキャラクターのような行動をするのか、
どうなりたいのかを考えさせられる。


変化を予期して、変化を楽しみ、
進んで変わろうということがストーリーの核だが、
実はこの本は、このネズミと小人の話は、
ストーリーのなかのストーリーなのだ。
それも自分の記憶から脱落していた。


人間たちの同窓会で近況報告をしながら、
それぞれの置かれた立場や変化への対処の難しさを嘆いていた。


そこで、
こういうエピソードを聞いて変化への対応が変わったんだよ、
と話し始めた人が語ったストーリーがこれなのだ。


そして、最後はこれを聞いた人間たちが、
それぞれどう思ったか、どうしたいかという意見交換というところで終わっている。


たんにお話として終わっていた本ではなく、
この本との接し方さえも本書では書かれていたのだ。
たぶん、この本をこう読むだろうという人間の反応、
読者の反応がそのままそこにある。


本書が教えてくれる中身もさながら、
この本を再読してみてわかったことも大きい。


チーズはどこへ消えた?と叫ばず、
変化を恐れず行動できる自分でありたい。
そして、変化を楽しみたいと思う。


では、また。