こんにちは、検索迷子です。
かつて勤めていた会社で、
自分の採用面接をしてくれた人と食事をした。
自分が今いる職場環境が、
当時ととても近く、ちょっとした仕事の相談をしたいと思っていた。
今、当時と似た会社にいながら、
そのときとは大きく違うことがあると気づいていた。
過去にいたその会社での経験が、
自分のなかでターニングポイントだったと、
後からわかることが大きかったのだ。
そこでの経験は、初めての職種のうえに、
昔の自分だったら絶対にやれないと言い切ったことだった。
実際に、自分が応募した職種ではなかった。
面接で、他にこっちの職種も募集しているがどうかと聞かれた。
やったことがないので、できるかどうかわからないけれど、
もしそういう機会をいただけたら、努力します、
とあいまいな答え方をした。
とにかく、転職先を決めたいと思っていた時期だったので、
優等生的な受けこたえをした。
ふたをあけたら、その職種で採用された。
断るにも断れない状況になっていた。
ええい、やるしかないと転職を決めた。
未経験ゆえに、入社してから勝手がわからず確かに苦労した。
が、時間が経過して、
いろんな場数を踏むことによって、
それまでの職業では経験できなかった領域を多数知ることができた。
むしろ、もっと早くこういう職種を経験しておけば良かったとさえ思った。
それで、その人にあらためて、
どうして自分がその職種になったのかと聞いた。
すると、自分が話したエピソードに、
その職種で何十人も面接した人よりも、最も熱意を感じるものがあったと聞いた。
会った瞬間から、この人にこの職種をやらせようということになったと聞いた。
在籍中にはそんな話は一度も聞かなかった。
そして、自分としては、それをフックに面接を突破しようとしていたわけではない、
小さな話題として話したことが、
相手からするとむしろ決定打となっていたなんて、とびっくりした。
自分として売り込む切り口を間違えたのかと悔いる面もあるが、
そのエピソードを話したことによって、
普通ならできない職種変更をさせてもらえた経験は大きかった。
ある意味、この先ずっと働くうえで重要と思えるようなスキルが身についたと思っている。
まさか予期せぬときに、
随分前の自分の印象を聞くとは思わなかったが、
それが相手にとって、自分の強みに見えたのだとしたら、
ある意味自分の説得力は凄かったのかもしれないし、
飛び込む勇気もあったのだろう。
他人から見える自分の姿に便乗して、
自分の枠をかけかえてしまうのも悪くないかもしれない。
やりすぎるとつらいことになるが、
機会が狭まっていると感じていたときだっただけに、
このターニングポイントは悪くないものだった。
本当に話したい話題は別にあったのだが、
この採用時点での自分の姿を聞けたのは、とても参考になった。
他人からどう見えるか、
どう見えていたか、
後から知るのも悪くないことだ。
なぜ採用になったか、自己評価でしか知れないことが多いなか、
かなり時間は経過したが、
一つの教訓めいたものをもらった気がする。
他人から見た自分のほうが、時に正しいこともあるのだと思った。
自分で自分の殻を打ち破るのはたやすいことではないから。
では、また。