池上彰「伝える力」

こんにちは、検索迷子です。


池上彰(いけがみあきら)さん著、『伝える力』PHPビジネス新書を読了した。

伝える力 (PHPビジネス新書)

伝える力 (PHPビジネス新書)


この本は、第二弾も出ているようだがそちらは未読です。

伝える力2 (PHPビジネス新書)

伝える力2 (PHPビジネス新書)

伝える力には、話す、書く、聞くが必要


本書はビジネスパーソン向けに書かれている本だが、
人に何かを伝えるために必要なエッセンスが、
ふんだんに盛り込まれている。


はじめにを読んで、自分が考えていた伝える力というものが、
狭い範囲だったのかもしれないと気づいた。

はじめに


本書でいう「伝える」には、「話す」ことと「書く」ことの両方を含みます。
さらにいえば、本書では「聞く」ことも「伝える」ことの一つと考えます。相づちを打ったり、返事をしたり、目をジッと見たり、あるいは反対に目をそらしたりする行為も、相手に何かしらを「伝える」ことになるからです。こうして考えると、「話す」「書く」そして「聞く」行為は、まさに「コミュニケーション」です。


「聞く」ことが、メッセージ性を持つという意識はなかった。
でも、確かに聞き方は自分の気持ちを顕著に見せている重要なサインだ。

深く理解しないと説明できない


深く理解していないと、わかりやすく説明できない、というのは
まさにその通りと思った。
自分が何を知らないか、知らないことを謙虚に教われるかで、
その後の伝える濃度が変わってくる。


説明をするには、深く理解するということから始める必要がある。
深く理解していないことを説明するよう求められることも多いが、
可能な限り情報を集めていき、理解に努めるようにしたい。

緩やかな演繹法(えんえきほう)


報告書のまとめかたとして、
論理学でいう、演繹法帰納法(きのうほう)に触れているのは、
なるほどと思った。


結論ありきが演繹法
いろいろな情報を積み重ねて結論を出すのが帰納法だ。
学茶の現地調査(フィールドワーク)は帰納法にあたるという。


これを応用して、
緩やかな仮説を立てて演繹法で進め、
現地調査で裏づけをしていくということのようだ。
確かに、結論がまるで予想できないことに、
事実だけを積み上げても意味が生まれないこともあるから、
この方法は参考になりそうだ。

この言葉・表現は使わない


自分がこの用語をどのくらい使っているか、
あまり自信がないが、忘れないよう記録しておこうと思う。


池上さんは、文章力を高めるために、
接続詞をなるべく使わないことを自分に課したという。

この言葉・表現は使わない


・そして/それから
・順接の「が」
・ところで/さて
・いずれにしても
・絵文字の類


補足すると、接続詞の多い文は幼稚になりがちということだ。
また、「が」は逆接(反対の意味)なら使う理由はあるが、
無関係なものの接続詞には不向きという。


ところでや、いずれいしてもも話の腰を折るということになる。
絵文字は、ビジネス文書には不向きということで列挙されている。



また、本書では著名人の伝え方などにも着目していて、
池上さんがいろんな人の伝え方から、
良いところを貪欲に吸収するタイプの方だとわかる。


「伝える力」は高めていきたい力の一つだ。
伝えるプロである方もこのように努力されているのを見て、
場数を踏む、いろんな状況から吸収する力がより大事とわかった。


もう一冊のほうもぜひ読んでみたいと思う。


では、また。