いつもとは違う春

こんにちは、検索迷子です。


年度末の一日で、明日からもう4月になる。
でも、その実感が今年は薄い。


震災後の動揺した気持ち、
計画停電や物資不足による街や店舗の変化、
交通機関を利用するときの緊張感、
桜の開花が例年より遅い寒い三月、
何もかもが、心の穏やかさとは真逆に進んでいた。


時間が早かったのか遅かったのか、
日付や体内時計が狂うかのごとく、
一日や一週間の時間感覚が鈍っていた。


それでも、今日で一つ区切りをつけて、
明日から環境を変えることにした。


社会人のかたで今日が最終出社の人もいるでしょうし、
学生さんは今日が学生最後の日の人もいるでしょう。
それぞれが、それぞれの過去の場所と離れて、
また新しい場所に向かっていくことでしょう。


一晩眠れば、明日からは4月。
新しい生活に気持ちを切り替えていく、
そういう一日が今日なのだと思う。


自分だけの力では、今の不安感をぬぐえない。
だけど、カレンダーが一日変わるだけで、
ほんの少し、背中を押してもらえる気がする。


何かが劇的に好転するわけでなかったとしても、
昨日よりいい一日や、環境がくることを期待したい。


2011年3月は、日本人なら誰にとっても忘れられない月になった。
歴史に刻まれていくこの時代に生きて、
そして、生き続ける意味を再確認した月だった。


日本中を巻き込むような重たい経験を心に刻み、
これからは安全と幸せを願っていきたい。


そして、ささやかでも、
自分にとって、忘れられない記憶や経験を積むために、
明日からまた歩き出そうと思う。


もう永遠に春は来ないような気がしていた。
だけど、少しずつ蕾を開いた桜を見て、
澄み渡る空を見上げて、
どんなことがあっても、春は来るのだとほっとした。


4月に向けて、歩き出そう。


あなたと私の未来にエールを送って、3月を終わりたい。


春は来る。
明日も来る。
生きて、それを確かめられる希望を持てることが、
一番かけがえのないこと。


予定を入れられる未来、
予定を入れられる存在、
これから行く場所のあることは、
なんと温かき約束なのだろう。


では、また。