わかりやすい文章のために

こんにちは、検索迷子です。


わかりやすい文章の書き方を解説した本は、つい手にとって読んでしまいます。


仕事やWebサービス上で、どう表現したら相手に伝わるか、
どうしたら思考の寄り道をさせずに正しく伝えられるか、
ゴールにたどり着くまでに、どう思考を整理するか、
自分以外の誰かに文字でうまく伝えるというのは、いつも気になっています。


最近見た本のなかで、読みやすい「わかりやすい文章の書き方本」だと思ったのが、
克元亮(かつもとりょう)さんの、『SEの文章術【第二版】』です。

SEの文章術 【第二版】 (技評SE選書)

SEの文章術 【第二版】 (技評SE選書)

技術評論社の技術SE選書で、
タイトルが、SE向けに限定していますが、
一般のビジネスマンや、卒論作成中の学生さんなど、
幅広い層に有用なノウハウが凝縮されています。


本の腰巻(帯)が、
「トラブルの原因はドキュメントだった!」とあり、
第4章のドキュメントの作成術では、設計段階を、
第5章のドキュメント別必須ポイントでは、
提案書、要件定義書、技術調査報告書、トラブル報告書、
それぞれの書き方を記載しています。


また、第7章では、ウェブライティングの作法として、
ウェブサイトの利用特性や、ウェブサイトの文章作法をとりあげています。


これらの章は技術的な話題に特化した面もありますが、
本全体としては、広くどなたでも読めそうです。
第6章では、文章力向上のための必読書として、
本の写真付きで書籍紹介をしています。


克元亮さんのご著書は、何冊か拝見したことがありますが、
難しくて未知な技術用語やジャンルであっても、
大量の情報を整理した説明がされていて、とても読みやすいです。


技術書にありがちな、
用語が難しくてわからないとか煙に巻かれているという、
よくわからない気持ちとは無縁の本だった記憶があります。


まえがきに、
システム開発は、巨大な伝言ゲームで成り立っています」、
と書いてある言葉に、私はSEではありませんが激しく共感をしました。そうだよ、そうだよと。


たぶん、組織で働いているどんな人も、
特にシステム開発やインターネットに関わる人たちならなおのこと、
この伝言ゲームの感覚はわかるのではないでしょうか。
私はこの一行だけで、この本のコンセプトが見えたという気がしました。


伝言ゲームのなかで、真実がゆがまないように、
正しく、わかりやすく伝える文章を書く力が求められるのです。
伝言ゲームのどんな場所にいても、伝える役割は大切ですね。


では、また。