Webサイトで見られている場所


こんにちは。検索迷子です。


今日のお話は、
あなたと私は今同じものを見ている?
アイトラッキングヒューリスティックが気になるという話、
です。



■あなたは今、どこを見ていますか


仕事上、複数の人と同一のWebサイトを見ながら、
会話をすることがあります。


それは会議室のスクリーンだったり、
個人ごとに自席での閲覧だったりしますが、
かねてから気になっていることがありました。


それは、
たとえば、コンテンツ内容がなんとかかんとか、
といった話題をしたとき、
人によって見ている場所や、同じ単語でも認識スピードが違うのはなぜか、
ということです。


ときどきどころか、ほぼ毎日それは起こります。


コンテンツという用語は誰もが知っています。
ところが、
どこからどこまでがコンテンツかは、
そのサイトには書いてありません。


そうすると、
コンテンツを見てくださいと言ったときに見る場所は、
個人のWebサイト閲覧経験、
見てきたサイトの質に依存することになり、
全員が完全一致で同じ場所を見ていないことが多いのです。


仕事として共通のものを見るなら、
用語を定義するか、
一緒のスクリーンで見るかを事前にしておかないと、
共通認識がもてないこともあります。


人によって文字から想像するWebサイトの認識がずれるのは、
コンテンツに限りません。


他を挙げてみると、
タイトル、
企業情報ページ、
ログイン箇所、
どこでも起こりうることです。
ためしに身近な方に、聞いてみるといいかもしれません。



■同じ用語でどれくらいズレるか


どう違うかの一例ですが、
ログインといえばどこでしょうか。


ログイン箇所っていえば、ここに決まってると、
ある人はログインページを開きます。
他のある人は、サイト右上にあるテキストリンクを示します。
ある人は、表示されているIDを示します。
さて、どこがログイン箇所なのでしょう。



タイトルと言って、
タイトルバーを指す人もいれば、
ナビゲーションバーを指す人もいます。
また、Webページ左上を指す人もいます。
あるいは、コンテンツ中のカテゴリパスを示す人もいます。
URLの文字列を読み取って、タイトルを言う人もいます。
さて、この検索迷子のタイトルは、どこでしょう。


答えは、その時の対象者同士で決めるしかありません。
答えは、その都度確認するしかないのです。




■なぜ、こんなにズレが生じるのでしょうか


推測ですが、
インターネットの利用経験は人それぞれです。
何歳から始めたか、何年前からかもそうですし、
学校の授業で学んだ人もいれば、我流の人もいます。
使う年代も幅広いものです。


標準も共通項もないのかもしれません。
だから、ずれます。
そして、たいていの人は、自分が普通だと思っています。
それが、常識と言い切る人すらいます。


でも、私はWebサイトの用語で、
常識と呼べるほどの共通項はないと思っています。
それは、その人が使ってきたサイトではそうだっただけで、
違う種類のサイトを見てきた人にとっては未知です。



社内の少数での打ち合わせでさえこの状態ですから、
お客様に向けて何かを実装するのは、とても慎重になります。
これでわかるだろうかと検討を重ねます。


認識がずれていくと、作り手と使い手に齟齬が生まれます。
特に、ナビゲーション上の致命傷になることもあります。


ヘルプページの説明でも、
お客様の知っている用語の理解と食い違えば、
理解できないこともあるかもしれません。
何のためのヘルプページかわからなくなります。


こうした、ズレを毎日私は体感しています。
自分にとっての常識は、他人にとっての非常識だったりします。
溝を埋めるためには、丁寧に話し合ったり、
お互いの違いを認め合う努力が必要になります。
そして、共通項にしていくのが仕事では大切なのです。



私とあなたの見ているものは違う。
そういう経験をたくさん繰り返すたびに、
アイトラッキング
ヒューリスティック
の技術をもうちょっと勉強したいなと思います。


こういう技術は、
インターネットの発展に寄与するので、
普通に使える状態になるといいなと期待をしています。


ユーザビリティ向上のために、新技術が出てくるのは大歓迎です。
ただ、一部の企業しかそれが利用できないのは、残念です。


当面は指をくわえて、見ているしかないようです。
アイトラッキングヒューリスティック
もうすこしきちんと調べてみようと思います。



では、明日。またここで。


検索迷子