SMAPさんの『Otherside』の重なる声

こんにちは、検索迷子です。


先日、SMAPさんのパラ駅伝の閉会式コメント
記事を書いた。
なんとなく思いついて書いたこの記事が、
検索迷子を開設して以来、最も多く読まれた。


生粋のファンではないと再三書いているが、
自由に書いていることを、こんなに温かく
受け入れていただけて、恐縮するばかりだ。
それで数日プレッシャーで書けなかった、
というわけではなく、むしろ草なぎさんや、
SMAPさんに対して抱く、私の漠然とした
感想をもう少し形にできないかなと、
つらつらと考えることが増えた。


たぶん、文字にしてこなかっただけで、
断片的に気になることはずっとあったようだ。
その散らばったピースがいくつかまとまりを
持って、一話読み切りの文章にできるほど、
頭で構成ができあがってから、
やっとパソコンに向かう。


ということで、今日は、
SMAPさんの『Otherside』の重なる声について、
書こうと思う。


先日、FNS歌謡祭を観て、いくつか書きたい
ポイントがあったが、今日はそのなかの
ごく一か所に絞った声について取り上げる。


前出のパラ駅伝の記事で、
木村さん→草なぎさん→稲垣さん→香取さん
→中居さんの順のスピーチを、
「5人の話す順番で、話に抑揚や起承転結が
生まれ、内容もまるで1人で話しているような
まとまりだった」ということを書いたが、
そのあとも、何かまだあるんじゃないかと
引っかかっていた。


おかしなことだが、書いたことで、
書いた自分に問題提起をしたみたいになり、
数日、読んでくださるかたの反応とは別に、
ふわふわした感じだった。


ブログのコメントにも、
『CRAZY FIVE』も同じ順番ですねといただき、
5人の歌う順番にも何かあるような気がして
いたところ、
FNSの『Otherside』を聴いて、わかった。


それが、木村さんのソロから始まる、
「Hey Just Stay〜」以降のメンバーの声が、
一人ずつ重なる箇所だった。ここも、
木村さん→草なぎさん→稲垣さん→香取さん
→中居さんの順番だ。
この声の重なる過程が、素晴らしいのだ。


私は録画機能を持っていないため、
この曲を通しで聴いている回数は少ない。
9月に新曲で視聴したときは、草なぎさんの
パフォーマンスの美しさに目を奪われ、
書き留めないと忘れてしまうのは惜しいと、
草なぎさんを衝動的に書くきっかけとなった、
草なぎ剛さんの可動域という、
最初の記事を書いたくらいだ。


テレビで四度目くらいのこの曲を聴き、
あ、この声を書きかったんだと思った。


この箇所、木村さん→草なぎさんの順で、
じょじょに一人ずつ声が乗っていくのだが、
この声が乗っていく過程で、
どんどん声の層が重なり、前の歌い手の
声にはない音の領域が埋まり、どんどん、
音域の隙間がなくなっていくようなのだ。


音楽的な専門用語はわからないが、
ミルフィーユのように層が平らに重って、
高さがでるのではない。


1人ずつがどんどん続いていくことにより、
前の歌い手の隙間をきゅきゅっと埋める
ようにそれまでになかった声を補い、
1人増えるごとに隙間がぴったり埋まり、
1つに圧縮されたみたいな深い声になる。


そして5人の声が集結したときに、
圧倒的な重厚感が出て、もう5人という
より、1つの存在そのものに思えるのだ。


音楽的に分析するわけではないので、
ものすごく曖昧だが、1人ずつが、
ふわりと個性を乗せあうことによって、
最後は混じりけのない声になっていると
思った。


これをなんとかうまく表現できないかと
考えたとき、アニメのセル画とか、
多色使いの版画のように一枚ずつを
重ねるものが思い浮かんだが、
いくつか考えて一番しっくりきたのが、
光の三原色」の図だった。
(リンク先画像は、教材自立共和国さんサイトより)


もうあえて色に例えなくても、
声の重なりによる多層化はわかると
思うが、もう少しおつきあいください。
画像を自作できないのと、ブログ容量の
都合で、画像なしで説明するのが、
若干心苦しいですが。


光の三原色とは、
ちょっと難しいように聞こえるだろうが、
これはテレビや映像、写真や画像などの
色を構成する要素、RGBといわれる、
レッド、グリーン、ブルーなのだ。
無数にあると思われている色は、実は
この色の光の組み合わせで構成されている。


〇が三つ重なる、数学の集合図をイメージ
していただければよいかと思う。
色の位置は固定ではないが、
私は、上から時計回りに、
レッド→マゼンダ(ピンク)→ブルー、
シアン(水色)→グリーン→イエロー、
そして集合体の真ん中が、白となる
パターンがしっくりくる。


光の三原色の図は大きな〇三つ(レッド、
ブルー、グリーン)と、
左右が重なる色の掛け合わせ箇所の三つ
(マゼンダ、シアン、イエロー)と、
中心の白でできているが、
大きさとかどっちが主従は、今回は
重要ではないので省くことにする。


SMAPさんにはメンバーカラーがある。
長くからのファンのかたにとっては、
スマスマのカラーではなく、中居さんが
ブルーで、稲垣さんがピンクのほうが
しっくりくるかと思うので、
それで説明をしたい。



SMAPさんは5人なのに、光の三原色の
図には7色ある。
まずメンバーカラーにないシアンだが、
中居さんをブルーとして、
香取さんをグリーンとして、
その交点にC(シアン)という色が
あるのを、私はファンのかたの色だと
とらえることにした。


Cはビジネス用語で、カスタマーや、
コンシューマーの略語にも使われる。
お二人は特にプロデューサー目線も
お持ちで、バラエティ出演も多く、
このお二人が土台を支えている色の
配置が一番しっくりきた。
そして、木村さんのレッドは真上が、
先陣を切ってという木村さんらしい
気がした。


そして、交点にあるイエローは、
草なぎさんで、ピンクは稲垣さん。
このたとえは、特定メンバーを
落とす意味ではないので、失礼が
あったらすみません。


5人という色の重なりと、5人に水を与える
ようなファンのかたの重なりによって、
全部が合わさって中間に真っ白なものが
生まれる、と、思ったのだ。


強い色彩を放つ5色と、水を与える6色めが
集まることによって、
最終的に、7色めの真っ白になるのだ。
(実際の色の組み合わせはそうではない
部分もありますが、今日はあくまで、
比喩での引き合いのため、おおざっぱな
点はご容赦ください)


『Otherside』の重なる声を聴いただけで
大げさな、と思われるかもしれないが、
この重なる声のパフォーマンスの威力は、
5人の一つにまとまる力はもちろん、
ファンの後押しによっても起きていると
思ったのだ。


単色の色は、その組み合わせにより、
無限の色を引き出す。幾通りにも変化する。


SMAPさんの声も、1人ずつもいいし、
5人で歌うユニゾンもいいが、
1人ずつが重なる声を聴くと、奥行きと、
じょじょに後半に向かって高まる気持ちが
生まれて、無限の可能性を感じたのだ。


隙間がきゅきゅっと埋まる、重なる声。
そこに、SMAPさんという個性が輝く。
5人だけど、1つととらえて、
あえてそれを、個性と呼びたい。


では、また。