岡崎京子さんの世界観

こんにちは、検索迷子です。


『増補新版 岡崎京子』文藝別冊(KAWADE夢ムック)を手にした。

増補新版 岡崎京子 (文藝別冊/KAWADE夢ムック)

増補新版 岡崎京子 (文藝別冊/KAWADE夢ムック)


コミックをあまり見るほうではないが、
この本を目にしたとき、
なぜか懐かしい思いがした。


映画へルタースケルターの原作者であることもあり、
久々にこの世界観を思い出し、
懐かしいというか甘酸っぱいというか、
不思議な気持ちになった。


沢尻エリカさんが主演したことで、
その世界観がより現実に近づいた感じがした。
コミックの世界ではなく、もう現実にありそうな、
女性の生き方なんだと思えた。


以前から、女性として生きることの居心地の良さや悪さ、
清らかさや複雑さをシンプルに表現した作品は、
見入ってしまうことが多かった。


どの作品が好きというファンではないが、
こういう伸びやかな表現をしてくれる人のスタイルが、
とても好ましく思う。


ここまでは描けない、書けない、
と思うようなものを代弁してくれているような爽快さだ。


へルタースケルターの監督の蜷川実花さんのインタビューや、
よしもとばななさんのインタビューも読み応えがあり、
同性の心を揺さぶる作品を描ける、
岡崎京子さんの凄さをあらためて感じた。


世の中にこれほどインパクトのあるものを生み出せる、
その能力の美しさにほれぼれする。


岡崎さんの作品をあらためて、
辿って読みたいと思わせる一冊だった。


では、また。