まど・みちお けしゴムの英訳

こんにちは、検索迷子です。


2014年2月に、
詩人のまど・みちおさんが亡くなった。
ぞうさん、の歌詞など数えきれない作品を生み出された。
http://www.mado-michio.com/
http://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%81%BE%E3%81%A9%E3%83%BB%E3%81%BF%E3%81%A1%E3%81%8A


かねてから、
まどさんの詩を取り上げたいと思いながら、
そのシンプルさや、深みに、
それ以上の言葉を修飾できない思いもあった。


そんななか、
まどさんの詩に、
皇后美智子さまが選詩して英訳をつけられた、
Eraser けしゴム、文春刊に出会った。

Eraser けしゴム

Eraser けしゴム


表題作を紹介したい。

けしゴム
まど・みちお


じぶんで じぶんを
けしたのか
いまさっきまで
あったのに


Eraser
美智子皇后


Have I erased
Myself
Funny, I was here
Only a minnte ago.


まどさんは、この詩は1951年に作ったようだ。
60年以上経過した今、
このわかりやすさ、
無駄のない言葉選びに、はっとする。


修飾する言葉や、
感情を複雑化するものを、
あまりに持ち過ぎてはいないか、と思う。


英訳された美智子さまも、
同じような気持ちだったのだろうか。


日本語の詩を英訳するのは、
リズム感の違いから、
本当に難しいことだと思う。


まどさんの詩は英訳しても、
もとがシンプルな言葉ゆえに、
ノイズや回り道が少なく、
詩の世界観が損なわれにくいものかもしれない。


が、同時に、どの単語を選べば、
元の詩を伝え切れるか、
逃げ場がない単語選びの悩みの連続かと思った。


じぶんで、じぶんを消さないよう、
気をつけなくては。


深読みするのも、きっと違う。
単純に、あれ?
という気持ちなんだと思う。
だから、Funny、なのかと、


英訳された詩に、
解釈を教わることもある。
だから、対訳の詩集は面白い。


まどさんの詩は、また取り上げたいと思う。


では、また。