ティッピング・ポイント

こんにちは、検索迷子です。


あることが、爆発的に流行だすことがある。
それを実例を元に書いている本、
『ティッピング・ポイント』、マルコム・グラッドウェル著、
飛鳥新社刊を読了した。

ティッピング・ポイント―いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか

ティッピング・ポイント―いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか


流行するものには、
ブームと呼ばれるようなものもあれば、
インフルエンザの蔓延、
犯罪の低下などさまざまなものがある。


それらが広まる要因は、
一人の人であったり、
ちょっとした変化であったり、
実は大きな出来事が引き金になっているものより、
小さなきっかけだったりするのが事例でわかった。

媒介者(コネクター)の存在


特に口コミの影響力を紹介したところで、
世界を束ねる特殊な才能を持っている人々を、
媒介者(コネクター)と呼んでいるというところは参考になった。


ネクターは、普通の人以上に顔が広く、
5倍以上交際範囲が広いという。
人生経路において、友人や知人を作る並外れたコツを体得しているということだ。
こういう人が、そこかしこにちりばめられていて、
ブームは巻き起こる。


出会っては別れるという日々の繰り返しのなかで、
どうしても、自分の人脈は現在を中心に成り立ってしまう。
が、コネクターは出会った人の大切にしかたが違うのだと思った。


人を大切にして、人とつながる努力をする人がいて、
何か新しいことを広めるのにこうした人が、
媒介者として有効に働くのだ。

記憶に粘る


記憶に粘りがない情報は、
どんなに恐怖を喚起させても時間経過とともに、
その情報が忘れ去られるという実験結果があった。


情報定時の仕方に、さりげなく、有効な変更を加えて、
同じ情報を再提示したところ、その記憶は圧倒的に変化した。


一般論だった警鐘的なパンフレットを、
個人のこととして受け止めるような内容に変えたところ、
人の記憶にはっきりと残り、
その行動を実践する人が増えたということだ。


記憶に粘るといっても、
何をどうするという具体的なものは、
個々に考えていくしかない。


でも、ティッピング・ポイントとは、
こうしたあと一歩の粘りの要素を考え抜いた人によって、
一夜にしてブームが起こるというのが印象深かった。


昨日とまるで何も代わっていないもだったとしても、
媒介者がいるだけでも、一夜にして何かが変わるかもしれない。


それは、インフルエンザのようなものは歓迎しないが、
消費に関わるブームなら、仕掛け人は大喜びだろう。


ティッピング・ポイントを考えられる人でありたいと、
本書を読んでつくづく感じた。
まだこの世に眠っている、
いいものを普及させるための、コネクターでありたいと思う。


では、また。