伝わらないから伝える

こんにちは、検索迷子です。


文章を書いて、感謝を伝えることが多い。
話ももちろんするのだが、まとまった文章を、
プロジェクトの区切りのときに大勢の宛先に対して書くことにしている。


こういうのは、自分としてはごく普通のことなのだが、
自分以外にこういうことをする人をほとんど見かけたことがない。
あらたまってというのも恥ずかしいのかもしれないが、
正式なお礼として、大勢の人に対してメッセージを発信することに、
抵抗がある人も多いのだろう。


私自身、個別に感謝を伝えるより、
一人ひとりへの感謝だったとしてもあえて大勢に伝える。
その人がかけがえのない一人であることを、
全体のなかで知ってもらいたいと思う。


個人への感謝だけでなく、
プロジェクトの区切りのときに、
あえて総括するような振り返りのような文章を残すことで、
何か全体が締まるような気がしている。
始まりも唐突で、終わりも唐突なプロジェクトも多い。


あんなに議論した日々が嘘のように、
最後の打ち合わせ以降、ぱたりと連絡がなくなることもある。
あの、一緒に真剣に一つのゴールに向き合った日々や、
共通の青果物はなんだったのかと思うほど、
知らぬ間にフェードアウトしているプロジェクトもある。


伝えるということをあきらめてはならない。
終わったことだからこそ、区切りをつけるために、
伝え切れなかったこと、
伝わらなかったこと、
伝えたかったけど言えなかったことを、
最後のタイミングでしっかり伝えて終わりたいなと思う。


伝わらないから伝えるために言葉がある。
それを駆使して、
最後のタイミングでプロジェクトをいったんきりのいい形で閉じて、
またそれぞれが次のプロジェクトにいければいいなと思う。


伝わらないことは本当はないのだと思う。
うまく伝えなかった、それだけなのだと思う。


私は最後まで伝える。
伝わらないなら、伝わるまで伝える。
伝え終わるまで幕は閉じない。


さまざまな人への感謝を込めてメッセージを書きながら、
最後の伝える役割を全うしようと思った。


これを伝えきってこそ、
プロジェクトリーダーとしての自分の役目が果たせる。
そう思いながら。
伝え続けて、伝わったことを確認しておきたい。


伝わらないことは何もないと本当は思いたい。
だから、伝えることをあきらめないでいたい。


では、また。