初対面の相手の足元を見る

こんにちは、検索迷子です。


仕事で初めて訪問した相手や、
自社に初めて来社される方とお話するする際、
必ずといっていいほど無意識に見ているものがある。


それは、靴だ。
初対面の際は、必ず立ち上がって深々と頭を下げる。
そうすると、頭を下げつつ靴にどうしても目が行く。


特に、こちらが訪問した際、最初に目に入ってくるのが靴だ。
受付の椅子で待っていて、ご本人が来られた際に、
顔を見るのもそうだが、そのときは最初は座っているため、
相手の下側から全身にどうしても目が行く。


全体から、相手がどんな人なのかを一気に理解しようとしたり、
どれくらいの力量のある人なのかを値踏みする。
逆に、相手側の自分の価値というのも図れるような気がする。


受付から初対面の会議室まで案内してもらう際、
あるいは会議室で最初に会うとき、
真っ白なスニーカーを履いているとものすごく目立つ。
顔より先に目に入ることも多く、
その瞬間、あ、この人はスニーカーで来客を迎える人なんだと思う。
そして、なんだか少し複雑になる。


若手でスニーカーであれば、ファッションは個性だし、
そういう格好で接客を許している会社なのだろうと思う。
でも、失礼ながら30歳は超えているだろうと思う人だと、
少しシワとか、たるみとか、白髪とか、
何か若くない要素が顔周りに出始めてしまった人の白いスニーカーは、
正直、よっぽどのベンチャーの成功者でない限り、痛々しい。


心のなかであんまり若そうじゃないのに、
そんな格好で、仕事の打ち合わせに来ちゃダメだよと思ったりする。
今までどんな仕事してきた人なのだろうかと、少し怪訝にも思う。


これは、来客時に限っての感想なので、
普段、どういう格好で働いていてもいいが、
外部の約束した相手が訪問するときは、せめて白以外の靴でいてほしいと思う。


よく言われる、相手のグレードにあわせた格好、
相手に敬意を示すような格好をする心遣いがほしい。
スーツとまではいかなくてもいいのだが、
白いスニーカーは、普段着できました、
客先との打ち合わせのために、
何も気を遣わずいつも通りの自分です、というアイテムで、
どんなに清潔であっても、敬意やビジネス相手としてなめられているようにも思える。


たとえば、事前にメールで何度も連絡をしていればまだ、それは許せる。
でも、事前連絡を日程以外せずにあまり打ち解けていない相手が、
初対面で白い靴を履いていたりすると、顔よりも靴しか記憶に残らないこともある。


おかしなものなのだが、
まだ、社内で履いているだろうサンダルでこられたほうが、
ああ、履き替えないのねという程度の気持ちになって許せる。
スーツでサンダルの人は、当然、靴を履いてきているのだろうから、
この会議では履き替えてないけれど公私は一応分かれているんだと思う。


でも、スニーカーはどう考えても公私を分ける、
相手によって、身支度を変えて臨むという意識を感じられないのだ。
この人いつもスニーカーなのかな。
いつもスニーカーでいいってことは、大事な人に会ったことがないのかな。
もしかして、いつもこんなラフな格好しているってことは、
この仕事の作業員の一人でキーパーソンでない人なんだろうか、とあれこれ考える。


といっても、自分の後輩にそれを注意するほど目くじらは立てていない。
私は、気になる、と心のなかで思っているだけだ。


他の人にこの話をすると、
Tシャツがだめ、ジャケットなしがだめ、
ジャケットを着ててもよれよれだったり不衛生がだめ、
ズボンにアイロンがかかってないのがだめ、
とリクエストは幅広い。


でも、ひとつだけ言えるのは、自分との対面のために事前に一瞬でも、
身なりを点検しようとしてくれたか、という心配りなのだと思う。


私はあるとき、ものすごく緊張して用意周到に準備をして、
その場にでかけたら、相手がサンダルだったことがある。
しかも裸足で、一瞬ええーっ、裸足なの、随分とリラックスして、、と思った。
大事なこの場にふさわしくないと、気持ちを平静に保つのが大変だった。


そういえば以前の上司が、
訪問先に合わせて服のグレードを変えていた。
ジャケットにポロシャツ、地味めのスーツ、明るめなラフな格好のときもあった。
相手に好感をもたれるように、ミラーリング効果を狙って、
会う相手と同じような服装をして訪問先に行っていた。
その人は、ジャケットと靴、慶弔用のアイテムをロッカーに入れるくらい、
用意周到だった。
会う人によって身支度を変える配慮がとにかくすごかった。


極めつけは、あるトラブルがあったとき、
担当者に、「謝罪する相手はどんな人だ」と聞き、
50代の部長クラスとわかったら、自分が謝罪に同行すると言う。
白髪には白髪で対抗しないとだめなんだよ、と言っていた。
相手先が本当に白髪かはわからなかったが、相手に合わせるとはそういうことかと思った。


白いスニーカーがだめというより、
社外の人間と会うときに、そういう格好をして、
普通の自分でいるという心のありかたがイヤなのかも知れないですね。
少なくとも、こちらは好感を持たれるよう、
念入りに準備して、オフィスに入る前にきちんと点検して、
できるだけ努力をして臨んでいるのに、フツーにふらっと来たという感じです。


実際は、靴なんて関係なく、
仕事をできる人をたくさん知っていますが、
初対面で素の自分でいられるくらいスキルに自信があるならともかく、
自らイメージダウンになるようなことをしなくてもいいかなと思います。


これは、女性も男性もどっちにも同じ感想を持ちます。
それだけ、スニーカーで仕事をする人が増えたってことなんですよね。
楽かもしれないけれど、その楽そうなスタイルの人を、
値踏みしている相手がいるということも、頭の片隅に入れておくと、
どこかで役立つかもしれません。


今は、服装のマナーなんて、会社で教えないのでしょうね。
たぶん、注意されたことも、そういう視点もないかもしれません。
私の新人時代は、同僚の子は靴を派手すぎると先輩に注意されてました。


そういえば、新人時代に地味な格好をしていた私は、
私はいつ急な打ち合わせやトラブルがあっても、
客先につれていける服を着ているから安心だと、営業担当の先輩に言われました。
この一言があって以来、私の仕事の服装は、
いつでも突発的な外出ができる服装というラインを崩さないようにしています。


人それぞれですが、相手のあることなんですよね。
仕事場の服装は。


では、また。