稲垣吾郎さんの歩調を合わせる気遣い

こんにちは、検索迷子です。


今日は、稲垣吾郎さんの話題を書きたいと思う。
スマスマのシャッフルビストロで稲垣さんがゲストだった回の感想と、私が稲垣さんに対して感じていたことを書く。


過去に稲垣さんの話題は、稲垣吾郎さんの「September Rain」で書いたが、これはアルバムのソロ曲に特化した話題で、稲垣さんについてはほとんど触れていない。そのため、ほぼ初めて稲垣さんだけで記事を書くため、少し緊張している。


稲垣さん現在、「恋と音楽 FINAL」の公演中だ。会見直後、メンバーで初めてファンの前に登場し、集中力を切らさず演じるプレッシャーもおありだったと思うが、好演をされているとTwitterなどで拝見している。鑑賞予定はないが、進化し続ける稲垣さんを応援したいと思う気持ちから、私も稲垣さんを表現しようと思った。これは私が報道直後、SMAPのメンバーを文章で表現して、応援する意志を見せていく記事でもある。


ここしばらくSMAPの話題を書いているためか、Twitterのフォロワーさんや、ブログを読んでくださるかたから、「このテーマで書いてください」とリクエストをいただくことが増えた。


そのお声は、私がSMAPを語っても大丈夫な存在と思っていただけて嬉しいとか、書いた内容を喜んでいただけたのかなとか、書き続ける自信にもつながっている。でも、いかんせんSMAPは5人いて、書きたいことはたくさんあっても、なかなか量産ができないのが最近はもっぱらの悩みだ。それでも一つずつ、書けることから書こうと思っている。一人の話題を何度も書けるわけではないので、具だくさんの長文になるのはご了解いただきたい。

シャッフルビストロで見た繊細な気配り

実は、稲垣さんのことをこれだけ集中してみたのは、このシャッフルビストロが初めてだったかもしれない。もちろんSMAPのメンバーとしてずっと見ていたが、稲垣さんがゲストとなったことで、今まで目にしていたけれどそれほど意識していなかった面が際立ったと思った。


これは、オーナーが木村さんだったのも大きいのかもしれないと思った。中居さんのいつもの司会でも見てみたい気もしたが、普段オーナーをしない木村さんと稲垣さんが、通常のビストロのコーナーの流れに乗せるために、二人で少しずつ呼吸を合わせるかのように、場の雰囲気を作り出していたように思った。


そして、稲垣さんと木村さんって近い存在なんだと思ったのは、会話もそうだが、実は座る向きにあった。心理学などで、好意を持っている相手同士は、無意識にL字か横並びに座りパーソナルスペース(この用語については、「(6)SMAPの体温を感じるパーソナルスペース」でも触れている)が近くなるといわれている。足先の向きが好意を表すともいわれ、まさに稲垣さんは、スマスマのどのゲストにも見たことがないほど、ずっと横顔を向けて、椅子の背もたれにまっすぐではなく斜めに座ったまま、ずっと木村さんのほうに身体を向けて、顔を見ながら話をしていた。


稲垣さんは座りにくい体勢であることも気にならないようで、真剣に木村さんのほうを向いていた。これなら途中で、そもそも椅子の向きを変えるか、ソファーにしたほうが良かったのではと思った。そういえば、木村さんがゴロウデラックス(#25:2011年11月3日)に出演された際は、ゲストの木村さんは本来、司会の稲垣さんの斜め前に座るはずが、そちらが落ち着くからなのか稲垣さんの真横に座った。たぶん、お互いが近くにいて話すほうが心地がいいご関係なのだろう。


私はこの稲垣さんの座る角度、相手をしっかり見て話す姿に、人ときちんと向き合ってお話しができるかたなんだなと、番組開始からすぐに好感を持った。そして、普段メンバーにいじられて、愛嬌で応戦するような稲垣さんとは違い、落ち着いてゆっくりお話しされているのを聞いて、こんなに稲垣さんがご自分のことを語る場面ってほとんど見たことがなかったんだなと気づいて、語るといっても全然重苦しさがなく、丁寧な受け答えでご自分のお気持ちを語る場面に新鮮な思いがした。稲垣さんが人と向き合うコミュニケーション能力の高いのが十分ここでわかったが、本当の稲垣さんの持ち味がわかったのが、この先にあった。


「クイズ稲垣吾郎」のコーナーになり、稲垣さん自らが司会をしてメンバー4人を相手にしていた。その4人に対してまんべんなく接する姿、一人ひとりとの向き合い方や会話の振り方の濃度、一人ひとりへのリスペクトや
相手への関心がしっかりと伝わってくるような話だったのだ。


たぶん無意識だと思うのだが、相手をしっかりと呼びかけて話題を振ることで、相手に光を当てたり、自分がゲストでありながらホスト役に徹するような、会話の主導権をぽんっと相手に差し出していく控えめさを感じたのだ。これは相手に甘えて寄りかかるというよりも、相手を尊重して意見を聞くという感じがして、とても好感が持てた。


クイズを通して稲垣さんの良さもわかったが、結果的に、「草なぎさんのほめ言葉に嬉しさを感じた」「香取さんの白紙から生み出せる能力を称えた」「木村さん主演ドラマに憧れていた」「中居さんの司会の手法を素直に取り入れた」ことなどを通して、メンバーそれぞれを引き立てる会話をしていて、誰かに偏ることなく全員と会話をして、全員を輝かせるそのバランスが見事で驚かされた。


木村さんとの最初のトークで「今日のゲストはおまえ」と言われているが、このクイズでもそう突っ込みたくなるほどだった。そして、会話の随所で「え、おかしい?」「え、こう思わない?」といった確認作業が入るのも、稲垣さん独自の話し方の流れだと思った。


稲垣さんの過去の発言で、「僕のパブリックイメージが」といった言いかたを数回聞いたことがあるが、稲垣さんは常に相手からどう見えているのかを意識したり、自分が考えていることとほかの人の意見が違っているとき、「え、そうなの?」と相手に理由を尋ねたり、自分との感性のずれをしっかり傾聴したり、もしかしたら時に内省しながら、自分の立ち位置を考えたり、「普通はこうなのかな」と思ったりするのだろうかと考えた。


その素直さ、相手の意見を尊重したり、きちんと自分と違う考えを取り込もうとする謙虚さは見習いたいと思った。この日は対メンバーだったが、日頃からそうやって人と、一人ひとり丁寧に向き合うかたなのだと思うような場面が多かったのだ。稲垣さんは冒頭のパートナーの話題で、「意外と気を遣ってしまう」「人がいたら気を遣って話してしまう」といった話をされていたが、これは異性に限らず、稲垣さんってそうやって常に、気配りを積み重ねて人と接しているかたなのだと思った。


そして、以前も少し書いたことがあるが、稲垣さんの何かを表現するときのボキャブラリーの豊富さには毎回驚かされる。今回の秀逸だったのは、「メンバーに生まれ変わるなら香取さん」という時の説明だ。「僕らは作られたものに対して表現するが、慎吾は白紙から作ることができる」と香取さんのパラリンピックのサポートセンターでの壁画や、コンサートの演出についての創造する力について触れていた。


稲垣さんが何かを表現するときは、単一表現ではなく、「なになにと、なになにがあり、だからこう思った」といつも複数の事例や、形容詞があがっている。これは、同じ言葉の言い換え表現のときもあるし、事例をたくさん知っていることを丁寧に列挙している場合もある。


いずれにしても、相手にしっかりと興味を持って見ているというサインにもなり、ほめ言葉を言われた相手は、一言でも嬉しいところ、稲垣さんの複数の単語によって、さらに嬉しさが増す。稲垣さんがご自分で言っていたが「もっと満たされたい」という気持ちを、稲垣さんご自身が人に与えられるような、そういう語彙力の豊富さは、相手の心を温める、稲垣さんの本当に素敵な一面だと思っている。

稲垣さんの努力家の一面

私は正直なところ、それほど稲垣さんを凝視してたわけではないので恐縮だが、稲垣さんが努力家なんだなと思わされて、歯をくいしばるかのごとくがんばっているシーンで印象深いものがいくつかあるので、それも書いておきたい。


ひとつは、ダンスについてだ。
よく、メンバーから「踊れない」と言われてネタにされているが、少なくともジャニーズでずっとレッスンをしてきてデビューをしたのもあり、私はそこまではひどくないのではと思っている。でも、たまたま、年末に「CDTV年末スペシャルライブ2015→2016」を観ていて、稲垣さんがダンスをミスした箇所が、私がわかる範囲で2箇所あった。これはミスを笑うという意味ではないので、続きも読んでいただきいたい。


1つめは、「Otherside」の歌いだし前、メンバーが横一列で後ろに下がり右手を振り上げるシーンだが、稲垣さんはここでワンテンポ、振り上げが早かったのだ。これを見て、稲垣さんが明らかに振りを間違えるって珍しいと思ったのだ。深夜だったこともあるだろうが、私のなかでは稲垣さんはミスが少ないかたという印象があるからだ。それだけ基本的な動作などをしっかり身につけているという印象がある。


というのは、稲垣さんはよく「みんなに迷惑をかけないように」という言いかたをしているのを聞く。ご自身がダンスが苦手ということでいじられるからなのか、きっと自主練や体力づくりなどの自己管理をしっかりされているというイメージを持っている。でも、こういう人に迷惑をかけないためにがんばるという発想って、できそうでなかなかできないことで、それが表面的な言葉でなく本当に努力されているんだろうなと思うかたなのだ。


2つめだが、これは「SMAP DANCE SHOW TIME!」最後の全員のダンスだ。ここで稲垣さんは、2小節目というのだろうか、その途中ちらっと横の香取さん側を向いて踊りを確認するようなそぶりを見せた。あれ、視線を前からそらすなんて珍しいと思ったら、そこから先のほぼ2小節分、まるまる振り付けを間違えてしまった。一人だけターンでない場所でくるっと回るの見ながら、ああ、このアップテンポの曲で、間違えたままでラストまでいけるんだろうか、途中で踊るのを止めるんだろうかとはらはらして見ていたら、なんと一度も止まることなく、終盤間際に、ぴたっと追いついて最後までしっかり踊り切ったのだ。


実は私は、このCDTVライブの話を温めていて、草なぎさんのダンスの秀逸さを視点に1月に書こうと思っていたのだが、時期を逸していた。それでふと振り返ったときに、草なぎさんの話も書きたいが、稲垣さんのこのミスのリカバリーと、あきらめずに最後まで踊り切るそのタフさに胸を打たれて、どうしても稲垣さんのミスの話題を取り上げる失礼さを承知で書きたかったのだ。


このリカバリーの何が凄いかというと、私も昔、大勢で踊るという経験があるのでわかるのだが、団体で踊ってる中で自分だけがミスをすると一瞬手足がフリーズしたり、リズムに乗り直すために間合いが間延びするのだが、稲垣さんはなんと流れのなかで、さもさっきからこの振りをずっと踊り続けているかのように、すんなりとリカバリーをしていたのだ。


これを観たとき、稲垣さんはあまり運動神経が良くないとご自分でも話されるが、きっとジュニア時代からのレッスンでこういう場面を幾度も経験し、あきらめない、止まらない、冷静にリカバリーをする、人に迷惑をかけないようベストを尽くすということを体得しているんだなと感心してしまった。最後のこぶしをつきあげるシーンでは、最後まできっちり踊り切ったことの素晴らしさに感動して、拍手してしまったくらいだ。


次の印象深かった話題は、2014年4月の「スマ進ハイスクール」でオーケストラの指揮に挑戦したときだ。指揮者の西本智実さんの指導のもと、メンバーが初回に我流で挑戦した際は、稲垣さんはまったく目も当てられないような評価をされてしまった。が、サントリーホールでの本番においては、一番の成長度合いを見せて西本さんから賞ももらっている。そのことは西本さんのブログにも書かれている


いかに自主練で努力をされたのか、一視聴者としても手に取るようにわかった。ああ、何かを体得するって才能とかセンスではなく、努力のウエイトが大きいんだと、学びの基本的なことを稲垣さんの姿に見て、その大進歩に感動した。また、私は鑑賞していないが、稲垣さんが2015年10月に、舞台「No.9−不滅の旋律−」でベートーヴェンを演じたもの、この番組の努力の経緯を考えると、まるで役を引き寄せたかのような、素晴らしいことだと思った。


と、今日は、自分がわかる範囲で、稲垣さんの素晴らしさを表現しようと試みてみた。稲垣さんの人と歩調をそろえていこうとする気遣いと努力は、稲垣さんの最大の持ち味だと思うし、コミュニケーション能力の高さの表れだと思っている。今日初めて稲垣さんのことを集中して考えてみて、その素晴らしい部分を自分でも再確認できた。稲垣さんの人との接し方は、相手に温かみと光を与える。自分より相手を輝かせようとするその無意識な透明な心は、澄んだ水のようでもあり、ガラスのような繊細さもある。


書き始めてみて、もっといろんな切り口とか事例とかがわいてきたのだが、今日はここでいったんやめる。失礼なことも書いたと思うが、自分なりに稲垣さんへのリスペクトを込めて書いた。勘違いも多いかもしれないが、応援の気持ちを一人でも言葉で具体的に書き残すことが、私にできる小さな役割だと思っている。その気持ちだけでも伝わってくれればと思う。


では、また。