工藤直子『あいたくて』

こんにちは、検索迷子です。


工藤直子(くどうなおこ)さん詩、
佐野洋子(さのようこ)さん絵、
『新編 あいたくて』新潮文庫刊より、
表題詩の感想を書きたい。

新編 あいたくて (新潮文庫)

新編 あいたくて (新潮文庫)


だれかに、なにかに、
あいたくて、あえるような気がして、
ずっとさまよう気持ちは誰にでもあるだろう。


目に見えないけれど、
確信のような、
気配のようなもの、
あるいは期待などを感じながら日々を生きる。


その、信じる気持ち、
揺ぎない気持ちこそが、
自分を支えてくれる心の杖となることがある。


あいたくて、がなんなのかは、
そのときどきの自分しかわからない。


ただ、確実にいえるのは、
そういう、あいたいものをいつもいつも、
何か心の中に持っているのだということだ。
少なくとも自分は、持っていると思う。


途方に暮れるような気持ち、
迷ってしまったような子どもみたいな状態も、
大人になった今でさえ、ずっとずっと持っている。
そう、このブログのタイトルは、
「検索迷子」なのだ。
まさに、迷っていることから次へ進むことが、
テーマなのだと思う。


手渡したいと思うことづけが、
なんであるかも、
自分だけが漠然と答えを持っている。


誰に会い、
何を伝えるのか。


あいたくて、と言える存在が、
ずっとあってほしいと思う。
その願いは、叶うのだと信じながら、
迷いから抜け出せることを信じながら。

工藤直子さんの著書のレビュー

工藤直子さんの「夕焼け」を過去にレビューしています。
よろしければ、あわせてお読みください。

工藤直子さんの「夕焼け」 - 検索迷子




また、本筋の話ではないが、
アマゾンのこの書名の著者欄に、
詩を書いた工藤直子さんの名前が表示されないのは、
どうしてなのだろう。


イラストを描いた佐野さんは、
100万回生きたねこ』などで著名なかただが、
工藤さんも詩人としてたくさんの作品を
送り出してきたかただけに、
なんだか後味が悪い。

100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)

100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)


ちなみに工藤直子さんは、
日本の女性初のコピーライターと、
この著書の経歴で紹介されている。


Wikipediaでも博報堂勤務のことが触れられている。
Wikipedia - 工藤直子


しかし、この著書名がないのは、
アマゾンに伝えて改善してもらうべきだろうか。
気になってしかたがない。


では、また。