東山魁夷の絵手本

こんにちは、検索迷子です。


東山魁夷の絵手本、
東山魁夷(ひがしやまかいい)、川崎鈴彦, 東山すみ著、
美術年鑑社刊を読了した。

東山魁夷の絵手本

東山魁夷の絵手本


絵を描くことが苦手だが、
絵を描きたい気持ちにさせられる画集だった。


東山魁夷といえば、
「道」に代表されるような大作を書く画家だと思っていたが、
この本は、知り合いの娘さんに絵を教えるために、
花や風景の描き方を具体的なステップとともに綴った本だ。


必要な道具、
どこからどのように描き始めるかなど、
見ているだけで楽しい。


子どもの頃、絵を描くとき、
どう描いていいかわからなくて途方にくれたことがあった。


こうやって、ステップを分解して、
ひとつひとつのコツがわかる絵手本があれば、
絵が嫌いな子どもにならずにすんだかもしれない。


絵を描くステップがわかるというのもあるが、
描かれた絵が美しい。
特に花の絵が、繊細で温かみがある。


画集としても十分に楽しめて、
手元においておきたくなる一冊だ。


また、大作が描けるということは、
基本に忠実なことがしっかりできていることを、
あらためて知らせてくれる一冊でもある。


抽象的なものごとを描くためには、
細かな訓練の積み重ねがあって、
簡略化できるのだなと思った。


花の絵を一枚描くのに、
これほどステップが必要なのかとわかったのは、
本当に驚きだった。


では、また。