こんにちは、検索迷子です。
SMAPの話題をずっと書いていると、
本当は途方もなく遠い存在に対して、
遠近感を見失うような思いがする。
以前もそういう気がして、一つ詩を紹介した。
谷川俊太郎『他人』ーテレビでしか見たことのないあなた
会見後、その時に自分が感じたことを、
私は文字にしていない。
饒舌に書いているようでいて、実は、
ずっと迂回している。
今もまだ、詩の力を借りるしかない。
きっと、会見以降いろんな思いが錯綜し、
心身のバランスを崩されているかたもいたり、
逆に前向きであろうと、踏ん張ろうと、
張り詰めた気持ちのまま、
日々を過ごされているかたもいるだろう。
ときには、ほどよく距離感を実感して、
自分の今を生きるということをたいせつに
してほしいと思い、
自分もそうありたいと思って詩を紹介する。
谷川俊太郎(たにかわ・しゅんたろう)著、
『あたしとあなた』、ナナロク社刊、
2015年7月発行より、「今」という詩だ。
- 作者: 谷川俊太郎,AD:名久井直子
- 出版社/メーカー: ナナロク社
- 発売日: 2015/06/24
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (9件) を見る
今
谷川俊太郎♪今がいい♪と
遠くで
あなたが歌う
あたしは
草原の奥で
その歌を聞く
豆を
煮ながら
あなたの
歌う今
あたしの
煮る今
時は
ひとつ
山々と
海と
いくつもの町を
隔てて
今
(引用注:1行目音符は原文通り)
豆を煮るに象徴されるような食だけでなく、
自分の日々を生きるということ、
自分が健やかさを維持することを、
まずは第一に考えて、
自分の今をしっかりと生きようと思う。
しっかりと生きているからこそ、
エンタメがくれる力を受け止める余裕が
生まれる。
自分の今を生きて、
同じ時、違う場所に生きる人たちを、
心から応援できる活力がわく。
自分が持つプラスのエネルギーを、
応援というかたちで表現しようと思える。
時はひとつ、だ。
今この時間を、憂いて過ごすより、
このひとつの時が重なり合う瞬間も、
きっとどこかであると信じて、
生きる力を枯らさないように、
自分の今を生きよう。
そして、歌う彼らの今を、
遠い場所からでも、
元気に応援していければと思う。
自分に今できることを、今やる。
たんたんと生きながら、
たんたんと、
遠くで歌う彼らを応援する。
では、また。