草なぎ剛さんの「いいよ。」の返事

こんにちは、検索迷子です。


今日は、草なぎさんの言葉について、
また書こうと思う。
草なぎさんの言葉を取り上げたのは
まだ2回しかない。
たくさん素敵な言葉がありすぎて、
逆に選べないのだが、
何かの出来事に書きたい衝動が
来るのを待っているところがある。


言葉の美しさを言葉で表現するのも
実は難しい。それでも、折をみて、
少しずつ書き溜めていこうと思う。


今日は、シャッフルビストロの、
木村さんゲストの回での、
草なぎさんの言葉を取り上げる。


テレビを視聴していたかたには、
目新しい内容ではないと思うが、
言葉で書き残すと発見もあるため、
振り返ってみようと思う。


木村さんがメンバーにイラッとした
ことはというクイズのなかで、
「誰が」という対象が草なぎさんに
集中した。


実際には、それは稲垣さんだった
のだが、あまりにもメンバーが、
草なぎさんの名前を挙げるから、
草なぎさんも「俺の悪口じゃん」と
少しだけ戸惑う発言もあった。


さらに当事者となってしまった
稲垣さんが写真撮影の状況説明を
する過程で気持ちが高揚したのか、
草なぎさんの無頓着さに話題を流し、
少し笑いにするような発言をした。


必死で説明する稲垣さんに、
「俺バカみたいじゃん」と言い、
椅子からころげ落ちて笑う、
草なぎさんに場はなごんだ。


そして、今後その撮影はありか、
なしか、と中居さんが木村さんに
聞いているとき、稲垣さんは、
剛のときだけ撮るよと、
少しキレたようなキャラクターで
発言した。


そのとき、草なぎさんは、
これまで、メンバーにさんざん
名前を出されていたことなど、
けろっと忘れたかのように、
「いいよ。」と返事をしたのだ


この一言を聞いたとき、
なんとこのひとは寛大なのだろうと
びっくりしてしまった。


笑いのために自分が時として
オチのようになったりというのも、
たくさん経験されているだろう。


今回のような「イラッと」という
ネガティブワードにメンバーが
少し過敏になっているときに、
一番あたりさわりなく名前が
出せると思われているので、
名前が頻出したりするのは、
ご本人もなんとなくそういう
役回りを理解しているのもある
かもしれない。


それでも、役割がわかっていても、
一番自分が無難だとわかっても、
あまり言われて嬉しい言葉では
なかったことばかりを、
あの場では言われたはずだ。
にもかかわらず、最後に、
「いいよ。」と言えるその人間力
素晴らしさ。


SMAPさんが、いろんな場面で、
「もう、怒られなくなってる」と
発言しているのをたまに見かける。
そういうなかで、ちょっとした
不満の噴出のようなあの場で、
対象者となった稲垣さんは、
気持ちが動転したかもしれない。


そんな稲垣さんを、
おもんばかっての発言か、
単純に、写真を撮ること自体が
「いいよ。」なのか、
真意はわからない。


でもあの日、否定気味の言葉の
シャワーを浴びた量は、
草なぎさんのほうが圧倒的に
多かったはずだ。
なのに、それ以前の気持ちを
さらりと流すかのように、
「いいよ。」と言えてしまう、
その心の広さに感動してしまった。


さらに、
言葉の受け答えだけでなく、
草なぎさんが凄いと思ったのが、
きちんと稲垣さんの方を見て、
「いいよ。」と言っていたのだ。


自分に置き換えて考えると、
少し批判的なことを言われたり、
自分が悪いとわかっていることを
指摘されたりすると、
相手から視線をそらせてしまう
ことがある。


仮に目を発言者に向けていても、
聞くたくない言葉なら、
心のスイッチは切っているかも
しれない。


もちろん責め口調ではない、
優しめのバラエティを意識した
語調ではあったと思うが、
それでも、批判語を直接浴びる
ことが少ないなかでは、
メンバーとはいえ、意外と心に
ずんと来たのではないだろうか。


それでも、相手を見て、
言葉をしっかりきいて、
コミュニケーションをとって、
いろんな気持ちを持ったとしても、
「いいよ。」と言える優しさ。


ここで「いいよ。」と言える強さは、
いったいどこから来るのだろう。


アイドルというお仕事は、
笑顔でいることもお仕事だと
思うが、アイドルである前に、
一人の普通の心を持った人間だ。


また、一般の40歳前後の男性で、
働き盛りでプライドもそれなりに
ある段階のかただと考えると、
こんなに素直な言いかたができる
だけでも凄いと思う。


そして、逆ギレするどころか、
温かい言葉で包み込むような
受け答えで返しているのがさらに
凄い。
普通に返事をされても優しいと
思えるトーンで、
この状況で返事ができるなんて。


ただ受け入れているだけでなく、
優しさを何重にも乗せて、
言葉を返せる、人としての強さ。



自分がもしこの状況なら、
声を発することも、うなずくことも
できないような気がする。
せいぜい、相手をじっと見るくらい
ではないかと思う。
それを、明るい声で「いいよ。」と
返事ができるなんてと思った。


あのとき稲垣さんは、草なぎさんの
許可や答えは求めていなかったと思う。
とりあえず、気まずい話題を笑いに
するために草なぎさん側に話を持って
いったのだと見えた。


そこで草なぎさんが「いいよ」と
返したことで、稲垣さんの一人語りの
ような時間が、
コミュニケーションをとったような、
温かな空気に変わったのだ。
優しい返事に空気が柔らかくなった。


たった一言の「いいよ。」が、
これほどまでに大きく場をなごませ、
心を温めてくれるのか、
この一瞬の発見は大きかった。


言葉も、視線も、空気感も、
どれもがパーフェクトに整って、
場が和むってこういうことなんだと
つくづく思ったのだ。
本当に、一言に救われる、
そういうシーンだったと思う。


今日は話の流れ上、少し稲垣さんや
他のメンバーの説明をしました。
悪意のある表現はしないよう心がけ
ましたが、ご不快な点があったら
失礼します。
草なぎさんの一言の素晴らしさを
伝えたくて、なんとかうまく説明
しようと努力しています。


言葉を通りいっぺんで、
上っ面で使っていないか、
そこに思いはこもっているか、
草なぎさんから教えてもらうことは
多く、見習いたいことばかりだ。


「いいよ。」と素直に言うこと
だって、結構難しかったりする。
そのシンプルな返答にさえ、
人の本質は宿るんだなと思った。


草なぎさんの言葉については、
過去2回取り上げた。
良ければ合わせてお読みください。

『クサナギロン』から、
草なぎ剛さんの「はじめに」の言葉
Okiraku』の巻頭インタビューから、
草なぎ剛さんのプラスに転化させる言葉


では、また。