SMAPさんの距離感

こんにちは、検索迷子です。


スマスマのシャッフルビストロの、
木村さんがゲストになった回は、
ファンのかたにはいろんな切り口のツボが
あったと思う。


いつもは草なぎさんを中心に書くのだが、
今日は、自分が印象に残ったことをいくつか書きたい。


ひとつめは、木村さんがメンバーにイラッと
したこと、というクイズでのこと。
稲垣さんの料理撮影が気になるとのことだったが、
その理由を説明する稲垣さんを見る、
草なぎさん、中居さん、香取さんの姿だった。


このコーナーは机と椅子を使って、
メンバーはお行儀よく座っているので、
コーナーが始まってしばらくは足は机の下に
隠れている。
せいぜい、少し片足が見えるくらいだ。


でも、この時は、全員がぎゅっと稲垣さん側に
身体を傾けて、足を出してひざの向きを変えて、
話をする稲垣さんにできるだけ寄っていっている。
そして、視線を稲垣さんに向けているのだ。
草なぎさんにいたっては、本当に至近距離まで
近づいて話を聞いている。
親しい距離を表す言葉に、ひざをつきあわせて、
と言うのがあるがまさにそれを自然にしていた。


まっすぐカメラ目線で、等間隔に並んでいた
4人が、ぎゅっと真ん中に集まり、
親密な集まりの画になっている。
机はもういらないんじゃないかと思うくらい、
リラックスして、近い感じで話を聞いていた。


中居さんも膝をかかえてリラックスしていたり、
草なぎさんも笑いすぎて椅子からバランスを
くずして転げ落ちたり、
メンバー以外のかたがゲストのときと、
お行儀のよい姿勢の保ち方がまるで違った。


まさに身体も心も前のめりで、
思いっきりその話に興味があります、
その話題に、仲間としてちゃんと参加したい、
聞き逃したくないという姿勢で話を聞いていたのだ。


以前、草なぎ剛さんの息が合う存在でも書いたが、
SMAPさんは人の話しているときはしっかり聴き、
言葉をかぶせない間合いのとり方と、
傾聴力が素晴らしいと思っている。


でも、それ以外にも見習いたいのが、
相手をしっかり見る、目を見るという姿だ。


大人になるとだんだん、目をそらしたりとか、
目を合わせなかったりとか、
ひどいときは、相手のほうに身体を向けず、
ちょっと忙しいと背中越しに会話したりとか、
人と人とのコミュニケーションがおろそかに
なることもある。
でもSMAPさんは、そういうことがほとんど
見られない。
きちんと相手と向き合う力が凄いと思っていて、
それを象徴するシーンだと思った。


ふたつめは、木村さんが草なぎさんと
ハイタッチをするシーンだ。
これは、木村さんが振り返ってからわずか数秒の
ことだが、うわ、凄い息が合って、間合いが合って、
だから手もパチンと合うんだと思った。


ハイタッチをする状況は、だいたいスポーツ
だったり、ビストロでいえば勝利チームの仲間
だったりして、ハイタッチするのが事前にわかる
こともあるだろう。


でもこのとき、料理を食べる木村さんを覗き込んで
いた草なぎさんは、木村さんが振り返ったとき、
何をするかはとっさにわからなかったはずだ。
でも、言葉もなく目を向けられ、
木村さんが腕を上げたのを見て、
草なぎさんはぱっと腕を上げてタッチを受けた。
この数秒の間合いを読めるって、
どれだけ相手のことを見て、まさに息を読んで、
もう条件反射のように手が上がっている。


たぶん、相手がメンバーでなければ、
木村さんもイエーイとか声をかけてから、
ハイタッチするよと相手が理解するのを待ち、
少しゆっくりめに手を少しかざしたように思う。
自分がもしハイタッチされる側だとしたら、
あまりに慣れていない行動に手をすぐ出せるとは
とうてい思えないのだ。だから、
息が合うってこの数秒にも見えるんだと思った。


みっつめは、自分の呼称と相手の呼び方の変化だ。
中居さんの木村呼びもそうだし、木村さんの
お前呼びもそうだけれど、めったにスマスマで、
自分を「俺」と言わない、稲垣さんと草なぎさんが、
気持ちがほぐれていくにしたがい、
俺と言うのを聞くと、
ああ、この時間は本当に特別なんだなと思った。


よく、多言語を話せる人の本当の母語を知る方法で、
「痛い」という、とっさの単語が出てくるものが
そうだと言われているが、
普段、テレビに出て意識を張り巡らせているなかで、
感情が乗ってくるにしたがって、
とっさに日常身近な呼び方が出てくるようで、
そこは興味深かった。


よっつめは、中居さんがものすごく穏やかに見えた
ことだ。
草なぎさんや香取さんの回とは違い、
司会者やアニキぶったりすることもなく、
木村さんを仲間として穏やか見ているように思った。


同級生として仲間として信頼していて、
自分の大好きなひととなんだという空気もあり、
一番緊張しないでいられる相手のようにも見えた。
普段、そういう緊張を解く相手は、
草なぎさんや稲垣さんに見えたが、
この日の中居さんは、木村さんが一番楽な距離感
なんじゃないかと思うくらい、穏やかに見えた。


お互い知りすぎるほど知っているので、
何も作り込んでいない中居さんという感じだった。
どこにもへんな力が入っていなかったのだ。
声の出し方も、顔つきや目線も、司会者で番組を
回している中居さんとは違っているようだった。
木村さんと会話をするのが、実は一番楽なんじゃ
ないかと思ったのは、少し意外な発見だった。
言葉以上に、空気が読みあえる関係なのだろう。


魅力の回答に、「かっこいい!」と本気で書いて、
確かびっくりマークつきだったと思うが、
それを早押しで、無駄にテレたりせず言葉に
できるのもある意味すごい。
本気で思っているからこそ、ウケ狙いではなく
言える、その純粋さが素敵だと思った。


それからいつつめに、
木村さんがクイズにネガティブな要素の問題を
持ってきたのは少し驚いた。
稲垣さんの撮影のこともクイズにしてしまうと
笑いになりにくいだろうし、その場で指摘して
こなかったというのも少し驚いた。
でもメンバーとのエピソードとして、一番無難に
取り上げやすいという愛情ともとれる。
それからコンプレックスの件もそういう、
背中を見せるみたいな話題を選ぶのが意外だった。


設問を決めたのはスタッフさんかもしれないが、
少しびっくりして、そこに意外性を見せようと
したのだろうか(草なぎさんや香取さんのおじさん
発言のようなものとか)。
個人的にここは、木村さんのやんちゃエピソードとか、
全部、全身木村拓哉というオーラがでそうな、
青春全開でいったほしかったなと思った。


完璧な人にもコンプレックスがあるというのを、
垣間見るにしても、全然マイナスに見えないという、
そういう見られ方をしてしまうのも、
木村さんなのだろう。


なにかいつも、バラエティ番組として観ているはずが、
振り返るときは、なぜか、
人としての立ち振る舞いとか、
しぐさとか声とか生きる姿勢とか、
そういう凄さを最近のSMAPさんに感じることが多い。
ファンのかたからみて、誤解があったら失礼します。


あ、最後に。
香取さんと木村さんが一緒にしたという花火、
昔の誕生日プレゼント企画で、
中居さんが選ばなかった、
香取さんの地元の友達セットにあった花火かなと
ふと思った。
確か、選ばれなかった花火を見て、
みんなで花火やろーと言って部屋から出て行った
ような記憶がある。


それを確かめるすべはもちろんないが、
花火という単語一つで、10年以上前をふと思い出し、
SMAPさんは、青春全部がSMAPに詰まっていて、
ずっと同じ時代を生きてきて、
そして、今でも目をみてハイタッチをしたり、
相手を照れずにほめられる、
素晴らしい人たちだと思った。


SMAPさん同士の距離感は、
花火のように空を明るく照らしてくれる。


では、また。