草なぎ剛さんの走る姿

こんにちは、検索迷子です。


久しぶりにパワスプをリアルタイムで聴いた。
そこで、パラリンピックの話を聴きながら、
ずっと書きたいと思っていた、
陸上競技についての話題に触れようと思い立った。


パラリンピックに対する自分の思いと、
絵に対する感想は、数日前に、
SMAPさんとパラリンピックと壁画で書いている。


今日は、草なぎさんの走る姿について取り上げる。
また、SMAPさんの他のメンバーのことも少し触れる。


走るといっても、まずは短距離に限定したいと思う。
自分が陸上競技をしていたからと言うわけではないが、
短距離と長距離の走りはまったく別物で、
さすがに27時間テレビでのマラソンや、
木村さんとのトライアスロンのことを一緒には語れない。


書こうと思って浮かんだ、草なぎさんの走る姿は3つある。
ひとつめは、『黄泉がえり』で献体の一部を持って、
渋滞するなか、車を降りてライブ会場まで走る姿。
これは公開時に試写会でも観ていたが、
今年ドリパスで大スクリーンで観たため、
また記憶がよみがえったのだ(だじゃれではなくて)。


ふたつめは、数日前にも、
草なぎ剛さんのたたき込む力で取り上げた、
2002年のお仕事ロケをかけたスマスマでの、
木村さんと一騎打ちをしたフジテレビの大階段リレーだ。
これはそれ以降、映像を観ていないのが、
自分のなかでは、草なぎさんの運動神経記録として、
永久保存版にしたいくらい圧巻の回だ。


みっつめは、3月のスマスマの運動会での、
最速男をかけた50メートル走だ。
もうこれは、陸上をやってきた人間としては、
この直線コースにSMAPさん五人が並んでいるだけで胸が躍った。
実は、これを語りたくてタイミングを待っていた。


その前に、最初の二つはなぜ印象深いかというと、
草なぎさんの走りが非常に軽やかなのだ。
走っているけれども、スキップしているような、
足音がしないような、重力を感じないような走りなのだ。


顔は真剣だったり、必死だったりするのに、
足元が軽やかで地面に足がついていないような、
薄氷のうえをさーっと走る抜けるような、
靴を履いてるのに裸足のような、
体重がかかっていないかのような軽やかさなのだ。


特に、大階段リレーでは、
ほぼトップでバトンを受け取っていて、
木村さんに追い上げられそうになり、
息遣いも表情も苦しそうなのだが、
なのに、足元は軽いのだ。
まるで、ホップステップジャンプのように、
弾んでいるかのように。


結果的にそのリレーは、木村さんに抜かれて、
ゴールテープを切ったのは木村さんだった。
だが実は、木村さんはバトンを落としていた。
リレーのルールとして、たぶん落とすと失格に
なるとわかっていながらバトンを取りに行かず、
草なぎさんとの一騎打ちの状況を続けた名シーンだ。
と、ここは今日の本筋から反れるため話を戻す。


どうして草なぎさんの走りは、
こんなに軽やかに見えるのだろうと、
ずっとその理由がわからなかった。
もう何年越しも疑問のままずっとあったのだ。


それが、ぱちんとわかったのが、
今年の50メートル走だったのだ。
ちなみに、私はテレビを処分しようと思っていた
くらい観ないから、録画装置も持っていない。


これはツイなどで少し仮説を確認してみた。
とはいえ、コマ送りとかで観ているわけではないので、
だいたいこうだったと思う、という程度で読んで
いただきたい。


少し横道に反れた話から始めると、
SMAPさん5人がスタートラインに立つところからして、
もう見どころが満載だった。
これ以降、各メンバーの話を書きますが、
誰かをけなすということではなく、あくまで、
個々がそう見えたという私見ですから、
気を悪くしたらすみません。


走るときにどのウエアのスタイルにするかに個性が出て、
空気抵抗や衣類の肌の摩擦や、身体の軽さの実感、
ファッション性と何を選ぶかは好き好きなのだが、
季節が冬の終わりで室内ということもあって、
それぞれが違うスタイルだった。


リストバンドや時計までは覚えていないが、
そういうのを含めて、身体を軽くしておきたいと
自分が短距離を走るなら思うだろう。
自分だったら下半身に重みを感じるジャージは
きっと履かないと思うので、木村さんが走る寸前に、
ジャージを脱いでいたのはいいぞいいぞと思っていた。
ちなみに一番軽装だったのは、木村さんだった。


そして、ウォーミングアップをする姿。
結果がわかったうえで言うと信ぴょう性がないが、
このウォーミングアップ段階で一位になるのは、
草なぎさんか中居さんだと思った。


中居さんは子供のころからスポーツ全般が得意で、
その競技ごとに上手さが抜きん出ていたような気がする。
何の競技を見ても、そのスポーツごとに要所をおさえ、
下手なスポーツが見つからない。
だから、ストレッチの股割りも見事だし、
走る前に股関節をほぐすという基本がわかっている。


わかりにくいかもしれないが、
野球部にいる男子が休憩時間に遊びで卓球をすると、
ちょっと下手な人も中にいる。
でも中居さんは遊びで卓球をしていても、
卓球部とラリーができそうなうまさがある。


そして、中居さんは前傾姿勢をとり腰を落として、
というのが本当にしみついている。
走ったり、反復横飛びをしたりするように、
バネの使い方の基礎がよくわかっているのだ。
だから、軽くその場で走る姿も瞬発力があった。


草なぎさんはどちらかというと、身体能力で、
後天的に一つずつ各競技を体得していくような気がして、
初めての競技はちょっと苦手なものもあるように
見える(脱線するがスマシプのゴルフのように)。
でも、運動の基本に忠実であると思ったのが、
実は肩のストレッチをしている姿だった。


走るのは足なのに、
肩のストレッチっているの?と思われるかも
しれないが、実はいるのだ。
走ることには、腕の振りが必要だ。


腕をしっかり振れないと加速しないし、
むしろ減速してしまうのだ。
腕をしっかり振るのは、肩回りが軽くないとできない。
だから、肩のストレッチは走る前にしたほうがいいのだ。
それで、草なぎさんの肩ストレッチは十分期待が持てた。


そして、スタートラインに立ったとき。
これは、リハーサルなしの一発勝負だと思ったのが、
スタートのポーズも、
号砲が鳴るタイミングの計りかたも、
スタートラインのラインとの距離感も、
見事に全員バラバラだったのだ。
あ、だれも陸上に詳しいアドバイザーが
いないんだなと思った。


中居さんと木村さんは全く同じ、
スタンディングスタートという立った状態で、
きき足も同じ、ほぼ同じ構えかたをとっていた。
クラウチングスタートという前傾姿勢を、
草なぎさんと稲垣さんと香取さんがとった。
短距離走ではこちらが正式なスタートポーズで、
重心が下がり、加速しやすいメリットがある。


でも、位置について、よーい、のコールとともに、
稲垣さんはなぜか手をスタンディングスタートの
ように、両手等間隔から前後に変えて、
草なぎさんといえば、スターターに視線を向けたのだ。


これは、普段ダンスで1秒というのを意識して
踊っている人と考えると、このわずかな動きは、
ほんの少しのタイムロスになるので、あれと思った。
きっと慣れなくて、間合いがとりにくく、
つい動いてしまったのだろうと思った。


短距離競技をするひとは、よーい、の声のあと、
ドンと号砲を聞いてから走るのではなく、
ドンのタイミングを予測して前に出るひとが多い
ように思う(人によりますが。もちろん)。
ドン、が終わってから走るとロスタイムが出るからだ。


そして草なぎさんは、スタートラインから五センチは
足が離れていて、
あーもう少し前に出て白線まで行ってーと思った。


これは、もう完全にガチンコ勝負で、
自己管理なんだなと思うとそれもほほえましくあったが。


実際のレースだが、短距離は足が長く身長がある選手が、
ストライドつまり歩幅が大きくて有利なのだが、
スタート数メートルの感じでは、それとは関係なく、
中居さんと草なぎさんが速そうだと思った。
低い地点から前にでる俊敏さを感じた。


それがまさかの中居さんの転倒。
この転倒については、いろいろネットで意見もあるが、
本当に転倒している可能性は大きいと思う。
よく、運動会でお父さんが転ぶというのを見聞きすると
思うが、これは足が速かったひとに多いと聞く。


つまり、過去、足が速かったときの残像のまま走ると、
現在の自分の身体能力が追い付かなくて空回りするため、
足がもつれると言うのだ。
自分も過去、足がちょっと速い自分という残像が
あるため、今走るのはとても怖い。
だから、無理をしないようにしている。


そして、残った4人でのレース中盤から後半に
かけて、稲垣さんがトップで走っていたが、
途中稲垣さんの手の振りが少し不安定になり、
これは草なぎさんが追い越すだろうと思った。


というのは、リプレイ映像で観るとわかると思うが、
草なぎさんは、スタートからゴールまでいっさい、
何もぶれていないのだ。
ゴール直前、首を左右に振ったが、それは胸を
突き出すための反動だったのだろう。


5人の映像を上部から観るのが一番面白く、
木村さんは中居さん側に吸い寄せられ、
香取さんは草なぎさん側に吸い寄せられ、
直線のラインが崩れている。
稲垣さんは直線ではあるが、ご自身を支える力が
後半少し弱くなって揺れている。
草なぎさんだけが、まっすぐぶれずに走っていたのだ。


これは、陸上や水泳によくみられるが、
自分より速いスピードの相手と一緒にいると、
自然とそちらに寄っていき、いい効果がでれば、
速い人に引っ張られ自己ベストタイムがでるし、
そうでなければ、コースアウトぎりぎりとなり、
直線で走るよりもロスタイムを生むのだ。


こんなに長くシーンを書き連ねて、
陸上に興味がないひとからすると何のことやら、
という感じがするだろうが、
自分のなかでぱちんと弾けたものがあったのだ。


それは、草なぎさんの走り方が以前とは全く
変わったということだ。
跳ねるような走り方は、この50メートル走には、
微塵もなかった。むしろ地面をしっかり踏みしめて、
安定した走りだったのだ。


何が違うのだろうと考えてみると、
上半身が強化されたことなのだと思った。
ずっと、脚力の変化かと思っていたのだが、
以前の草なぎさんは、足だけでなく、
上半身も首も、まるで泳ぐように少し揺れて、
上半身と下半身が別物のように走っていた。


でも、50メートル走では、腹部を中心に、
しっかりと腰が落ち、背筋も胸筋もつき、
腕を振る力を支えていた。
横からの映像がほとんどないのが残念だが、
手の振りが一番大きく、手の後ろへの引きが
一番大きいのも草なぎさんだ。
前方にも後方にも手を振りぬいて、
腕が走りを加速させる動きが出ているのだ。


ああ、やっぱり肩と背中が違うと、
昔の腕の振り、全体の走るフォームの揺らぎのなさを
見ながら思った。
上半身が強化されたことによって、
足の回転に安定感が生まれ、ぶれなくなったのだと、
その走りの素晴らしさにびっくりした。


もちろん陸上選手ではないので、こういう見方が
いいかどうかはさておき、
この50メートル走は、私の草なぎさんの印象を
変えるくらいの大変化だったのだ。
こんなにきれいに走る人だったの?とびっくりした。
あの、昔、ぽんぽんぽん、と走っていた、
少し海でおぼれかけているような人のようにも
(失礼ですが)見えていた走りが、こんなにも
きれいなどっしりとした走りになるんだなと
思った。


演技での走りは、よーい、スタートで、
いきなり助走などなしで走るので、
本来は比較対象にはならないと思うが、
過去と現在の比較のために取り上げてみた。


陸上をやっていたとはいえ、
弱小チームの部員で、陸上の専門的なことまでは、
全くわからない。
これは陸上競技の分析には全く役立たず、
あくまでに、草なぎさんの変化をとらえるために、
話題のひとつとして取り上げた。


とりあえず今日書いてみたが、
本当は過去の映像と今の映像を重ね合わせて、
フォームとか、体重移動のプロセスとか、
腕の振りとかを具体的に観たいくらい興味があり、
まだまだ分析不足だと思っている。


でも、映像をコマ送りするほどはまってしまうと、
日常生活が立ち行かなくなるくらい、
夢中になりそうなので、いったんは書き留めて、
また走る姿が出てきたら、再度書いてみたいと思う。


それにしても、年齢を重ねた今のほうが、
走るフォームがきれいになっているなんて、
草なぎさんの自己鍛錬の意思の強さを、
あらためて思わずにはいられない。


全然熱心な陸上部員ではなかったが、
この50メートル走と、草なぎさんの走りを考えるのは、
思いのほか楽しく、この話題を書くのを温存していた。


本気で50メートルを全力疾走するなんて、
ドラマでは絶対に観られそうにないシーンだし、
何より、演技をしない状態での走りなんて貴重だ。
もしかしたら、
もう二度とこの競技をしないかもしれない。


今日はSMAPさんのほかのメンバーのことも
書きましたが、決して誰かを笑ったり、
批判したり、茶化したりということではなく、
あくまでこう見えましたよ、という話なので、
ご不快な点があったら、お許しください。


単純に言えば、全力疾走するひとは美しい、
ということだけなのです。
全力疾走するだけでも素晴らしいのに、
全力疾走の姿が目に焼きつくほど感動的なんて、
草なぎさんの身体能力には驚かされることばかりだ。


草なぎさんだけでなく、SMAPさん全員、
全力疾走ができる人たちでいるのが、
かけがえがないことのように思う。
走る姿って、それだけで心を打たれるものがある。
守りに入らず、全力疾走できるなんて素晴らしい。


草なぎさんの身体能力について、以前5回記事を書いた。
あわせてお読みいただければと思います。
草なぎ剛さんの可動域
草なぎ剛さんの繰り出す力
草なぎ剛さんの反動
草なぎ剛さんの中心軸
草なぎ剛さんのたたき込む力


では、また。