草なぎ剛さんの声と胸筋

こんにちは、検索迷子です。


先日、草なぎ剛さんの声の距離感を書いたが、
草なぎさんの声について気づいたことを、
少しずつ書いてみようと思っている。
素人が書くことなので、何の根拠もないただの感想であることを、
あらかじめお許しください。


草なぎさんは、とても姿勢がいいかただなと思う。
草なぎ剛さんの可動域で書いた通り、
身体の各関節の開きが大きいのもあるし、
腹筋、背筋、胸筋などのあらゆる筋肉が、
体の軸を支えているからだと思う。


また、性格の素直さゆえか、
ちょっと斜めに座るとか、背もたれにだらしなく寄りかかるとか、
そういうのもあまり見かけない気がする。
つねに、上半身が安定しているように見える。


そして、誰よりも足を大きく横に開き、
しっかりと地に足をつけて立って、
体重を真ん中に集めて立っている姿を最近よく見かける気がする。
おかしな体重のかけかたといった動きや所作を、
どんなタイミングでもしないのだ。


これは、テレビに出ているからとかではなく、
その立ち姿や座り姿が、
もっとも本人にとって安定する姿勢なのだろうなと、
軸のぶれない姿の美しさに驚きすら感じる。


今日は姿勢だけではなく、
草なぎさんの声と姿勢の関係について、
ちょっと気になることがあって書こうと思う。


草なぎさんはときどき、はらはらするような歌声になることがある。
(ファンのかた、ごめんなさい)
これが、実は草なぎさんの姿勢の良さから考えると不思議なのだ。


私がボイストレーニングを始めたころ、
初期段階でよく行ったのが、
胸筋を開くということだった。


ちょっとわかりにくいと思うが、
声というのは息の量で決まり、
その息の量は、横隔膜を上下させることによって変わる。
(ざっくりの説明ですみません。
専門的に言うともっと違う言い方があると思うのですが、
素人のボキャブラリーに限界があり、さっと今日は流します。)


これを初心者が意図的にコントロールするのは難しいが、
息をたくさんためておくために、
単純に言うと胸を開くという動きの練習をするのだ。


肩をぐいっと後ろに回転させるようにまげてみたり、
両手を後ろに組んで思いっきりひっぱったりしながら、
胸が開いた状態を作るストレッチなどを取り入れて、
胸に息がしっかりたまり、
声がはっきり遠くまで出せるように練習をする。


ときどき草なぎさんは、
無意識にストレッチをしているのを見かける。
手を回したり、肩回りをほぐしたりしているのを見て、
身体の柔軟性はこういう努力の連続で作られるのだなと思う。


青いイナズマだろうか、
イントロの振り付けで、両手を交互にぶんぶん振る動きがあるが、
あの振り付けの力強い空気感は毎回凄いなぁとみている。


と、十分に胸筋が開いたような草なぎさんが、
あれ?と思う声を出すとき、
ちょっとした癖があるような気がした。
常にというわけではないので、たまたまかもしれない。


ひとつは、ソロの直前に緊張をするのか、
姿勢が前かがみになり、
マイクをダンスのときの左から持ち替えて、
右手や両手持ちをしているときだ。


もうひとつは、歌う直前に感情がたかぶったり、
気持ちを揺さぶられるような出来事(と思われること)があるとき、
表情の硬さとともに、身体も硬直して見えることがある。


せっかく、しなやかな身体を持ちながら、
息が十分に入らない状態になってしまっているのだ。


また腹筋が強そうなこともこの緊張に追い打ちをかけ、
柔らかな息をためておくには、横隔膜の上下運動に差しさわり、
声が腹筋あたりでロックされてしまうことになる。
(これも専門的な言い方ではないのですが)


もったいないなぁと思う。
当初、言葉がやわらかい歌詞を丁寧に歌おうとするあまりに、
とっさに言葉が出にくいのかと思っていた。


でも、もっともっと草なぎさんは繊細で、
歌う行為にダイレクトに気持ちが乗ってしまうがゆえに、
身体が前傾姿勢になり、
ときにポケットに手を入れて少し前かがみ気味になり、
声が出にくい姿勢になっているのかなぁと思ったりする。


逆に、ダンスをしながら声を張り上げる歌のときは、
そんなに歌に揺らぎを感じず、安心して聴いていられる。


ときどき音程がとれなくなる、というコメントを
草なぎさんがしているのをみかけるが、
音程というより、直前の心の動きが、
次に出す息の準備に追いついていないのかもしれないと思ったりする。


ちょっと前になるが27時間テレビのライブで、
中居さんが体調が悪そうだったことや、
ライブで感極まった思いがダイレクトに表現されていたのが、
草なぎさんだったような気がする。


他のSMAPのメンバーも、
それぞれ違った形で草なぎさんと同じ思いだったかもしれないが、
目に見える形で素直に出てしまったのが、
草なぎさんだったような気がする。


私は声の専門家ではないが、
草なぎさんの身体能力の一つとして、
声と心の動きをみていくと、
美しい素直な心は息にダイレクトに出るのだなぁと思った。


どんなにステージの数をこなしても、
隠せない素直な気持ちを持ち、
それをむき出しのまま表現することによって、
より、人の心をわしづかみにする草なぎさんって、
愛おしい存在だなとつくづく思う。


まっすぐな感性を持ち、
まっすぐに表現をして、
それが姿勢とかマイクの持ち方にも表れて、
でも、そこの個性があって、
本当に素敵なひとだなと思う。


これはあくまで、数少ない私の視聴体験による仮説なので、
いつもそうだとは限らないと思いますが、
またこれからも映像を観ながら、
自分でも確かめていき、違う見方が出てきたら、
それを書いていきたいと思います。


歌のうまいへたではなく、
草なぎさんが揺さぶられた感情のまま歌ってくれることが、
どれほど心を揺らしてくれるのだろう。


その日、その時にしか観られない、
草なぎさんの気持ちが乗った貴重なワンシーンを、
私たちは観ているのだと思う。
しっかりと受け止めていきたいと思う。


では、また。