文章の正しさ

こんにちは、検索迷子です。


ときどき、業務上のメールの文面に違和感を感じて、
書き手にこの表現は正しいかと聞くことがある。


言い回しがこなれていないとか、口語体になっているとか、
文法的におかしいとか、単語がへんだとか、
理屈をつければ、おかしさの具体的なことは言えるが、
あえて、この書き方ってあってる?
とだけ聞いてみる。


すると、ぐぐってたくさん出てきたから、
あってると思いますという答えが返ってくる。
この時点で、さてどうしたものかと考えてしまう。


検索でたくさん出てくるものが正しいとは限らない。
たくさん閲覧されているということが、
正解とは限らない。


という議論をしても始まらない。


ネット検索とどうつきあうか、
検索結果のなかで、本当に信頼のおける、
何かの裏づけとなるサイトをどう見つけるか、
それを説くほどの話題ではないときは、
そこで会話を打ち切り、違う方法で説明をしようと考える。


検索というもの、
編集というもの、
ライターというもので稼いできた一人として、
情報発信するということの裏づけをとることは、
本当に大事にしたい作業だ。


だけど、おかしな言葉に出会うたびに、
食って掛かるほどのエネルギーをかけるものでもない、
というときは割り切りもいり、
多数決のように検索結果に表示されるものがあるなら、
ま、それはそれでいいと思うようにしている。


検索して正しい文章が出てくるという過信を、
検索というものは参考程度にと理解してもらうことは難しい。
そもそも、他人と同じ検索結果を見るなんて、
同時に検索したところで無理で、
モニタの後ろで張り付いているしかない。


文章の正しさを判断できるのは、
自分が読んできた文章の量や質でしかない。


と、自分もまだまだ一人の書き手として学ばなければ、
という自戒を込めて書いている。


では、また。