ブックビジネス2.0

こんにちは、検索迷子です。


情報のあり方は変化している。
どうやって情報を入手し、
どこで、何を使って情報を閲覧し、
その情報をどのように活用していくか、
選択肢は広がり、変化を続けている。


自分は出版物にも関わり、Webの世界にも関わってきた。
情報を収集する側にいることも、
加工したり、流通させることもしてきた。


ゼロから生み出す苦しみも味わい、
既存のものを維持させることも、
顧客のオーダーにこたえることも、
一般のお客様の気持ちも想像していくことも、
あらゆる情報のシーンに関わってきた。


その情報のあり方を、あらためて考えさせられた一冊がある。
『ブックビジネス2.0 −ウェブ時代の新しい本の生態系』、
岡本真(おかもとまこと)さん、仲俣暁生(なかまたあきお)さん編・著、
実業之日本社刊だ。

ブックビジネス2.0 - ウェブ時代の新しい本の生態系

ブックビジネス2.0 - ウェブ時代の新しい本の生態系


刊行から2年以上経過しているため、
内容はその時間分変化している。


各論がどうというより、
本という形のあり方、情報をアーカイブしていくこと、
情報そのものとはどういうものであればいいのかを、
深く考えさせられた。


既存の仕組みのなかで、
誰かが形を変えるというのをただ眺めているのではなく、
変わっていく形に、あとからついていくだけではなく、
どんな風に今、関わらなければならないのかと考えさせられた。


こういう方法はどうか、
こういう方法もある、
その提言、その方向性を見ながら、
何でこの情報産業に関わっていくのかと、
自分のこれまでの経験を含めて立ち止まってしまった。


情報は心が閉じているときには、
必要としないし、本であれWebであれ心に届かない。
そもそも、本を手にしない。
Webにアクセスしない。


でも、情報を必要とする人は、
何かを変えたい人なのだ。
何かを知りたい人なのだ。


どんな形で情報を届けるか。
そこに対するこだわり、使命感を持つ人が、
この世にいるということが、何か心強い。


情報産業の末端で働いてきた自分として、
この潮流のなかで、どこで何を役立てるものにできるか、
立ち止まっては考え、
考えては迷い、
そして、考えることを辞めてはならないという気持ちにさせられた一冊だ。


継続的に考えたいテーマを、
この一冊にはもらった気がする。


では、また。