同じようなひとたち

こんにちは、検索迷子です。


何度か転職をして、わかったことがある。
それは、同じ組織にいる人たちは、似てくるということだ。


新卒で入り、同じ制度のもと、
同じようなスピードでステップアップをし、
同じ時代を生きて、同じ職場環境に長くいると、
人は驚くほど似てくる。


私生活は知らないが、少なくとも職業観は似てくる。
たとえば、恵まれた福利厚生や研修制度や、
教育体制、ジョブローテーション制度が整っているところにいた人は、
何かあっても会社がサポートしてくれるものだと思っている。


まれに、自力で何かを始める人がいたとしても、
多くは大きな船に乗ることに慣れている。
自分もかつてはそうだった。


今までも、千名規模以上の会社にいくつかいたり、
大手グループにいたりと、その恩恵を十分預かったほうだと思う。


が、転職をして中途社員になると、かならずしも同じ流れには乗れない。
新卒から順当にステップアップした人向けに流れはできていても、
横からその船に乗り込んだ場合の仕組みがなかったりする。


結果的に、大きな仕組みがあったとしても、
自分のキャリア形成は自分だけで行うことになる。


もはや、プロパー社員のように、
昇進試験だの、キャリアアップ研修だの、
という流れさえからも外れることは当たり前なのだと受け入れ、
では、自分はどんな道を歩むのかと考えることになる。


多くの、似たような新卒から長期に渡って組織に居続ける人がいた場合、
なかなか、考え方の相違は埋まらない。


保守的であり、会社の慣習を崩せない人たちと、
闘わずして、建設的に前進するにはどう意見を伝えればいいのかと、
常に考えることになる。


当初はそれはつらい作業だと思ったが、
相手が取引先の人だと思えば、
考え方の違いのなかに、相違点を整理していくのも、
力量が問われるし勉強になると前向きに捉えることにしている。


齟齬はどんな場でも起こる。


だから、同じようなひとたちが一致団結しそうなときに、
ぽんとどんなボールを投げれば、
潮流が変わるのかと、そっと伺う。


楽しいだけの組織なら、似たもの同志でも構わない。
だけど、少しでも変化を望むなら、
何かを変えなければならない。


同じ制度にあやかれない人間もいるのだと、
叫ばずして、その違いを認めてもらうことも、
自分が自分であるゆえんの証明なのだ。


同じような人間に染まるまいと、
いつだってどこだってあがいている。
反発しない程度に。
意外と難しいが、できなくもないとわかってきた。


だけど、もともと育った土壌が違うことだけは、
やっぱりどこまで行っても変わらないのだと思う。


そこで、どう芽を出すかは自分次第なのだろう。


では、また。