1日10分で脳が生まれ変わる

こんにちは、検索迷子です。


『「1日10分」で脳が生まれ変わる −「なりたい自分」になるいちばん簡単な方法』
苫米地英人(とまべちひでと)さん著、イースト・プレス刊を読了した。

「1日10分」で脳が生まれ変わる (East Press Business)

「1日10分」で脳が生まれ変わる (East Press Business)


苫米地さんの著書『洗脳力』については、過去レビューをしたことがあるが、
久々に苫米地さんの著書を読み、
やはり考えさせられることが多かった。


ものごとの考え方、切り口を変えなければ、
思考を大胆に変えなければ、行動も結果も何も変わらない、
つくづくそう思った。

自分にとって重要なものを変えれば、脳は生まれ変わる


自分の世界は、自分にとって重要なことの記憶だけで
成り立っているという。


そのため、自分にとって重要なもの、
視界に入ってくるものを変えていくことが大事だということだ。


極端な例でいえば、毎日目にしている自分の腕時計でも、
いざデザインを描いてみてと言われたら、正確に再現できないだろう。


それは、自分にとって時計というものの詳細が、
人生のゴールにとって重要なアイテムではないからだ。
だから目に飛び込んでこないのだ。

本物のゴールに出会う


大事なものを認識する力を鍛える前には、
自分のゴール設定が重要になる。


その条件とは2つある。
1.かないそうにない夢であること
=現状維持では絶対に達成できないもの

2.「want to」であること
=本当に欲しいもの

「want to」と「have to」の違い


この箇所は、はっとしたため、そのまま引用したい。

STEP1 「なりたい自分」が見つかるゴール設定


世の中には「want to」と「have to」の2種類があります。
「want to」はやりたいこと、「have to」はならなければならないことです。「have to」、すなわち「ねばならない」は、ひとつもあっていけないのです。
日本人には、平日は仕事で苦しみ、土日だけが心のよりどころと考えている人が多いようです。
土曜から金曜までつまらない仕事をして、土日は家でゆっくりと楽しく過ごす。それではダメなのです。土曜から金曜までも楽しくなければダメなのです。
同様に、9時から5時までは我慢して仕事をやって、アフター5は飲み屋に行ったり、スポーツをしたりして楽しむという人もダメです。24時間楽しくなければダメなのです。
「want to」しかあってはいけません。ひとつでも「have to」があるということは、ゴール側の自我ではないということです。ゴール側の自我になれば、24時間すべてが「want to」になります。

(中略)
極論を言えば、「明日、会社に行かなければならない」と思ったら、会社に行ってはダメなのです。
もしくは、会社というものに対する自分のゴール設定が間違っているということです。ゴールの設定を変えたら、急に会社に行きたくなるかもしれません。


(中略)
「have to」 → 現状に自我があるので、あなたを暗い世界に縛りつける。
「want to」 →ゴール側に自我があるので、あなたを幸せな未来に導く


繰り返しになりますが、たったひとつでも「ねばならない」があってはいけません。
完全にゴールと合致している自我ができたとき、あなたの世界には「want to」しか存在しません。自分のまわりにあるものすべてが、自分のゴール達成に対して調和している人生になるのです。
そうなると、朝起きて夜寝るまで、いや、寝ている間も幸せでしかたなくなります。


会社に行く、という考え方一つとっても、
それはゴール設定の問題だったのかと、はっとした。


「want to」で満たされて、
自分のゴール達成に調和した時間の過ごし方を、
本気で考えたいと思った。

そこにとどまりたいと思う領域、コンフォート・ゾーン


コンフォート・ゾーン、という言葉を初めて知った。
肉体的、心理的に気軽にしていられる領域のことのようだ。
この心地よい状態を保つことが、ゴール達成に不可欠なようだ。


また、逆も言えるようで、
ゴール達成をイメージするからこそ、
コンフォート・ゾーンをずらしていける発想ができるようだ。


つまりは、緊張状態ではなく、快適な状態を感じる領域を増やすことで、
物事への取り組み方や思考が変わるということのようだ。


これは、なんとなくしっくりくる経験がある。
あれはダメだ、これもダメだと抑圧された環境下では、
自分の言いたいことや個性が出せないことがある。
萎縮してばかりで、悪循環に陥った。


でも、自分のありのままで仕事ができる環境に恵まれたときは、
笑みが絶えず、困難にも協力してもらえる仲間がいて、
何もかもがうまく進んだ。
仕事は忙しいはずなのに、快適さを感じながら仕事をしていた。


コンフォート・ゾーンを広げていくことは大切なことだとわかる。

成功している自分を体感するトレーニン


ゴールの達成のために、自分の認識を変えていき、
記憶をリアルに感じるトレーニングがある。


それが次のステップだ。
本書内の図解を、文字に置き換えて紹介する。

STEP2 「成功している自分」を体感するトレーニン


記憶をリアルに感じるトレーニン


レーニング1
うれしい・楽しい・気持ちいい・誇らしい・カッコいい体験をつくりだす


レーニング2
五感のすべてについてリアルに体感する


レーニング3
記憶の体感を1割ずつ強めていく


レーニング4
成功体験を声に出す


レーニング5
失敗体験で「克服する能力がある」と確認する


リアルな記憶が完成


こうやって体感を強化して、
「エフィカシー」(自己評価)を上げていくという。
「俺はカッコいい」と思っていると、カッコいいことしか見えなくなり、
カッコ悪いことはスコトーマ(盲点)となって、無意識に避けるという。


今日はいい日になると思っていると、いい日にしかならないと言う。
悪いことがスコトーマになって見えなくなるらしい。

ゴールを思い出させるアイテムを身につける


考え方を変えていくというトレーニングのプロセスは、
少し練習が必要なようで、
一気に劇的に変化させるのは難しいかもしれない。


それが、アイテムの力を借りて実践できることがある。


アンカーとトリガーを使うということだ。

アンカー = 「ゴールを達成している自分の体感」と「いま、自分があるべき姿
トリガー = アンカーを再現するもの


つまりは、それを見たら、
自分のうれしさ、楽しさ、誇らしさ、カッコよさ、凄さを体感することを思い出し、
自分の意識をそこに一瞬で持っていくということだ。


ゴールをイメージして、いい記憶を呼び出し、
今目の前にある時間を過ごすということだ。


キリスト教信者の十字架のような、そういうアイテムということだ。


まずは、このトレーニング1にあるような、
5つの分類ごとに記憶の体感を強化するトレーニングをして、
トリガーとなるアイテムによって、
それをいつでも取り出せる記憶にするということだ。


脳を生まれ変わらせるのは、そんなに簡単ではない。
過去の記憶にとらわれて、
現在から未来を見る生き方をしていては、
決して何も変わらないとわかった今、
未来から今を眺めていくために、
どういうゴールを描くかがまずは大切さを実感した。


いい記憶を、成功体験として自分の意識に貼り付けて、
もっといい未来を描こうと思う。


want to で満ちあふれた生き方を、
少しずつ取り入れたいと思った。


あまりに、ねばならないにとらわれ過ぎていた。
もっと、コンフォート・ゾーンを広げて、
伸びやかに生きたいと思う。


今日のレビューは、内容的にかなり難しく、
理解不足による説明不足もあると思うため、
実践したい方は必ず本書をご参照ください。


では、また。