こんにちは、検索迷子です。
タイトルを見ただけで、どきっとして、
手に取るのがためらわれた一冊をやっと読了した。
ディル・ドーテン著、『仕事は楽しいかね? −会社の宝になる方法』きこ書房刊だ。
- 作者: デイルドーテン,Dale Dauten,太田清五郎
- 出版社/メーカー: きこ書房
- 発売日: 2007/03
- メディア: 単行本
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参考までに関連本も貼っておきます。こちらは未読です。
- 作者: デイル・ドーデン,中村佐千江
- 出版社/メーカー: きこ書房
- 発売日: 2012/08/01
- メディア: 単行本
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完璧以上に素晴らしい人々が持つ資質
副題にあるような、
−会社の宝になる方法、というのはちょっとおおげさかもしれないと思いつつ、
誰かにとって必要とされる人間でありたいと思ってきた。
でも、その気持ちが時の経過とともに、なぜか磨耗していくということも、うすうす感じていた。
はじめにの一文で、なぜ意欲が薄れていくのかとはっとした。
はじめに
職場の天才となるには何が必要だろうか?
天才と呼ばれる人物を何百人も研究してきた経験から、自信を持ってこう言わせてもらおう。完璧以上に素晴らしい人々が持つ資質は、私たちの誰もがすでに持っている、と。彼らはその資質を、より生かす術を知っているだけなのだ。
だから、天才たちの物語を、天才たちの仕事生活を、広く人々に伝えなければならない。最高の自分の姿を、みんなが思い出せるように。
仕事に就くときは、他人と差をつけよう、特別な存在になろう、能力を発揮して認められよう、と誰しもが固く心に誓う。だが、その熱意はシェークスピアの言葉を借りれば「容赦ない時の荒波に揉まれ」、次第に磨り減っていく。必死に働き、職場に溶け込む。そのどこかで私たちは、自分に宝の資質が備わっていることを忘れてしまう。
だからこそ、この本で皆さんにも一緒に、優れた上司や部下や納入業者や顧客の素晴らしさに気づいてほしい。そして、彼らから学ぶだけでなく、最高の自分とはどんな人間だったか、思い出してほしい。
自分の宝の資質、忘れてはいないだろうか?
その人と一緒にいるときの自分が好きだ
印象深かった言葉を引用したい。
はじめに
あるビジネスマンの最高の名言を思い出したよ。そのビジネスマンとは、ポルシェ社の元CEO、ピーター・シュッツだ。彼はある仕事仲間との関係をこう表現している。
その人と一緒にいるときの自分がいちばん好きだ。
そんな人こそ、私たちが探すものだよ。単に有能なだけではない人物。みんなに感心されるような人じゃなく、みんなを向上させ、向上する喜びを与えてくれる人だ。
そんなことは、どんな職業の範囲にも入ってない。だから、一生懸命努力したり、利口に立ち回ったり、完璧な仕事をしたりするだけでは、そんな人物にはなれないんだよ。
私たちが探すのは、仕事を特別にしてくれる人々だ。
それが、完璧以上に素晴らしい社員であり、
会社の宝なんだよ。
互いに相手を補完しようとしている
仕事をするということは、誰かとともに何かを生み出すということだ。
その関係性を考えさせられる一文があった。
シャーロック・ホームズとワトスンの関係にふれたものだが、
身近な人との関係でおきかえてみるほうがイメージがつきそうだ。
第3章
最初の解決策は人々からの借り物、
二つ目の解決策は常識の範囲内。
三つ目の解決策が天才のアイディアだ。
(中略)二人の関係が夫婦に似ているということに気づいた。ともに創造的でユーモアを持ち合わせた二人の間には、親しみが流れているだけでなく、性質の違いにも関わらず、お互いに相手にひどく入れ込んでいる。
互いに相手を補完しようとしている。
(中略)「別の言い方をすれば、どちらが利口か、あるいはどちらが人間洞察に優れているか、なんてたいした問題じゃないということさ。一緒に仕事をしていれば、二つの頭脳の間にネットワークができる。言うならば知の合体だ。一つの大きな頭脳にね」
補完しあうような相手、身近にいないだろうか。
相談相手を選ぶということは、決断の仕方を選ぶということだ
同じ章にあった言葉を引き続き引用する。
ホワイトハウスで大統領の医療チームにいて、
閣僚を選ぶ、ということで気づいたことがあるという。
それは、次のようなものだ。
相談相手を選ぶということは、決断の仕方を選ぶということだ
ある段階では、相談相手を選ぶことは、質問される前にそれに答えるようなものだ
何人もの大統領の仕事ぶりを見ていて、チームには、
『おどけ者、予言者、分析者、そして戦略家が必要だ』と。言い換えれば、脳、心、そして、タマが必要だ、としている。
そして、
自分の限界に気づいたら、その方面の頭脳を育てればいいんだ
新しい脳みそを加えるんだね。
としている。さらに、
スターになりたければ、周囲に同調せず、
人とは違う動きをしなくてはならない。
いつも意見が一致する人間が会社に二人いたとしたら、どちらかは不要である。
ということだ。
チームにとって、自分だどういう立ち位置をめざせばいいのか、
どうしたら宝といわれる存在になれるのか、考えてしまう。
仕事は楽しいかね?という問いかけの軽さとは違い、
本書は、自分とはどうあるべきか、一つひとつの行動、
他者との関係性や協業というものを、ワンフレーズごとに考えてしまった。
気になる用語はほかにもあったが、
今の自分には、この言葉が響く何かがあるのだろうと思った。
では、また。