笑顔に責任を持つ


こんにちは、検索迷子です。


フリーアナウンサー高島彩(たかしまあや)さんの著書、
『聞く、笑う、ツナグ。』を読んだ。


職業として、笑顔や好感度が重要なひとは、
いったいどうやって、見られる気持ちを作っていくのか、
興味があった。


読み終えて、
思った以上に、サラリーマンとしてのアナウンサーの役割を、
しっかりととらえているのだということに驚いただ。


堅実で普通の感性を持って仕事をし、
職業として笑顔のあり方を研究している姿や、
聞く姿勢のたいせつさなどが伝わる。


特に、笑顔に責任を持つ、という項では、
自分の笑顔が人に与える影響を真剣に考えているのが印象的だった。


自分自身、デスクワークの仕事をしているときは、
笑顔の大事さを考えていなかった。
むしろ、笑顔の出し惜しみをして、
不機嫌な表情と思われるくらいだったかもしれない。


だけど、営業をやるようになり、
自然と笑みがこぼれるようになった。
笑顔でいるほうが、お客様が圧倒的に心を開いてくれることもわかった。
自分が笑顔でいると、プロジェクトが上手くいくことも実感した。


小さな集まりでさえそれなのだから、
全国放送されるテレビに毎日出演し、
笑顔でいるということはどれだけ大変なのかと思う。


また、すべては「聞く」から始まる、の項では、
「なるほど」には5つの「なるほど」がある、
が参考になった。


話し手の言葉をなめらかにすることのできる、
相づちに使われる5つの「なるほど」とは、
次のものだ。


1.基本の「なるほど」
肯定の否定の意味もなく、話を聞いていますよのサイン。

2.会話を盛り上げる「あー、なるほど〜」
「へえ、そうなんだ!」「知らなかった!」の代わりに使う。

3.共感を示す「ん〜、なるほど」
「わかる、わかる」と腑に落ちたときに、その思いを素直に伝える。

4.合いの手としての「なるほど!」
「そっか!」の代わり。短く、ぽんっとした語感なので、会話にリズムを生む効果がある。

5.聞いている人を意識した「なるほど」
長い解説などで、話し手のコメントに句読点を打つかのように入れる相づち。解説にリズムを生む。


たった一つの「なるほど」でも、
こうして分けて考えてみる、効果を意識して使う、
というのがとても面白いと思った。


オリコンの「好きな女性ランキング」で5連覇して、
殿堂入りを果たしてきた高島さんの、
多くの人に愛されてきた理由には、
笑顔だけではなく、こうした職業としての専門性を持って、
人の話を上手に聞ける力も大きいのだろう。


出過ぎず、引き過ぎない、というスタンスも、
できそうで難しいことだが、
それを意識して実践できているところが凄いなと思う。


働く人にとって、コミュニケーションのヒントとなるような一冊だと思う。


まずは、「なるほど」と聞き、
そして、笑顔に責任を持てるようになろう。


では、また。