いつまでも同期


こんにちは、検索迷子です。


久しぶりに、新卒で入った会社の同期の子と会った。
何度か転職を繰り返し、いろんな交友関係のなかに身をおき、
それなりに親しくなった人もいるが、
やはり新卒同期は別格の気安さがある。


なにしろ、お互い、社会人としてのルールを何も知らないときから、
一緒に新人研修を受けて、
居眠りをして一緒に先輩に怒られたり、
職場で別の担当になっても、
フロアのなかでお互いが失敗する姿や、
注意されたりすがたや、
時に唇をかみしめてトイレに駆け込む姿など、
恥ずかしいところを随分とたくさん見せ合っている。


反面、自分がまだできなことができるようになっているのを見て、
少し悔しい思いをしたり、
自分の進みの遅さに焦ったり、
同じ年齢、同じ位置と時期からのスタートということで、
意識もし、励まされもした。


2年目になってから後輩を迎えてからは、
先輩であることに悩みも加わり、
お互いがそれぞれ、社会人としての意識を高め、
価値観を鍛え、そして、その会社の一員としてなじんでいった。


当初同じ部署で数年過ごし、
お互いが異動をしたり、近い部署にいったりしながら、
先にその子が退職をした。


そして、お互いが転職をしあうなか、
年に数回は食事に出かける。


転職をすると、そもそも同期がほとんどいなく、
いても、年齢もキャリアも性別もまちまちだ。
共通するものはほとんどない。
同じ時期に同じ会社に採用された、というだけだ。


新卒で同性でとなると、もう無敵の友人という気がする。
同じように年を重ね、仕事を続け、
なぜか同じような時期に同じ悩みを抱える。
だから、いつ会っても共感しあえるし、元気になれる。


ただ、不思議なのは、
一緒に社会人のスタートを切りながら、
同じ状況へのとらえかた、考え方、対処のしかたは随分と変わったと思う。


個性ということは置いておくと、
社会人としてどこでどんな経験を積むかよって、
同じ物事でも、組織や待遇に対して、
負の感情を持つか、楽観的に考えるかも変わってくる。
相手もそうだし、自分もそうだ。
そして、時期によっても違う。


あるときは、もの凄く重大で乗り越えられそうもなかったことが、
数年後は、なんてことのないものとなっている。
話題をふられて思い返し、ああ、そんなこともあったっけと思ったり。


また、ちょっとしたことでも、
会社に制度や仕組みがあるかによっても、
ひとつのことがストレスになったり、
スムーズにできたりする。
それも、そういう会社を選んできたかこなかったかの違いで、
会社とはこういうもの、という視点がお互い変化したからだろう。


転職は常に成果を求められる戦いの連続で、
人間関係も深く築くというよりは、
そつなくというほうが問題はおきない。
さらけ出す、というところとは遠いところにある。


新卒同期の子と会うたびに、
そうした緊張感か解放され、自分の素のまま接し、
自分の基盤はこんなところにあるのかと、
自分を取り戻せるような気がする。


こればかりは、今から他に作りようのない、
かけがえのない存在だ。


大切にしようと思う。


では、また。