『プリンセストヨトミ』試写会

こんにちは、検索迷子です。


『プリンセストヨトミ』の試写会に行ってきました。
今日は、その感想を書こうと思います。
映画『プリンセストヨトミ』の公式ホームページはこちらです。


ストーリーについては、以下にも詳しい。
Wikipededia - プリンセス・トヨトミ


以前に、NHKでラジオ放送もあったようだ。
映画については、サイト内の後半に記述がある。


直木賞候補作品が原作


本作品は、万城目学(まきめ・まなぶ)さんの、
プリンセス・トヨトミ』が原作の映画である。

プリンセス・トヨトミ

プリンセス・トヨトミ

2009年の第141回直木賞候補作品だったようだ。
Wikipededia - 万城目学

大阪城のことを知っているかどうか


後から原作者が大阪出身とわかり、納得したが、
本作品は、大阪に愛着があるか、歴史に詳しいかでないと、
ちょっと楽しみが半減する映画だと思った。


大阪城のことを、少し理解をしていたたほうが楽しめるだろう。
特に次の部分は、ざっと知っておいたほうがいいと思った。
私はここを知らなかったため、なんだかなかなか波に乗れずじまいだった。

Wikipededia - 大阪城
通称「太閤さんのお城」とも呼ばれているが、1959年(昭和34年)の大阪城総合学術調査において、城跡に現存する櫓や石垣などは徳川氏、徳川幕府によるものであることがわかっている。

大坂城は、上町台地の北端に位置する。かつて、この地のすぐ北の台地下には淀川の本流が流れる天然の要害であり、またこの淀川を上ると京都に繋がる交通の要衝でもあった。戦国末期から安土桃山時代初期には石山本願寺があったが、1580年(天正8年)に焼失した後、豊臣秀吉によって大坂城が築かれ、豊臣氏の居城および豊臣政権の本拠地となったが、大坂夏の陣豊臣氏の滅亡とともに焼失した。徳川政権は豊臣氏築造のものに高さ数メートルの盛り土をして縄張を改めさせ豊臣氏の影響力と記憶を払拭するように再建したとされる。


大阪城にまつわる歴史、その登場人物など、
本当の歴史を知っていることがベースとなり、
その過去の常識をくつがえす形で奇想天外なストーリーとして、
本作は展開されている。


それが、豊臣家の末裔の娘を守るために、
大阪国という架空の国が地下組織として存在していた、
という話となり、会計監査員たちがそのありえない話に翻弄されるというのが、
本作品の大雑把なストーリーだ。


ストーリーに没頭するよりも、
そもそもの大阪城にまつわる歴史をよく知らないで見たため、
途中までどこまでが本当でどこまでが創作なのか、
まるで区別がつかなかった。
ちょっと歴史の勉強をしているような気分にもなり、
後半はストーリーを追いかけるのがしんどいと思った。


大阪が機能停止になって無人となるという映像も、
大阪に行ったことがある人がみたらびっくりかもしれないが、
私は大阪に行ったことがないため、
合成でこういうのを作ったのねくらいにしか思わなかった。
日ごろのにぎやかさを全く知らないため、あまり驚きにもならなかった。

いい役者さんの演技に救われる


正直なところ、ストーリーに引き込まれることはなかったが、
役者さんの演技の確かさは光った作品だと思う。


堤真一さんの安定感や、
中井貴一さんの二役を使い分ける重厚さ、
綾瀬はるかさんの天然っぷりも愛らしく、
岡田将生さんのクールだけどちょっと斜に構えたようなところは、
映画の核としてよかったと思う。


プリンセス・トヨトミ役の沢木ルカさんや、
性同一性障害を抱える男の子役の森永悠希くんも、
いいスパイスを映画に出してくれていた。


ストーリーを楽しむというよりかは、
役者さんの演技を楽しむという見方で最後までもっていた、
という感じだった気がする。
この人、この先何をするんだろうという期待感があった。


表題となった、プリンセス・トヨトミの存在意義とか本人が無自覚とか、
性同一性障害の男の子が父親から託されたものに対して、
こういう変わり方だけなのとか、
堤真一が見たあの光景の真実はとか、
何か消化不良なエピソードが多かったが、
それも含めて不思議な映画として、気になることばかりだった。


歴史に弱いと映画も楽しめないのかと思った作品だった。
でも、役者さんが有名な方ばかりだったので、
そこだけでも観て楽しめて、それは良かった。
なんというか、自分のなかではちょっと惜しい映画となってしまった。


楽しめるポイントはどこだろうと探しながら観ていたような、
そんな時間となっていた。


あ、私は見逃したが一緒にいた人によると、
ほんの数秒登場する、
お好み焼き屋のお兄さんが玉木宏さんだったらしいが、本当だろうか。


とにかく、ストーリーや役名ではなく、
なじみの役者さんを観たような映画だったと思う一遍であった。
エンタメ要素はたくさんあったはずなのに、観終わった感想は歴史映画だった、
そういう感じがした。


では、また。