5万アクセス

こんにちは、検索迷子です。


昨日、検索迷子を始めて430回めで5万アクセスを超えた。
4万アクセスを超えたのが2月5日で、それから44日、
1日平均227PVということになる。


こうやって節目の数字を記録してきて、
今回ほど不思議な思いがしたことはない。


数字が多い、少ないということではなく、
誰がどんなものを探して、そしてこの検索迷子を使ってくれたのか、
それが気になるようになってきた。


震災があって以来、何か、インターネットで情報発信することとは、
一体なんだろうかと考えさせられることが増えた。
そして、検索キーワードの見方やアクセス元のログを見る気持ちが変化した。


地域が特定されるようなログを見ると、
それが被災地の方であろうと、なかろうと、
今、このときに何を必要としているのだろうかと想像する。
一瞬でも、お役に立てたのだろうかと気になる。



この時期、多くの方が役立つリンク集や、
必要な情報をまとめた記事を書いている。
そんななか、ただ、情報を羅列していることに、
どんな意味があるのだろうかと考えたりする。


だけど、ゆるやかに着実に続けることで、
5万回のアクセスをしてもらえる内容は、何かあったのでは、
と思うことにしている。


それは、偶然にでも読んでくださった方がいて、
その積み重ねで、気がつけばやけにアクセスが集中するものも出てきた。
特定キーワードで検索上位にもあがるエントリーもあり、
私が意図しないところで読まれているものがある。


良くも悪くもコントロール不能という事実を受け止めようと思っている。
何を読んでもらうかを決めるのは私ではないのだと。


自分が今、目指しているのは固定ファンとなってくださる方より、
一瞬の光のような、小粒の情報でいいから書くことだけなのだ。


テーマを絞ったブログのスタイルを目指したこともあったが、
自分が外的環境の変化によって、何を連続して書くかは、
決めかねている部分が大きい。
もともと私はWebのユーザビリティについて書こうとしていたものの、
Webの世界でも転職をしたことによって、
コミュニケーションのとり方や、Webそもそもの位置づけに対して、
気持ちの変化が起こった。


それによって、Webを離れた、そもそものコミュニケーション、
人と人との関わりについて考える機会が増えた。
Webは人とのつながりの道具の一つに過ぎず、
人と人が意思疎通を図るうえで、何が必要なのかと考え、
それをつらつらと書くことが増えた。


当初、Webの世界だけで展開したほうが、
読み手にわかりやすいのだと気にかけながら書いていた。
だけど、あるときから、そういう脱線を含めて、
それでもWebで何ができるのかを考えてもいいと思うようになった。


自分より格段に著名で、Webの世界に精通し、
発言にインパクトがある方たちはいくらでもいる。
地震の後でも、そういう方たちの意見は求められて、
拡散されて、追随者も出てくる。
それはネットの良さだと思うが、ブログがあるからといって、
誰もがそれを真似できるわけではない。


そういうステージに乗り込もうとか、
自分は何かを目指していこうとしているのではなく、
無名の一個人だからこそ書けることだってあるし、
それを読もうとする人もいるのだと思う。
たぶん、そういう少数派に向けて、
匿名の自分は小さな声を発していくスタイルなのかなと思う。



節目の数字ごとに、よくここまで来たなと思ったが、
今回の数字はあらためてそう思った。
0だったものが430回経過したら5万になるんだと、
積み上げてきたものが少しだけ大きいものだと実感が持てた。
始めさえすれば結果も出るんだなと思った。


誰かにほめてもらうために検索迷子を書いているわけではないため、
この数字は、私の唯一の道標であり、成績表なのだと思う。
アクセス目標は立ててはいないが、漠然と日々、200アクセスを
超えるといいなと思いながら書いている。


不思議とそう思うようになってから、200アクセスを切ることが
ほとんどなくなって、数字も安定してきた。
だから、漠然とでも私自身の目標になっていることは確かだ。


大きく飛べなくたっていい。
小さくジャンプしているだけで、
何かの基盤ができていく。


そういえば、検索迷子を始めて良かったと思うのは、
文章を書くことが格段に早くなり、
推敲しなくても一発で書き上げることができるようになったことだ。


何よりも、表現することへの恐れがなくなった。
これでもいいんだと開き直り、
アウトプットし続けること、雑でもいいから何かを残すこと、
時間内に書き上げること、そんな割り切りができるようになった。


未完成な文章だって、推敲されていないものだって、
誰かに迷惑をかけない限り、それでいいんだと思う。
勢いだけの文章だって、その体温のまま書き上げて、
後日読み返して恥ずかしくなったって、
消すこともない。
それだって、私の軌跡なのだから。


5万回の1アクセスの残してくれた方へ、
感謝の気持ちを込めて、これからも書き続けようと思う。
期待されているのかはわからないけれど、
どこかでまたアクセスしてもらえるような話を書ければと思う。


小さな声だって、何も発しないよりずっといい。
誰かにいつかは届く声もある。
5万回という数字は、私にそういう地道な発信を続けなさい、
そういうことを教えてくれているような気がする。


伝えようと思う気持ちだけで、5万回読んでもらえたことを、
きちんと覚えていようと思う。


いつも読んでくださっているかた、ありがとうございます。
声で交流できなくても、アクセスログに力をもらっています。
それが書き続ける原動力になっています。


では、また。