大富豪の教え

こんにちは、検索迷子です。


いろんな著書で目にしていて、気になっていた本を読んだ。
本田健さんの『ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣』、
ユダヤ人大富豪の教え2 さらに幸せな金持ちになる12のレッスン』だ。

ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣 (だいわ文庫)

ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣 (だいわ文庫)

ユダヤ人大富豪の教え〈2〉さらに幸せな金持ちになる12のレッスン (だいわ文庫)

ユダヤ人大富豪の教え〈2〉さらに幸せな金持ちになる12のレッスン (だいわ文庫)


本書は、お金とどうつきあうかを教えてくれる。
その周辺となる知識は、人脈だったり、セールス力やスピーチ力を磨くだったりするので、
お金ということだけでなく、人としてどう生きていくかも考えさせられる。


でも、特に考えさせられたのは、
お金にまつわるエピソードは、多くの人が幸せではない過去があるということだった。
子どものころ、家族関係において、
お金の使い方やお金をめぐる関係での争いや、
思い出したくないエピソード、
買えなかったものの経験などは、多かれ少なかれ人にはある。


そういうものを、あらためて見つめなおして、
どうやって自分はお金と向き合って、お金を引き寄せる人間として生きていくのか、
そういうことを考えた。


最近、こうした金銭管理の本を読むのは、
つくづく、お金の教育というものがされてこなかったばかりに、
人にとって共通通貨であり、共通の交換機能を果たすお金が、
過剰に汚いものに見えたり、過剰に欠乏感があったり、
それで命を落としたり、それで争ったりということが、
つくづく不思議な気持ちがしているからだ。


なぜ、誰にでも共通に手に入れられるもので、
使う道具ともいえるお金に、
これほどまでに人は振り回されたり、あるいは見ないようなふりをしたり、
なにか、ものすごく特別なものとして接してしまうのだろうと思う。


本書は、きれいごとといってしまえばそれまでだし、
大富豪が青年に教えたお金のレッスン通りにできるかは、
その人次第とも言える。
だけど、少なくともお金と自分の生活を向き合わせてくれる時間をくれる。


本書のエッセンスを箇条書きしようかとも思ったのだが、
各書それぞれ、一冊丸ごとポイントともいえるものが多い。
たぶん、読み手にとってもっとも響くフレーズは違うのかもしれない。
それが、個人ごとにお金をどう向き合ってきたかということなのだと思う。


人の協力を仰ぎ、人の幸せを願いながら価値を提供し、
それをうまく説明して、お金が循環するサイクルをつくりだす。
そういうことを、どれだけ、今すぐ動けるかということなのかと思う。


本書の主人公は20歳の青年で、大富豪の教えや、
レーニングに果敢に挑戦していく。
資金集めや、セールスも意欲を注いで、情熱的にこなしている。


もしかしたら、この、すぐ動くということができない人は、
本書のどんな言葉も排除してしまうかもしれない。
目標に向かって猛烈にダッシュできる人でなければ、
何をも動かすことができないのだから。


お金持ちになるという気持ちは、
そういう渇望の塊から始まるのだろう。
幸せなお金持ちになれるのは、そういうがむしゃらな時期を経て、
達観できるような域になってからなのだろう。


お金と自分の距離をどれだけ縮めて、
そして、どれだけ離せるか、考えさせてくれる本である。


タイトルの大富豪という響きがあまりに縁遠く、
ちょっとどぎつい印象を受けたのですが、
中身はいたって普通のトーンで、やわらかいトーンのお金の話です。


大富豪という言葉がぴんとこないくらい、
何か、小さく生きているなと苦笑いしました。


お金と自分が心地よくまわっていくような生き方をしたいものです。


では、また。