部分的な欠如

こんにちは、検索迷子です。


身近な環境で、難易度の高い資格を持っている人や、
それに挑戦している人が多い。
本当に不思議なのだが、合格率数パーセントだというのに、
その資格がまるで必須のような状態に思えてくる。


人の保有する資格を聞く機会があり、不思議な思いがしたことがあった。
それは、なぜそれを持っていながら、今ここにいるの?というほど、
現状のそのひとのキャリアに何も貢献していない、
資格の持ち腐れをしている人が多いことだ。


そして、もっとも感じたのは、
資格だけ持っていても実務経験がなければ、
活かすチャンスさえ訪れないものもあるのだと思った。


通信教育なり、独学なり、スクールなりで、
時間もお金も家族の協力も得て、高度な資格をとったとしても、
それが次へのステップアップになっていない人は意外といる。


よく、資格はとったら終わりではなく、
そのあとどうビジネスに役立てるかというストーリーが必要だと言う。
でも、現実では資格取得がゴールになっている人もいる。


惜しいなと思う。
そして、これまでのキャリアとは毛色の違ったものを選ぶ人は、
本当にその資格をとることが正しかったのだろうかと、
少し考えさせられた。
これまで時間をかけてきた実務経験がある。
でも、当人の意識はステップアップのために経験とは違ったものをとっているとき、
何かとても行き止まり感がある。


最近驚いたのが、
とあるビジネス面のコンサルティングに活用できそうな資格をとった人が、
社会人経験は長いものの、一度もビジネスマナー研修を受けたことがなく、
名刺交換に自信がないといっていたことだ。
ちなみに、その試験は明らかに法人対象のものと言える。
まさに、名刺交換から始まる仕事と言える。


何社か転職したが、
過去の会社が小規模で、そういったトレーニングを受けられず、
名刺交換だけでなく、マナー全般をまるで知らないと言う。
スクールに行って、勉強をしすぎて体調を壊すくらい努力したそうだが、
その人は、資格をこれから活用できるのだろうかと思ってしまった。


また、他の人は、
どう考えても対人折衝力が一番大切そうな資格を複数とりながら、
まるで自信なさげで、寡黙であり、
大事な話を相談したくなるようなタイプではない。
相談して、大丈夫かとむしろ思ってしまう。
この人にとって必要なのは、山ほどの資格ではなく、
話し方トレーニングなのではと思ったりする。




資格は、それ単体でエネルギーがあるように見えてしまう。
だけど、自分の過去と未来に見合った資格を選ばないと、
こんなふうに、大切なスキルが不足していたりすることもある。


憧れでとる資格と、業務上必要に迫られてとる資格の違いでもあるだろうが、
何か、狙うものが本人にとって正しいのだろうかと思ってしまった。


私自身、あれこれ狙いたい資格はあるものの、
難関資格をもてあましている人を見ていると、
もしかしたら、資格だけが武器にはならないかもと思ったりする。


自己満足程度でいいなら、それでもいいけれど、
費用も時間も投資してまで狙う資格なら、
もう少し、総合的に自分をパワーアップしてくれたり、
資格を活用できる、他の自己能力を見つめなおしたほうがいいかもしれない。


難易度の高い資格であっても、
え、この人がとれたの?と思うようなものだったりすると、
資格の価値も落ちかねない。
試験対策のテクニックや努力で受かるものだとしたら、
試験そのものの中身だって見直して欲しいと思ったりする。



ちなみに、同じ資格を持っている人でも、
思いっきり切り札として生かしている人もいて、
ものは使いようなんだなと思った。


どんな仕事に関連する資格でも、
やっぱり、コミュニケーション能力や、ビジネススキルなど、
職業人として当人とセットで見え方が変わるものだと思った。


資格取得の前でも後でも、
自分とマッチしているのか、それだけで認められていくものになりえるのか、
見極めながらトライするのがよさそうだ。
投資は回収できるほうがいいですからね。


では、また。