こんにちは、検索迷子です。
名刺を使わずに、自分がどんな職業人であるかを説明できるだろうか。
さまざまな経歴を持つ人たちと接する場で、
人が自己紹介をする姿を見ながら、
つくづく、自分を理解してもらうことの難しさを感じた。
ある人は職種で語り、
ある人は雇用形態で語り、
ある人は業種で語り、
ある人は社名で語る。
ある人はポジションで語り、
ある人は社歴で語る。
ある人は担当したサービスや商品名で語り、
ある人は誰が顧客だったかで語る。
ある人は地名で語り、
ある人は愚痴で語り、
ある人は希望で語る。
積極的に職歴を口に出す人もいれば、
思い出したくないことを吐き出すかのように、
駆け足だったり、はしょる人もいる。
どれが一番思い出深かったかと聞くと、
あふれんばかりに話す人もいれば、
どれもちょっとと卑下する人もいる。
本当のことを言おうが言うまいが、
何も困らない場なのに、なぜか、しゃべりながら心の中で、
過去と対話している人も多い。
仕事を辞めた経験を持つ人は、光より影の時間で辞めた人が多いとうかがえる。
でも実は、本人から、どれだけ詳しく職歴を聞いても、
それだけ聞いても、その人の実態はわからない。
わかるのは、今、目の前にいる、
普通の会話をしながら感じるその人の、人となり、
対人スキルや会話力だったりする。
どんな経験だったか、人それぞれの歴史がある。
でも、取引先ではない、利害関係のない立場としてであったとき、
人は素が出る。
口で語る経験と本人が合致しないと思うこともある。
何を自分を説明するときのキーワードにするか。
その答えは本人だけが知っている。
何で、自分を印象付けたいか、それだけなのだと思う。
だから、薄めてしまいたいものは、適当に受け流す。
人の職業経験を聞くと、
一本筋が通った人というのは、思いのほか多くないような気がする。
専門職種や資格を持っている人は別として、
意外と、似てるけどちょっと違うというところで、
蛇行しながら、核心にいこうとしている人も割と多い。
自分はどんな職業人なのか、
何で社会貢献できるのか、
何で生きる喜びを見つけているのか。
その問いは大きく、
自分とは何者かと重なる部分も大きく、
口に出すには重たくて、
軽く受け流すにも、重く話すにも、
どちらも真実に遠くなる。
自分は今これをやっているのだと、胸を張って言える、
そんな仕事に出会えた人は、すばらしいと思う。
私自身は、社名を言えば、ああーと言ってもらえるのと、
覚えられやすいというメリットで社名を口にするが、
社名からもたれるイメージと自分とは一致するとは思っていない。
複数転職していると、
その人が私とセットで最も覚えている社名も違うのが興味深くもあり、
それでいいか、と思ったりする。
自分を説明できる、もっと違う切り口を見つけるため、
職業人としての自分を磨くしかないのかなと思う。
にしても、自分も他人も、なんとなくキャッチコピー的に、
その人の経歴を一つくらいに絞って覚えてしまうものだなと思った。
過去を上回る自分を鍛えよう。
職業人として、もっと次なる自分へ進もうと思う。
では、また。