名前に込めた思い

こんにちは、検索迷子です。


道を歩いていたら、外国人に呼び止められて、
ペットの名前を聞かれた。


ときどきこういうことがあるので、ペットの名前を、
英語でなんと言うか、どういう意味かを答えられるようにしている。
といっても、日本語ができる方が多いので、なんとなくニュアンスは伝わる。


以前、公園で家族連れがバーベキューをしていて、
そこの六歳くらいの子にも名前を聞かれた。
こういう意味だよというと、きゃっきゃっと笑った。


それで、私も名前は?と聞いた。
すると、そのペットの名前はなんと、日本のお酒の名前だった。
お父さんがよほどそれがすきなのだろう。


バーベキューをしている当のお父さんが、
思いっきり日本酒の名前を呼ぶと、
その子がダディが呼んでる!と大急ぎで、二人は転がるように駆けていった。


私も、幼少期は別として、
本当に責任を持って名前をつけたのは、今のペットだけで、
これでよかったのかなと思うこともある。
たいてい、聞き返されたり、くすっと笑われたりするからだ。


でも、名前って、唯一それしか思い浮かばなかったりする。
だから、その子独自のものなのだと思う。


Webサービスの名前をどうつけるか


以前、Webサービスを立ち上げるとき、サービス名称がなかなか決まらなかった。
プロジェクトメンバーが全員10個くらいずつを持ち寄り、意見交換したが、
どれもありきたりに見えて、それでもぴんとこなかった。


その後、一般の利用者の方を集めて、プロトタイプと、
サービスコンセプトを見せて、リサーチを行って、
プロジェクトから10個くらい選んで、それを人気順の3つに絞った。
なんだか、意外と普通のものが選ばれて拍子抜けした。


今では、誰もが知っているサービスとなったそれは、
ちょっとダサいくらいの名前で、当初はなじまなかった。
だけど、投票によって選ばれたのだと割り切った。
結果的には、その名前がものすごく、名は体を表わし、
サービス名称を聞けばコンセプトもわかるという優れものだとわかった。


名前は華美なものや、奇をてらったものではなくていい。
その存在を正しく伝え、そして覚えてもらうものが一番いい。


このサービスの名称は誰も間違えず、
どこにも紛れ込まず、普通に浸透していった。


そして、私のペットの名前も、たいてい一度聞いたら覚えてもらえる。
名前にはいろんな思いがこもる。



ずっとつきあっていく名前だからこそ、丁寧に考えて、
なんと呼ばれるのが、
当の存在にとって幸せな道を歩むのかを考えていかねばと思った。


たった一つの名前。
たった一つの存在。
それが、かけがえのない名前とともに、
誰のこころに灯をともす存在になるのか。


何度も何度も呼びたくなる名前で、存在でありますように。


だって、たくさんのなかから唯一選んだものだから。
埋もれないように。
輝くように。
名前を呼ぶことを大切にしたい。


では、また。