映画『TSUNAMI-ツナミ-』試写会

こんにちは、検索迷子です。


韓国映画、『TSUNAMI-ツナミ-』の試写会に行ってきました。
『TSUNAMI-ツナミ-』公式サイトはこちらです。
ストーリーはこちらのサイトにも詳しいです。
映画.com - TSUNAMI


チラシによると、
韓国で2009年7月に公開し、韓国映画歴代4位の興行記録を樹立、
というもので、観る前は壮大なパニック映画なのかと思っていました。


たしかに災害がベースの映画でしたが、
実際は4つの愛情をめぐるドラマという、キャンペーンチラシに納得がいきました。
サイトのトップページが暗めなため、怖そうな映画という印象でした。


確かに、自然災害を経験したかたは、
冒頭の回想シーンのスマトラ沖地震での被害光景から始まり、
後半の韓国のビーチでの津波のシーンは見るのはつらいかもしれません。
Wikipedia - スマトラ島沖地震


メガ津波という高さ100メートル、時速800キロメートルという、
ありえない規模の水の暴力に愕然とします。
そして、災害が命を奪うというシーンも多数あります。
そんな災害を経験した人でも、こうした不可抗力の怖さというのは、
映像によって思い返してしまうかもしれません。


水のCGの制作は、『スター・ウォーズ』シリーズや『デイ・アフター・トゥモロー』を
手がけた、CGプロデューサー、ハンス・ウォーリックによるもので、
確かにすごい迫力です。
こんな高層ビルまで飲み込むのかという驚きのシーンがあります。


ただ、この映画は、災害の映画というよりも、
災害をきっかけに身近な人との愛情を確かめ合い、絆を深め、
津波のシーンを一緒に逃げ、生死をさまようことによる、
人間ドラマなのだと見終わって思いました。


愛情の描き方も、
もともとカップルだったというストレートなものがというものではなく、
壊れかけていたり、確かめ合いたかったり、
疑心暗鬼だったり、素直になれなかったりというものが、
生きるか死ぬかという瀬戸際のなかで本音に気づいていくというものです。


4つのストーリーというのはあとからチラシで知って、
いくつかの人間模様がどう交差するのかというのは、
観ながらは整理できていませんでした。


それでも、振り返ってみて、
ああ、このストーリーに一番共感したかもというのはありました。
私は、主人公の弟役である、
レスキュー隊の彼とその彼女が、映画『猟奇的な彼女』のカップルみたいで、
なんだかおかしかったです。
そして、この二人がこの映画でとても印象深かったです。


主人公のソル・ギョングハ・ジウォンも、
お互いに心に抱えていた気持ちの表現のしかたがよかったと思います。


災害のなかにもちょっとした笑いがあったり、
日本人の神経質さを皮肉るコメントも少しあり、
観終わった感想は、悲壮感よりも、なぜか泣き笑いみたいな気持ちになりました。


この映画を観て、つくづく、
自分はこの規模の災害があったら、誰の元に駆けつけたいだろかと思いました。
映画では、もともと津波の前兆の時に一緒にいた二人もいますが、
別々の場にいて救助のためにその場に駆けつけた人など、
一緒にいない場所にいたにも関わらず、目の前の仕事を捨てて、
愛するものを救うために困難を乗り越えて駆けつけるシーンがありました。


自分が生きるか死ぬかというより、
危険なことがあったとき、誰とこの状況を乗り越えたいか、
そういうことを考えさせられました。
私は、たとえどんな状況でも、絶対に這ってでもそこに行きたい、
助けたいと思う存在がいます。
誰を守るか、そういう問いかけを自分にくれる映画だと思いました。


部分的には、ちょっと単純すぎるストーリー展開もありますが、
愛するものを大切にしよう、そして一緒に生きようと思わされる映画です。


では、また。