豊かさと富、幸福への戦略

こんにちは、検索迷子です。


最近、自己啓発本を読むことが多いが、
こういう本の良さは、普通の言葉の力に気づかせてくれたり、
考えるために立ち止まらせてくれることにあると思う。
切羽詰って読むというよりは、思考を柔軟にするために気分転換に読む。


ただ、自己啓発本ゆえに、
タイトルがあまりに意味の大きな単語を使っていて、時折びっくりすることもある。
それでも、支持されているということがわかれば、
タイトルがちょっとと思っても手にしてみる。


そんな仰天なタイトルの一冊が、『ジム・ローンの億万長者製造法』ジム・ローン著だ。
なんだか、リアル書店の店頭で買うには相当な勇気がいる本だ。

ジム・ローンの億万長者製造法

ジム・ローンの億万長者製造法


こうした書名は、翻訳者や出版社の思いもあるだろうが、
私は読み終えてみて、
原題である『7 Strategies for WEALTH & HAPPINESS』のほうが好感がもてたし、
実際の内容に即していると思った。


著者プロフィールによると、
アメリカを代表する超世界級な成功哲学者であるらしく、
こういうビックタイトルをつけるに値する、著名人とはわかったのだが、
私自身は本書を手にするまでまったく知らなかった。


さて、本書の内容についてだが、実感を伴わないものもあるため、
気になったキーワードを引用するにとどめる。

序章 億万長者になるための五つのキーワード

基本(Fundamental)
 成功とは、ただ成功の基本をまじめに人生に用いた結果の、それ以上の何ものでもない。


豊かさと富(Wealth)
 「豊かさと富」という言葉は経済的な意味ばかりではない。経験の豊かさを表すこともあるし、人間関係や交友関係の豊かさもある。また、愛、家族、そして、文化の豊かさだってあるのだ。
 (中略)つまり、金銭的な重圧から自由になり、選択の自由を得て、創造するチャンスと分かち合う喜びを楽しむこと、だ。


幸福(Happiness)
 「幸福」とは、見方と楽しみ方によって、人生に反応するスキルである。
 それは、与えることと受け取ることによって達成される。
(中略)多くの人々は「幸福」を過去のものととらえ、過ぎ去った時間の中にのみそれを見出したり、あるいは「いつか幸せになりたい」などと、未来にやってくるものだと考えている。しかし、「幸福」は、今、このときにだけ経験できるものだということを理解している人は少ない。


規律(Discipline)
、「規律」はすべての成功においての基本である。規律を守らない者はつねに失敗への道をたどる。
(中略)失敗は、あるひとつの出来事のせいで起こるわけではないのだ。そうではなく、小さなミスが積み重なった結果、起こるものである。そして、それは規律のなさから生じるものなのだ。
 失敗は、私たちがそのことを考えていないときに起こる。それを防ぐためには、ただひとつ。するべきことを、するべきときにしておくことだ。
(中略)ただ一日を浪費し、何も被害がなかったと結論づけるのはとても危険だ。結局、それはただの一日にすぎないかもしれない。しかし、その日々を蓄積させると一年になり、その年数を蓄積させると人生になる。


成功(Success)
 「成功」とは、自分自身が願っている人生をつくり出すことだ。すべての可能性を考えて見よう。君が憧れる人の人生のすべてを例にとってみるとわかりやすい。
 君は自分の人生に何を求めるか? これが重要な問いなのだ!


原題の7つの戦略とは、目次によると次のものです。

第一の戦略 「ゴール」のもつとてつもない力を解き放つ
第二の戦略 知識を追い求める
第三の戦略 自分を変える方法を学ぶ
第四の戦略 財力をコントロールする
第五の戦略 時間を飼いならす
第六の戦略 周囲を勝者で固める
第七の戦略 素晴らしい人生を生きるための技法を学ぶ


その他、個別に気になったものは次のものです。
実際には章がまたがっているものもありますが、
似たような要素のものを一緒にしました。

ゴールセッティングの方法
「長期的ゴール」
1.何をしたいのか?
2.何になりたいのか?
3.何を見たいのか?
4.何を持ちたいのか?
5.どこへ行きたいのか?
6.何を分かち合いたいのか?
この六つの質問を頭におきながら、最初の質問に答えてみよう。
「これからの1〜10年で、自分は何を実現したいのか?」


「短期的ゴール」
短期的ゴールを、「一日から一年以内に達成するゴール」と定義づけている。(中略)短期的ゴールは未来を予測できるという明確な利点がある。私はこういったゴールを「コンフィデンス・ビルダー(自信を築き上げるもの)」と呼んでいる。なぜなら、短期的ゴールの達成で自信をつけ、さらに先に進めるからだ。


ゴールセッティングと時間の管理
 もっと上手に時間管理したいと思っているだろうか?もしそうであれば、これを理解することだ。「ゴールをもたないかぎり、時間は効果的には管理できない」
 生産性とは、明確に目標をもった結果である。もし心に鮮明で確かな目標がないのであれば、時間の割り当てはあまり重要でなくなる。とても単純なことだ。このことは、ゴールを紙に書く大事な理由のひとつである。

どのように智恵を得るか
 智恵を集めるには二つの方法がある。ひとつは自分の人生から学ぶ。もうひとつは他人の人生から学ぶ、だ。
 まずは個人の反省だ。人生の経験を振り返ってみよう。上手に反省する方法を身につけるのだ。
(中略)君の経験はやがて商品になり、通貨になり、財産になる。それらはすべて、価値のある資源だ。それは、君がきちんとその経験を記憶し、熟考する時間をとった場合にのみ、そうなるのだ。
 結局、その人に何が起こったかがその人の人生を変えるのではなく、その人がどう解釈したかなのだ。つまり、結果は君がその出来事に対して何をしたかによって決定するのだ。そして、人生に対してポジティブな行いをするために、価値ある情報を集めることが重要なのだ。


他人から学ぶ
 知識を得るもうひとつの方法は、ほかの人の経験から学ぶ、というものだ。そして君は他人の成功からも(同様に失敗からも)、多くのことを学べる。聖書が良書である理由のひとつは、人間が行ってきた失敗と成功の物語を集めた作品だからだ。
 あるいくつかの物語は「模範」と呼ばれている。彼らが行うようにしなさい、というメッセージだ。ほかに「警告」と呼ばれているものもある。この愚か者が行うことはしてはいけない、というメッセージだ。
(中略)
 覚えておこう。君という人間は、「何を読んだか」である。


人間関係の原則
 君が人生の中でつきあっていく人々は、君に影響を与える。君は今までに自分の人生が他人によって形成づけられていると考えたことがあるだろうか?
(中略)
 間違った群衆と一緒にいて時間を無駄にしないために、君は三つの基本的な質問を自問する必要がある。
1.誰と時間を過ごすのか?
2.彼らは自分にどんな影響を与えるのか?
3.この人間関係は自分にとってよいものか?
(中略)
「今、私が交際している人たちは私が設定した目標に向かって私を成長させてくれているだろうか?」
(中略)
 君は自分が望んでいる自分になっていっているだろうか? 目標を達成していっているだろうか? そして、自分が欲しいものを得ていっているだろうか? それとも、誰かに君の夢を奪われていっているだろうか?

四つの質問
 ここで、私は君に熟考してほしい四つの質問を提供しよう。
ひとつ目は、「なぜ、自分は挑戦すべきなのか?」だ。
(中略)−これに対する最良の応えは、二つ目の質問である。「なぜ、いけない?」だ。(中略)なぜ自分がこうなってはいけない? 成長してはいけない? なぜいけない?
(中略)三つ目の質問は、「なぜ、自分ではない?」だ。ある人々は恵まれない状況でも、とてつもない偉業を達成する。彼らは未来を見てしまうのだ。それがなぜ、自分ではない?(中略)なぜ人生を楽しんでいるのは自分ではないのだ? なぜ、自分ではない?
(中略)そして、最後の質問だ。「なぜ、今ではない?」
 なぜ今すぐにでも手に入れられるのに、より素晴らしい未来を延期させるのだ?
 今日がその日だ!
 今日、本を買いに行く。今日、ゴールを計画する。今日、億万長者を食事に誘う。今日、生産性を高める新しい方法を発見する。今日、寛大さと愛のライフスタイルを発展させる。今日、自分を信じる努力をする。前進しよう。


なぜ、幸せになるのが、自分ではない?
そういう大きな問いかけの前に、
何がしたいのか?
まずは、ゴールセッティングを長期と短期で立てるところから、
なのでしょうね。


今日がその日だ、という締めくくりでした。
豊かさと富、幸福への戦略は、
今日の自分の積み重ねなのです。


ちなみに、タイトルにある億万長者製造法ですが、
本書では、投資や貨幣的な面での、具体的なノウハウはありません。
計画と行動によって自分を変えることから始める、という内容です。
豊かさと富と幸福は、その結果、導かれるものなのです。


では、また。