試用期間の終わり

こんにちは、検索迷子です。


4月に転職をして、今日試用期間が終わり、本配属通知を受け取ることができた。

何度かキャリアチェンジをしてきたが、
こんなに濃密な3か月は一度も経験したことがない。
3年分くらいの仕事をした気分だ。


成果を出せと言われる緊迫した日々で、
本気で試用期間で退職しなければならないのかと、高い要求に精神的に追い詰められた。


何故こんなに求められることが重く、昨日の続きの仕事が皆無で、
毎日難題が降りかかり、乗り越えられない壁だらけなのか、悩みも多かった。


でも、新しいサービスを作るとは前人未踏の場に挑むことだと、
未開の地だからこそ、手法やルーチン業務がないのだと思えるようになってきた。


提携の交渉が難航するのも、1日何十人にもサイトコンセプトを話すのも、
単調作業ではなく、新しい世の中にないものだから必要な時間なのだ。


これをやれないなら、ルーチンの営業をやらせるよと言われたこともある。
言い回しは、その仕事を軽くみているようで気になったが、
つまりは、新しいサービスを1から作り上げることに関われるのは、
選ばれし人間だけなのだと目が覚めた。
私はそのために採用されたのだから、ルーチン業務に満足することなく、
安定に逃げ込むなと、変化の最前線で切り込む役割が望まれているのかと。


毎日、想像もつかないような仕事が生まれ、話したこともない人に交渉をする。
しんどいと思う瞬間は多いが、それでもアタックしなければならない。
これは私の仕事以前に、チームのタスクだから、私の交渉の先がある。


止まったり、自分のペースで動けない。
考えるより先に電話をかけ、メールをしていくしかない。
迷うより一人でも多くの人にサイトコンセプトを話し、協力を引き出すだけだ。


数週間前、ある団体が入居するビルで飛び込み訪問をして、トークをした。
実は、体当たりのそんなことに意味や価値はないと、半分腰が引けていた。
だけど、なぜか行かねばと自発的に行った。


今日、営業部門から電話が掛かってきて、
どこに行っても私が訪問したことを覚えていて、私の名前を聞いたと言われた。
営業が数名で手分けしているのに、
全ての部門を制覇した私は一体どんな人かヒアリングの電話がかかってきた。
社内で知り合いができるより先のことで、誰それ?と戸惑わせたかもしれない。


社内でバッティングする業務ではなかったので、営業に迷惑はかけなかったが、
営業はむしろ私が与えたインパクトの凄さに驚いていた。
わずか一分程度の訪問先ですら、私の名前を挙げていたらしい。


ああ、あの目が回るような時間に意味が生まれていた、
名前ごと覚えられるだけでも、これからもお話ししやすいなとほっとした。


やる前に判断してはいけない、やった後から結果はついてくるとしみじみ思った。
まだスタートラインに立ったに過ぎない試用期間の終了でも、こんなに安堵したことはない。
3か月あればここまで、考え方は変わるのか、仕事のやり方も変わるのかと、
自分の仕事のスタイルを壊すような出来事だらけだった。


期待される役割にはなかなか遠いかもしれない。
でも、転職したのは絶対に成功だったと思う。
なぜなら、3か月の内にできないことがたくさんできるようになったからだ。


かつては、外部の人に会うことも、できない仕事を乗り越えることも、
夢を語れるサービスでもなく、プレゼンやアイデアを出す場もなかった。
仲間と共に成長しあうということも、上司に目標を提示されることもなく、
毎日がぼんやりした輪郭のない惰性の時間だった。


影響を受けたり活性化しあう人など皆無で、不機嫌に黙り込む日々だった。
今どんなに大変でも、あんな時間の無駄遣いより成長を体感できる今の方がいい。


わずか一枚の通知書をもらえたありがたみを忘れず、
退屈より多忙の渦中にいることをもっと楽しみたいと思う。


忘れないようにしよう。
私は新しいサービスを生み出すため、
未開拓の荒野を切り開くため、今ここにいるということを。


選ばれた一人なのだと。
実力以上の期待値でも、そこに追いつき、キャッチアップしていきながら進むしかない。


止まらないジェットコースターに乗り込んだのは、紛れもなく私なのだ。


3か月前より幸せだと、自分はまだまだ成長できると、
上にいける、前にいける環境を、心の底から嬉しく思う。


仕事の中身も、人との出会いも最高の場だと迷わず言える。
自分の選択に間違いはないと、絶対に後ろは振り返らない。


では、また。