その人の喜ぶ笑顔

こんにちは、検索迷子です。


フロアで突然、歓声があがり、何かと思ったら、
他の部署の新卒の子が今日誕生日で、サプライズの特大ケーキが用意されていた。


今月から部門配属になり、毎日慣れない営業コールをかけている姿を、
中越しに声だけ聞きながら、OJTは大変だなと思っていた。
まだ社会人としての言葉遣いもままならないなか、
商品を売り、目標を持つというプレッシャーもある毎日だと思う。


初受注がまだとれておらず、同期入社の人たちが、
徐々に受注をあげる姿に焦りも感じている時期かもしれないと思っていた。


そんななか、大勢の先輩に囲まれて、拍手の輪のなかに入り、
その人のためだけに特別注文された、
これまで見たことのないようなスペシャルなデコレーションがされたケーキを見て、
こんなことしていただけるなんて、、と涙ぐんでいた。


新人時代は、どんな社会人にもたった一年しかない。
その一年目に、先輩社員が仕掛けたサプライズを、
きっとこの新卒の子は忘れないだろうと思った。
そして、いつか自分が、誰かの喜ぶ顔を見るために、
お誕生日をセッティングしてあげる先輩になっていくだろうと思った。


その人を喜ばせよう、励まそうと準備をした先輩たちの温かさ、
そこにも胸が打たれた。


たった一度の新人時代の、たった一日の経験。
それが、この会社に入って良かったと心に刻まれるだろうなと思う。
忘れられない一日になり、その日に居合わせた自分もじーんとした。



部署が違うということもあり、
当事者ではなく見ていたせいか、先輩も、後輩もいいなと思った。
喜ばせる側も喜ぶ側も、全員が笑顔だった。


毎日、毎時間ごとに目標があり、常に緊張にさらされている仕事のなか、
つかの間のこうした時間が、ここを選んで良かった、
入社して良かった、明日もがんばろうという気持ちにつながる。
いい組織だなと思う。


ふと、自分は誰かを喜ばせるために、何かサプライズを練ったのは、
いつが最後だろうと思った。
そして、その逆も。
うわーと驚いたことって、いつだっただろう。


喜ぶ笑顔を見たいと思える関係って素敵だなと思います。
誰かのために、手放しで喜べたり、自分も喜ばせてもらえることって、
だんだん減っていくのかもしれない。


だから、自分だけのために、心を込めてサプライズを用意してくれて、
喜びを与えてくれる人は、絶対に裏切ってはいけないなと思う。


少し温かい気持ちになり、少し自分の冷めた心も見つけ、
新卒さんの来年が楽しみだなと思った一日でした。
この日の喜びを、誰かに分け与えてあげられる、
そんな心豊かな人になってほしいものです。


では、また。