分析力を武器とする企業

こんにちは、検索迷子です。


新しいサービスを世の中に送り出すため、日々準備を重ねている。
業務は、ミクロからマクロまで果てしなくある。


さっきまで、デザインや画面設計、仕様の打ち合わせをしていたかと思いきや、
次の瞬間は、もくもくとカテゴリ構造とデータ取得の方法を考え、
サンプルデータを作って、検証をしている。


と思ったら、次は業界団体にヒアリングの電話をしたり、
地方拠点に出張に出かけている同僚に、調査状況を確認して、
追加で関連情報を流している。
合間に営業コールをかけたりする。営業職ではないが、そんなのはもう関係なく、
電話できる人がしている。


その傍ら、新規事業として成功する可能性を提示するために、
統計データを分析し、電卓を片手に試算をしている。


資料や数字を元に、
競合サイトを研究して、何で差別化を図れるかを練り直している。
並行して、自社の利用者の声の吸い上げをしている。


どれもが優先で、どれが欠けても先に進まない。
同僚と分担しながら、一日に何度も、
打ち合わせと集中タイムとを繰り返し、全体で前に進んでいる。


競争優位性とは何か、最近、毎日考える。
卒論で取り上げたテーマがまさにそれだった。
その当時は、机上での試算でよかった。
でも、今は本当に、戦いの場の渦中にいる。
数字で勝つだけでなく、本気で負けるわけにはいかない場にいる。


そんなとき、『分析力を武器とする企業−強さを支える新しい戦略の科学』
トーマス・H・ダベンポート、ジェーン・G・ハリス著を読み、
もっと冷静に分析する力を持ち、戦略を練りたいとしみじみ思った。

分析力を武器とする企業

分析力を武器とする企業


なんとなく多忙に任せて作っていれば、確かにモノは作れる。
でも、そこに一本、ゆるぎない核をもつ人間がいなければ、
それも一人ではなく多数がいなければ、勝ちにはいけない。


誰に勝つということではなく、良質な10年後も愛されるサイトのために、
関連する全ての人たちに、価値を提供していきたい。
それを、感覚だけではなく、実際の数値で示したい。


どこに可能性があるかではなく、
どこに可能性を感じさせるかのために、日々、資料と格闘する。


いいものができるのはわかってる。
でも、中途半端ないいもので、稼げないものは企業には必要とされない。


事業を中断させないためにも、いいものだと証明できる分析力や先見性は、
モノを作る力と同じだけ必要なのだ。


統計資料を読みこなしたり、数字を読んだり、加工したりする力は、
どんな仕事にも欠かせない。
昔は数字の分析が苦手だったが、今は、ごく普通に受け入れている。
数字を読む訓練を積んできてよかったと思う。


この本を読みながら、競争優位について再考しなおそうと思う。
負けないのではなく、勝つために。
一番にならなければ、圧倒的優位に立たなければ、現在の投資は無駄に終わってしまう。


回収するためにやるのではなく、より付加価値を生み出すために、
自分は何ができるのか、何で競争優位に立つのかを考えて実行したい。
そのためには、分析を誤らず、進むべき道を見定めていこうと思う。


では、また。