特命という名誉の重み

こんにちは、検索迷子です。


連日、長時間働いていると、今、自分のいる場所ややっていることを見失うほど、
激務がこたえる瞬間がある。


以前の仕事は、定時退社ができて、自分で時間がコントロールできた。
定時後に自分の時間がたくさんあった。
今は、会社に住んでいるような長時間労働で、定時以降の打ち合わせだらけだ。
ここまでくると、他人に全部一日の時間を預けている感覚だ。


いいものを作りたいと思っていても、
白熱した議論の毎日に、時には声を荒げ、時にはきつい言葉を受けながら、
熱意だけでは実際のコンテンツは出来上がらない、現実の壁にぶちあたる。


議論するより、作りこみや決めごと、社内調整の嵐に、
ふとため息がでる瞬間がある。
ゴールのイメージは描けても、プロセスが膨大で、
そのプロセスが何かがわかっても、入社したばかりで全てが手探りだ。


それでも、不思議と傷ついたり傷つけたりという気持ちにはならず、
メンバーとは常に議論と笑い声が交互におきる毎日だ。
きつい口調で一瞬話しても、それは単に夢中になったゆえのことだと思える。
だから、恨みにもならない。
怒鳴りあった議論の直後、けろっと新しい話題を始めている。


あまりに多忙すぎるためか、調整一つ一つに対する考え方も変わってきた。
以前なら面倒だと思っていたことや、
社内外の初めての人との打ち合わせなど出会う人全てが、
私が描くゴールに向かって手助けしてくれる協力者だと思うようになってきた。


いいものを作るために、力を貸してもらうだけなんだと思えるようになった。
だから、面倒なことの連続だと腐らず、
大変さを含めて楽しもうと気持ちを切り替えるようにしている。


そういう、ちょっとした疲れを、
改めてしゃきっとした気持ちに今日はなった。
なぜかというと、社長とミーティングをしたからだ。


私が担当する仕事は、社長の特命プロジェクトである。
一応組織内にいるものの、何もかも特例扱いで進めさせてもらっている。


社内では、革新的であり、斬新さが求められている。
社長管轄であるのは、社内の慣例を打ち破る、夢の実現のようなサービスだからなのだ。


ミーティングで紹介された私は、
過去に手掛けたサービス名と社名とともに紹介された。
すると、
ああ、この仕事がやりたい、やりたいと言って面接を受けた人だと聞いてますよ、
と言われた。


正直、びっくりした。
数千名の従業員規模の会社では、社長に直接話ができる人は限られている。
事実、私が以前いた大手サイトでは社長と会話したことはない。


それが、私は入社前から社長にどんな人物かインプットしてもらえて、
直接、サービスに対する思いを聞くことができた。


過去にこういうサービスを立ち上げたんですよ、
そういう人が入社したから、もう安心できますよと、
上司二名から、社長に紹介をされた。


まるで私のこととは思えないような紹介のされ方をして、
恐縮したものの、本当に、ただの中途ではなく、
新しいサービスを本気で生み出す力を審査されて、この場にいるのだと、
緊張が高まるのを感じた。


私にとっては過去のサービスであっても、
私を見る人にとっては、私の名刺や看板そのものになっている。
これを作った人だから、絶対に大丈夫という信頼で採用されたのだとわかった。


確かに、会社のメンバー構成からは、私は突き抜けて異端だ。
とはいえ、自分は一メンバー程度と思うふしもあったけど、まるで違った。
こんなに期待をされていたのか、こんなに望まれていたのかと再確認した。


社長と正面に向き合って、こういうサービスを作りたいと聞いたり、
逆に私が、こういうサービスをやりたい、このやり方でいいかと質問したり、
ごく普通に会話をする距離感にいられるなんて、本当に光栄だと思った。


前職では、その他大勢で、
発言をしても多くの人から、ウチの会社ではやれないと言われ、
その閉鎖的な風土にうんざりして、辞める直前には、どうせ喋っても無駄だと、
マイナスな気持ちを持つようになっていた。
気配を消しながら毎日を過ごしていた過去の会社とは違う。


過去どれだけのことをやってきたのかは、
その重さや、あるいは軽さは本当は私だけが知っている。


未経験なことで、部分的に背伸びをすることがあっても、
こんなに思ってもらえるなら、キャッチアップのスピードを速めようと真剣になっている。


事実、前職では数年かけてできなかったことが、
あっというまにできるようになったり、
やらなければならない状況だったりと、
どんどん目の前に成長させられる課題を提示される。


期待に応えつつ、期待以上に飛べるよう、全力でこのサービスを成功させようと、
誓いを新たにしました。


少なくとも、社長にこういうものが作りたいと、
わずか二週間でプレゼンできるようになったくらい、
私は今やっていることに浸りきっている。


腐りきった日常から、わずか1か月で私は再び羽ばたく場所にやってこれた。
人はいつからでも飛べるんだ、いつでもチャンスが訪れるのだと思いました。


よくよく考えたら、過去の職歴で、
社長から業務指示を出されるようなポジションは初めてのことだ。


勝ちにいけるサービスを作るために、私は請われた。
作るだけではなく、人の心に届く、お客様目線のサービスのために、
私という血液が投入されたのだと思った。


おとなしく会議に参加していようと思ったのに、
熱く喋る人だねぇと言われるくらい、無意識に今日も話を始めていた。


集中するともう、アイディアを言わずにはいられなくなるくらい、
私を夢中にさせるサービスです。


いいものを作ったねと誰からも言われるよう、願ってやみません。
長時間働いても、まだまだ考え足りないです。
毎日が、できないことを克服することの連続で、
自転車操業のように、自分のスキル不足を補填していますが、
だけど、話ができる仲間がいてくれるから、乗り越えられます。


数年いてもまるで成長ができない会社もあれば、
わずか1か月で、ライフスタイルや価値観を変えられるくらい、
考えて考えて考えさせてくれるサービスもある。


期待に応えるためには、ちょっといいねではなく、
爆発的にいいものを作らなければ、感性を研ぎ澄まさなければと、
本気モードが高まります。


だから、もっともっと嵐に打たれながらも、前へ前へ進みたいと思います。
立ち止まらなければ、できる日はくるはずだと覚悟は定まってきました。


社長と仕事をしたくても、そばに寄るチャンスすら来ない人もいる。
数千名のなかから、自分はそのごく一部になれて、
今の立ち位置が恵まれていることに感謝していこうと思う。


自分自身では、スキルが高いとは思っていない。
むしろ、スキルが高いと信じてくれた人たちの思いを汲んで、
期待に対して成果をあげていこうと今のほうが、できないことと戦い、
粘って粘って、実現に向けて必死になっている。


信頼してくれる人がいるからこそ、飛べるところまで飛ぼうと思います。


では、また。