情報の保有効果と損切り

こんにちは、検索迷子です。


インターネット上で、さまざまな役立つ情報を入手すると、
ついそのWebサイトや情報内容を保存したくなります。


いい情報をとっておきたい、
他の人が見つけたいい情報を自分も知りたい、
他の人と情報共有したいという心理状況をうまくついたサービスが、
ソーシャルブックマークの広がりにつながっているような気がします。


情報は日々生まれ、追いかけ続けても消える日はこない。
そうわかっていても追いかけ続けてしまう。


ふと、気付くと情報はたまっているけれど、
自分という人間はあまり成長していないことに気づく。


あれ?
この話題、前にも見たな。


あれ?
このお役立ち情報、なんか知ってるぞ。



ブックマークや、
あるいはインターネット上でのつながりや、
もしかしたら、リアルな人間関係なども含めて、
一度、自分が手にした情報や情報源や人脈は手放しにくい。


程度の差はあれ、保有効果が生まれる。
私のもの、私の所有物という気がしてしまう。


でも、それを活用しきれていなかったり、
古くなってしまった情報や、
とっくにつながりを失った人間関係だとしたら、少し悲しい。


あるときまでは大切だった、価値のある情報も、
密につながった人とのやりとりも、
ふと気づけば、ただそこにあるだけのものになっている。



これは、自分にはいらない。


そう気がついたら、
さくっと整理してしまおうと思う。


持ち続けることよりも、思い切って損切りしてしまおう。


損はしていなくても、
いいことがないなら、今の自分にとってはいらないも同然。


また新しい情報はやってくる。
その時、また検索しなおしたり、
新しいネットワークを築けばいい。
密にやりとりする人だって、またどこかで出会える。


インターネットは、保有効果も生みやすいけど、
損切りもしやすい。


削除しちゃえ!



タンスの奥に眠ったいつ買ったのかわからない洋服や、
カビが生えてしまったような、賞味期限切れの食品みたいに、
今いらない情報や、使いこなせない情報は、
一度捨ててしまおう。


ブックマークを消すということではなく、
ブックマークの保有効果に縛られ安心しきって何も変わっていない、
そんな自分に損切りをしたいなと思います。


もう、春がやってくる。


持ち物を見直すには絶好のチャンス。


いらないものを思い切って削除して、身軽になりたいものです。


新しい時間に向けて、新たに検索したくなるような、
新しいキーワードをたくさん持ちたいと思います。


検索単語って、人生を投影するような気がしませんか?
あのとき、自分は何を調べていたのだろうと、
過去の自分に聞いてみたくなります。


今の自分にとって、もっとも保有したいもの、
もっとも必要なものは何か。


それを知っているのは、案外検索単語や、
ブックマークの中身かもしれません。


自分のパソコンを触られたくないのは、
そんな心の動きが丸見えだからかも。

自分の心を全部見せるようで、
誰かとパソコンを共有するなんて、できないですね。


軽やかになりたい。
三月の陽射しはそんな気分にさせてくれます。



では、また。