良書は良書をリアルリンクする法則

こんにちは。検索迷子です。


今日のお話は、
検索迷子がインターネット関連の本を読んで気付いた、
良書は良書をリアルリンクする法則、
です。



■インターネット関連の本を芋づる式に探して、集める


私は、図書館司書の資格を持っています。
ただし、図書館勤務経験のない、ペーパー司書です。

今年1月から読んだ本は、接しただけとも言えるものを含め170冊です。
多読というより、本を目的を決めて接し、情報を自分なりに拾うというスタイルです。


全ての読後、簡単な読書メモをつけています。
ただし、デジタルデータにしていません。
大量にあるため、これから少しずつ入力していこうと思っています。


私の本の読み方や集め方ですが、
まず、ある一冊の本を基点にします。
人から紹介されたリアルな評判を優先します。


そして、その一冊がツボにはまれば、
関心のあるテーマの本を一気に集めて、読み込みます。
ここからが怒涛のリアルリンクが始まります。


基点となる本のインターネットのレビューや、レコメンド機能を参考にして、
周辺の本、類似の本を探します。


基点となる本以外は、インターネットで人が紹介しているものを信じて、
あまり深く考えこまず集めることに集中します。
読みたい本リストを作り、複数の図書館のインターネット予約機能を使って、
大量の本をどんどん集めます。


本の購入は、この大量の本のなかから、
手元にほしいと思ったものに絞りこみます。
本を買うための予備調査、類似本同士の比較にもなります。



図書館では、新刊は入手しにくいですが、
大量に集めることによって、類似本がカバーしてくれる要素もあります。


まずは、最初は集めることに専念し、それでよしとしています。
知識欲が一番ピークのときに、
たたみかけるように一気に同じジャンルの本を読む、手にする、
そのスピード感を大切にしています。



■インターネットで探せない、良書中の良書リンク


この2か月くらいは、インターネット関連本ばかりを読んでいました。
といっても検索迷子の私は、未だに技術用語に明るくないため、
用語を調べながら、ノートをとりながらといった、
読むというより勉強のスタイルで本と接しています。


ノートをとっていて、発見したことがあります。

あれ、この本、他の本にも紹介されていたかもと気付く回数が、
インターネット関連本の場合、とても多いことです。


他の業界とは違い、
インターネットの日本での発展が十数年ということも関係するかもしれません。
そのため、インターネットの定番といわれる本は、
比較的限られているような気がしました。


ごく少数の私が読んだ限られたなかでも、
同じ本を紹介していることがいくつかありました。


そして、こうした良書が良書を紹介しているといった、
本同士のリアルリンクの情報は、
実はインターネットの検索やレビューでは調べにくく、
本を手にした人だけが知る貴重な情報ではないか、と思うようになりました。



■良書と良書のリアルリンクの一例



基点とした本


ザ・サーチ グーグルが世界を変えた ジョン・バッテル 中谷 和男 (単行本 - 2005/11/17)
ザ・サーチ グーグルが世界を変えた


↓グーグルに興味を持ち始める。



↓書名から佐々木俊尚さんの本にも興味がわく。
取り寄せる手配をした。


基点となる『ザ・サーチ』が良書であったため、インターネット関連本に関心がわく。
さらに継続してこのテーマに近い本を読みたいと思った。


そこで、
基点の本から、興味をもってリアルリンク先を探し始めた。
芋づる式に読んだ本は次の通りです。



次世代ウェブ グーグルの次のモデル (光文社新書) 佐々木 俊尚 (新書 - 2007/1/17)
次世代ウェブ  グーグルの次のモデル (光文社新書)

↓インターネットの未来を考える視点に触発されて、
インターネットがタイトルについた本を探そうと思う。



↓●『インターネットは民主主義の敵か』で記述されている「集団分極化」を取り上げた一文を発見。
気になりメモ。
インターネットは民主主義の敵か




同時期に、並行して入手していた本を読んでいたら、

インターネットは「僕ら」を幸せにしたか?... 森 健 (単行本 - 2005/8)
インターネットは「僕ら」を幸せにしたか?―情報化がもたらした「リスクヘッジ社会」の行方


↓●『インターネットは民主主義の敵か』で記述されている「サイバー・カスケード」を取り上げた一文を発見。

インターネットは民主主義の敵か




ここで、
●の二冊で、同じ本がとりあげられているのに気付き、その本を手に入れた。
タイトルからの印象が硬そうで、この二冊に取り上げられていなければ、
自分では探し出せなかったかもしれない本だ。



インターネットは民主主義の敵か キャス サンスティーン、Cass Sunstein、 石川 幸憲 (単行本 - 2003/11)
インターネットは民主主義の敵か


↓●「集団分極化」と「サイバー・カスケード」は、
第三章 分裂とサイバー・カスケードの同じ章で語られていると知る。


つまり、
佐々木俊尚さん、森健さんの著書では、
同じ本の同じ章に書かれた内容について言及しているのです。



■分散した情報が、良書リアルリンクでつながりをもつ


本の出版時期は、この3冊はばらばらである。

・インターネットは民主主義の敵か キャス サンスティーン、Cass Sunstein、 石川 幸憲 (単行本 - 2003/11)
・インターネットは「僕ら」を幸せにしたか?... 森 健 (単行本 - 2005/8)
・次世代ウェブ グーグルの次のモデル (光文社新書) 佐々木 俊尚 (新書 - 2007/1/17)


発行日順にみても、ほぼ1年ずつの間隔があいている。
このような本同士は、インターネットの情報分類の世界で、
結びつき、出会えるのだろうかと考えてしまった。



その疑問は、また違った形で考えていきます。



この良書リアルリンクの体験で発見したこと。


良書と良書は文章のなかで、
すぐれた著者の目を通して、リアルリンクでつながっている。
良書は、良書を連れてきてくれるように思います。



紹介した本の感想については、また機会を改めて書きますが、
このように、本を開いて読んだからこそ気付く、リアルリンクした情報や、
同じ本からの引用が多いと思いました。


参考文献リストがある本もあれば、ない本もあるため、
こうした出会いは本を手にしなければわからないものです。


引用といっても、
数行、あるいはせいぜい数ページにしかその情報の記載がないこともあります。
同じ本の引用と注意深く読まなければ見落とすこともあるでしょう。



私自身は、本の中のリアルリンクで探した本は、
当たりの確率が高く、良書は良書をリンクする法則を信じているため、
文中で紹介されている本は、たいていメモをしています。


これで、芋づる式に本を集めて読むと、とても効率よく本が読めます。
良書の書き手は、良書を読み込んでいるという証明にもなる気がします。


きちんと関連した本を調べ、過去を現在と未来を見極めて、自説を語る。
それができる著者の方は、参照する本を選び出すセンスにあふれています。
特に、佐々木俊尚さんの本の引用は、参考にさせていただいています。



■検索迷子は、インターネット業界に無知な作り手だった


インターネット業界に身をおいていると、
ネットで何でも調べられると錯覚してしまいます。


また、サービスを作っているときは、
現場の仕事が精一杯で、今の自分の立ち位置の俯瞰がなかなかできません。
毎日の仕事に追われて、インターネットの未来を考えるゆとりもありません。


現実に浸りきった状況だからこそ、
調べて書き記してくれている本の存在は貴重です。



良書は、インターネットの歴史を整理し、
現在を分析し、未来の方向を示してくれます。
もっと早くこの事実に気付けばよかったと思います。


今、自分が携わったコミュニティーサービスの立ち上げ時期が、
どんなしくみで成立していたか、どんな時代だったかを、
佐々木俊尚さんの本によって、
追体験のように教えてもらっているといっても過言ではありません。



本の話は、また書いていきます。
ブログの書き方が初心者のため、リンクがまだうまく貼れません。
少しずつ覚えていきますので、しばらく文字だけでご容赦ください。


しばらくは、書く内容に集中させてください。


では、明日、またここで。


検索迷子