RADIO FISHの『WORLD IS MINE』リリースイベントでの熱気

こんにちは、検索迷子です。


10月12日にラゾーナ川崎で行われた、RADIO FISHの2ndアルバム『WORLD IS MINE』のリリースイベントに行ってきた。

WORLD IS MINE(Type-A)(DVD付)

WORLD IS MINE(Type-A)(DVD付)


初のRADIO FISHのイベント参加だったこともあり、詳細に観覧レポートを書きたいところだが、今日は私の体験記よりも、RADIO FISHのパフォーマンスにできるだけ絞って書こうと思う。


このイベントは撮影可で、CD購入者全員にRADIO FISHとの撮影会もあったことから、数多くの動画や写真がTwitterでもあがっており、イベントの楽しげな様子はそちらでかなり伝わってくると思う。


私は、この日の熱気やRADIO FISHの素晴らしさを、文字だけで伝えられる自信はないが、それでもやっぱり書きたいと思った。彼らの2016年10月12日の輝きを言葉にしておきたくて、どんな小さなことでも記録しようと思っている。


過去、RADIO FISHのダンスパフォーマンスについて4つ記事を書いた。

RADIO FISHの『ULTRA TIGER』の熱量
RADIO FISHの『ULTRA TIGER』のダンスの秀逸さ
RADIO FISHの『GOLDEN TOWER』のみどころ
RADIO FISHのダンス記事まとめと、中田さんのダンス


これらの記事は、全てテレビ視聴や動画をもとにして書いたものだが、繰り返し視聴したなりに細かいことは書けたのかなと思っていた。


が、実際のライブパフォーマンスを目にしてみて、RADIO FISHはライブで観たほうが格段に良くて、自分が書けたことはほんの一部なのだと衝撃を受けた。


書きたいポイントはいろいろあるが、今日はさしあたりイベント全体を俯瞰した感想を、「ステージと照明」、「撮影許可の効果」、「スキルマスターの個性への着目」の3点で書いた後で、最後に、自分の撮影会体験についても触れておきたい。

シンプルなステージで映える実力

パフォーマンス全体で印象に残ったのは、RADIO FISHのメンバーは、身一つで戦える実力者の集まりだということだった。ステージという板さえあえれば、いつでも、自分の武器を全力で出せるかたたちなんだと強烈に思った。そして、目の前にいるファンを喜ばせることに本気で集中していると思った。


わかりにくいかもしれないので、どうしてそう思ったのか、説明のために会場の話を補足したい。


ラゾーナ川崎は、リリースイベントがよく開催されている場所という知識はあったが、屋外のライブステージが、失礼を承知で書くとあまりにシンプルすぎるステージだった。


私はセンターから向かって右寄りの3列目で、オリラジの古くからのファンのかたたち5人のお仲間に入れていただいて観覧した。


ステージの天井は吹き抜けで、四方は枠組みの柱のみ、ステージと観覧席とはわずか3段の階段の段差で、最前列からは1メートル程度の距離という近さだった。


商業施設に360度囲まれた場所にステージはあり、開演少し前に白い背景のスクリーンが降りてきたが、背景には何かが投影されることはない白壁の役割だった。


一番何にびっくりしたかというと、照明の少なさだった。照明はステージのセンターのみに当たり、ステージ先端の三角形のせり出しや左右には、全く当たってなかった。このままステージをするのだろうかと心配になるくらいの照明だった。


18時の開演前から外は暗くなっていき、RADIO FISHが登場し、パフォーマンスを始めると案の定、メンバーがステージのせり出しに来たり、左右に散るとパフォーマンスが暗すぎて見えないのが気になり、少しだけ残念な気持ちになった。


でも、と思い直した。
素人以上に、照明の度合はパフォーマンスをするRADIO FISHメンバーが一番わかっているはずだと。彼らはステージでパフォーマンスをし続けてきたプロなのだと。


照明が足りないことがわかっていても、観客により近づくために、熱を込めて中田さんや藤森さんは、センターの三角のせり出しに出て来てくれた。スキルマスター4人は、ステージの広さを最大限に利用して、こじんまりと踊ったりせず、全身を使ったパフォーマンスをしてくれた。


照明なんて関係なく、今ここでできる最高のものを見せようとしてくれていた。そう思うと、その懸命な姿に胸が打たれた。環境がどうであれ、今この瞬間のベストを尽くそうとしてくれているんだと、一瞬一瞬がかけがえのないものに思えた。


オリラジのお2人も、スキルマスター4人も、トークやダンスという身体一つでできることで、ステージという板の上で経験を積んできた。それも、ライブという生の場で、アドリブやトラブルシューティング込みで実力を出し続けてきたかたたちなのだ。


彼らはどんな環境でも、瞬時に自分の身体を使ったパフォーマンスができる強さがあるんだ、ものすごい集中力で実力を出し切れるかたたちなんだと、つくづく思わされた時間だった。


照明一つでそんなことは思っていないかもしれないが、アーティストのなかには照明にこだわりぬくかたも多いと聞くので、今回の「明かりがない場所での全力パフォーマンス」には驚かされたのだ。

撮影可とした効果がてきめんに

この日のイベントは、ぜひTwitterなどのSNSでの映像とともに楽しんでほしいと思う。実はこのイベントは、直前まで撮影禁止だったが、開始直前に撮影許可が下りたとアナウンスがあって、主に前列にいたファンのかたの愛ある目線で撮影された、ネット上に動画や写真が満載なのだ。


この日、報道カメラの大半は、観覧席後方に配置されていたため、実はワイドショーなどのカメラでは、中田さんがセンターにいる時の見せ場で、顔に全く照明が当たっていない。それは、一般のかたに観ていただくにはとても残念な映像だが、現場にいた自分には、それだけ至近距離に彼らが寄ってくれていたことの証明でもあり、感動すら覚える場面でもあったのだ。


中田さんや藤森さんがせり出しに来た時に、手が届きそうな距離に前列は一気にヒートアップしたし、スキルマスターが左右に散って、ステージをより広く使ってファンにパフォーマンスをしてくれる姿を見て、会場の一体感はどんどん増していった。報道のカメラには収まりきらない熱気が、確実にあの場所にはあった。


そして、その熱気を補う役割を果たしていたのが、実はファンの撮影した動画であり、写真だった。報道のカメラはステージとほぼ同じ高さで、会場はスタンディングだったこともあり、RADIO FISHが高低差を付けたパフォーマンスをしているとき、観客の肩越しにしか撮影していない報道カメラは、バストアップ位置しかとらえきれていない。


ファンが撮影したものは、左右の両角度からバランスよく、マルチアングルでアップされていて、本当に見ごたえがあるものが多い。至近距離で彼らの素敵ポイントをしっかりと把握しつつ、シャッターチャンスを逃していないのは、さすがにファン目線だと感心してしまう。ファンのカメラは、うわー、ここが観たかったんだというポイントを見事におさえてくれている。


RADIO FISHのメンバーはTwitterやインスタなどで、SNSととても効果的に利用してファンに情報を伝えてくれているが、この撮影許可という太っ腹には本当に驚いた。でもふと、スキルマスター4人の個々の活動でのダンスはよく動画で上がっていて私もよくそれらを観ていたので、ダンスパフォーマンスと撮影は、とても相性がいいんだなと思った。


多くのアーティストのライブで撮影可はなかなかなく、ダンスの世界では撮影フリーなのがずっと驚きだったが(本当に撮影フリーかはわからないが、スキルマスターのダンス動画では、観客が撮影している姿が多いのでフリーなのかと想像している)、こうしてパフォーマンスが観られるって、興味を持つ入口としていいなと思っていた。


今回のイベントの撮影許可は、かゆいところに手が届くアングルをファンが多数撮影してくれて、RADIO FISHの良さを知ってもらう、とてもいい効果を生んだと思う。特に、スキルマスターのダンスをマルチアングルで観たいと思っている層には、ありがたいと思うほどだ。


また、先に照明のことをまるでマイナス要素のように書いたが、実はこの「かっこよすぎない単一の照明」が、照明に凝った歌番組などで、はっきりと見えなかったスキルマスターのダンスの細部が、クリアにわかって逆にいい効果も生んでいたのだ。あ、そこってそんなに細かい振りが入っていたんだ、と思う箇所がいくつもあった。


個人的にはまったく撮影はせず、すべてを肉眼で観ていたが、アップしてくれた映像にはとても楽しませてもらったし、これを観ているとまた新たな側面で、スキルマスターのダンスのことを書きたい気持ちにもなる。

スキルマスターの個性が際立つ

個人的にとても嬉しかったのは、スキルマスター4人がヘッドセットマイクをつけていたことだ。全員の声を初めて聴けたのはなかなか良かった。


FISHBOYさんの声は、ダンス動画でよくコメントしている場面を観ているし、soraniwaのラジオも視聴しているためなじみがあった。でも、生声を聴いて初めて、中田さんと本当に区別がつかないんだとびっくりした。これまでは似てるけどちょっと違うと思っていたが、この日はどちらが喋っているのか一瞬わからなくなるほどだった。


他の3人の声はほぼ初めて聴いたので、うわーこういう声だったんだと思った。きちんとマイクをつけて喋る時間もとって、4人を大事なメンバーとして扱っているところが、RADIO FISHっていいなと思った。


MCコーナーでの自己紹介も個性があって面白く、ダンスパフォーマンスをじっくりと観られたのはとてもよかった。何より、瞬時に踊り出せるトップスピードの入れ方が凄いと思って、あらためて踊りを本業としているかっこよさを感じた。


でも、テレビのワイドショーなどでの扱いは、オリラジ2人しか名前表記がなかったり、4人にお話を振ることがなかったりして、まだまだ4人の魅力が引き出しきれていないと思う面も多く、コミュニケーション能力が高い(SHiNさんはシャイなようですが)スキルマスターの良さにもっと光があたり、軽妙なトークも放送されてほしいなと思う。


みなさんお話しが上手そうな感じなのに、イケメン要員としてニコニコ微笑んでいるだけではもったいない。特に、つとむさんの突っ込み上手なところとか愛嬌とかは、もっとテレビの場面で観たいと思った。


それから、この日とても感動したのは、show-heyさんが舞台からはけるときの姿だった。数回ステージに上がって、はける場面があったが、show-heyさんは常にRADIO FISHメンバーの一番最後にステージを降りていた。


ステージ脇にすっと起立し、観客席を一望して、深々と一礼をしているのを観た瞬間、ああ、show-heyさんは舞台の神様の存在を敬い、観客を敬って、1ステージごとにここに立てていることに感謝しながら踊るかたなんだと想像した。本当に舞台を愛し、舞台に愛されて生きているかたなんだと思った。もう、その清い精神を観ただけで、泣きたいほどに感動してしまった。


MCで藤森さんが話題にしていたが、「へい様」という愛称で呼ばれる理由がダンスパフォーマンスの色気だけでなく、こういう部分にもあるのだなと思った。ちなみに私もイベントの一番最後、撮影会も全部終了したあとの本当に一番最後のステージを降りる瞬間のshow-heyさんの立ち姿を観たとき、一緒にいたかたたちとともに、「へい様ーー」と叫び、今日一日楽しかった、ありがとうの気持ちを込めて、手をぶんぶんに振ってきた。


こういう姿を見たのは、show-heyさんだけだったけれど、私はこの日、RADIO FISH6人がライブという生の場で実力を鍛えてきて、舞台が本当に好きで好きで、お客さんを笑顔にするのが心から好きなんだということを肌でビシビシと感じることができた。


RADIO FISHって、奇跡的な出会いをした最強の舞台人の6人だと思った。この世に舞台の神様が本当にいるのなら、彼らの輝きが増すステージをどうかもっと、と願わずにはいられない。



最後に、自分の写真撮影会のことを書こうと思ったが、さすがに長くなりすぎたので機会を改めて書こうと思う。


でも、一つだけ。
中田さんに「次は、俺を5万字で書くように。」と、
撮影ポーズをとりながら隣で言われて、くらくらした。


それは春先、何の根拠もなく、
一文字もオリラジの話題を書いていないとき、
年内にそう言われる自分を目指そうと思っていた、その一言だった。


リップサービスだとしても、完璧すぎる。


いろんな意味で、震えが来る一日だった。


さすがに濃密な一日を読み切りでは書けなかったため、次回、続きを書ければと思う。


では、また。