スナックちどり


こんにちは、検索迷子です。


よしもとばなな著、
スナックちどり、文藝春秋刊を読了した。

スナックちどり

スナックちどり


それまでの日常から少しリタイアして、
過去を振り返り、
この決断が正しかったのか逡巡しながら、
異国で、いとこと旅行しながら、
不思議な感覚に身を委ねて過ごす。
わずか5日間の同行が、気持ちを揺り動かす。


人と深く関わることを、
注意深く避けながら過ごすのが、
当たり前になると、
この近すぎる距離感や隠しようのない感情は、
胸に迫り、過呼吸みたいな状態になる。


だけど、その先にある心の穏やかさは、
人と深く関わることでしか、
見ることができない場所かと思う。


死と別れが織りまぜられながら、
生々しく、今を生きる自分を、
主人公に重ね合わせながら読んだ。


何かを納得して、何かを手放して、
それを頭ではなく、
心で受け入れる本だと思った。


いつもとは違う体験を、
いつもの自分に還元させながら、
少しずつ、人に優しく、
そして強い自分になっていくのかなと感じた。


では、また。