カレンダーにはない記念日

こんにちは、検索迷子です。


数年前、今日という日が特別な一日だった。
時間をかけて準備をしていた仕事が、
世の中にお披露目される日であり、
いろんな思いを込めて、今日という日付を決めた。


時間がかなり経過し、
自分はその仕事にもう携わってはいないけれど、
世に広く知れ渡ったその仕事を、
電車のなかや、お店のなかや、
雑誌や新聞のなかで見つけることがある。


そのたびにはっとする。
無名だったものが、誰もが知るサービスになり、
自己紹介のときにいちいち説明しなくても、
通りのいい固有名詞となっている。


が、時間が経過したからこそ、
もう自分の手元にないものだからこそ、
それ以上の経験をもっとしなければと思うことがある。


毎年この日を迎えるころ、
成長したそのサービスを誇らしく思うと同時に、
それはもはや自分の業績ではないのだと、
しっかり受け止めようと思う。
持続させているのは、今いるスタッフなのだからと。


今日という日はカレンダーにない日だ。
そして、そのサービスのなかでも、
もはや記念すべき日でもないようだった。
だけど、自分にとっては、
乗り越えていきたい特別な日であることには変わりない。


いろんな経験ができたものだからこそ、
それにあぐらをかいていてはいけない、
それに甘んじではいけない、と思う。


自分にとっての記念日を、
いつか書き換えられる日まで、
この日は考えさせられる一日であり続けている。


カレンダーにはないけれど、
心にはずっとある記念日。


これからその日をいくつ積み重ね、
そこから何を上回っていける自分になるのかと、
楽しみであり、怖くもなる一日だ。


少なくとも、
こういう記念日をもてる経験をできたことは、
自分の人生を変えてくれて、豊かにしてくれた。


だからこそ、超えたい。


では、また。